街なかで白い小鳥を配っていた
籠に入ったたくさんの小鳥を
小鳥配りの人が要領良く配っていく
受け取らないつもりでいたのに
いざ目の前に出されると受け取ってしまう
わたしが手に取ると
それは ....
詩や言葉が何かの中に見つからなくても
必死にならない 心配しない
外で見かけたらただひしっと抱きしめて
それからまたすぐ手放して
次からはそのことの話し手になれる
寝苦しい夜を終えた朝に母が言った
洗濯機の中を覗きこんでいると
その一言を思い出す
同じものを何度もぐるぐると網膜に回しながら
嗚呼、わたし、洗い流されてゆけ。
すぐ壊すから今は黙って
なじませた体温が心地いい
望まない答えは口づけて消す
上の空の貴方 貴方を失う以外
つらいコトなんて何一つ
わかんないまま
悲しいなら泣いてよ
水音で泣き声をごまかすから
逆様にした時計の砂は
またさらさらとこぼれる
残された時間にたくさんの
「おかえり」を伝えてゆくから
楽しい
苦の後は
楽しい
久しぶり
味噌汁が
うまい
歌が
うまい
リズム感バッチし
高音バッチリ
強弱メリハリ
気の抜き差し
朝日が崩壊した港で
人類を魅了していた
光の筋は届かなかった
万能の魔法は無能になり
知恵の実は腐臭を放つ
太陽がひしゃげて
穴から血が噴き出した
火山の噴火だと気付いた
空からは ....
軽やかな羽根
沼
振り子
絶望と幸福の永久運動
不安と絶望の境目はどこだろう
グラスの音
立ち上る泡
磨かれた床
硝煙にまぎれたダイアモンド
虚ろな日々とささやか ....
君は生きてはいけないのだよ。
でも生きたいの。
どうしたらいいのかな。
カタツムリが原稿用紙のそばでくるくるしたので
私はキャベツを持っていった。
キャベツがカタツムリの
滋養強壮になるかは知らない。
もしお手すきでしたら
皆さん
アジサイのそばの
カタ ....
空に目を上げるとあなたのにおいがした。
親指にのせたコインを
天井にむかってはじく
くるくるとまわるコイン
僕は一緒になって見上げていた生徒に
「これが放物線になるんだよ」と
たとえ真っすぐに上昇しても
その速さはだ ....
あの町に寄り この町に寄った
その街に行き その街から去った
幾日もの歩みを 無為に過ごし
幾多もの景色を 眺めた
感動は できなかった
それでも 無感動ではいられなかった
い ....
key:C
(前奏)Am、F、G
Am、F
綻んでく日々
繕った縫いぐるみ
ツギハギだらけで
投げ棄てた全て
「甘え」と呼んだ昨日
間違ったのかなぁ
....
Key:C
G、F、G
「はかなく散って
可哀相だね」
二度寝に勤しむ
君が言う
G、F、C
千個の瞳で
睨みつけて
「余計なお世話」と
僕は言う
....
最近白い羽根が降り積もる夢をみる
手にとって眺めるの
白い鳥の羽根じゃないみたい
複雑な模様でふわふわやわらかいの
近くに小さな天使か妖精みたいな
羽根に包まれた生き物が ....
その日は
たくさん緊張していました
一日、心臓が早く大きく打っているのが
わかりました
夜になり町は静寂に包まれ
ほんの少しの居酒屋の
灯りだけがぽつぽつと
昼から何も口にしない ....
糸が切れた
僕は虚空を垂直に
落ちて落ちて
また落ちてゆく
天藍石の闇
一面に敷き詰められた
煌きを忘れた鉱石
光も差さない暗い世界
悲鳴だけが木魂して
遠く近く
僕はどこまで ....
おばあちゃんが 届きものをしばっていたたこ紐をほどいて
大事そうにまとめていた
「この糸使えそうだから、巻いてとっておこう 便利なのよ」
「なんでそんなことするの」
昔の人だからこんな ....
見えないものが
ほんのわずかなそれが
あなたを侵している
それはきまって
夜に
ひどく湿度の高い
月がかすむような薄明かりの中で
増殖する
「眠れない」と
呟く
そう
....
小さな まぁるい
金魚鉢の形した器
浮かぶあなたはビー玉
ぷかぷかくるりん
今にも融けそうだ ねぇ あなた
助けられないの
あなたはすっぽりはまっていて
金魚鉢を独り占めするあなた
....
空の器に、水が溜まりすぎたのだろうか。
ぽたぽた、と。
零れてきた。
少し暖かくなってきたけど、
冷たくて、ちょっと重かった。
零れてきたから、手で器を作ってみたけど。
....
そこにあなたは
いるいない
いるいない
どちらにもまばゆい
花があり
なぞる
花になれない
指のしずく
そしてあなたは
いないままにいる
いないあなたい ....
音楽を聴きました
パンクだロックだ
ボーカルの人が叫んで何を言っているのか分かりません
ここだけ聞こえた
あい
次に体を動かしてみました
フリフリ腰を
巷で流行っているというアキバ系 ....
なにものにも覆い隠されること
なく、きみは
ある
そのようにあるはずの
夜に、ほんとうの
ことが分からない
まま、損なわれて、分からない
まま、傷つけている、
そのように、きみ ....
ひたひたと波
わたしの側を通りぬける雪
布一枚の盾で身を守り
声ひとつの剣を構え
この足はあなたの紡ぐ文字を踏み、
手は己の言葉を振り払う
籠の月は美しいのですか、
声はもろい剣のよ ....
蓋を開けたオルゴヲルの回転軸につかまって
羽の付いたお人形の足が
ルラルラ踊る
君に会いたくて
君に 会いたくてね
手を離して
一緒に飛んでしまいたい
箱の内側には白 ....
独り暮らしの古家から
週に一度
玄関から門前に出て
杖を手にワゴン車を待つ
「おはようございます」
ドアが開いて下りてくる
孫のような青年の
腕につかまりながら
車 ....
ちくたく ちくたく
魔法の呪文となえてみるの
貴方の一番近くにいられるように
ちくたく ちくたく
綺麗なものや不思議が大好きなの
吸い込まれちゃう様なkissみた ....
五月の夜の街道は
緑の風の香りする
きのう遅くにつけた香水
藍の影絵に、
刹那な、微小な
罪びとまえの姿形
五月の夜の街道は
緑の風の香りする
....
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