ことばは、とても正直だから。 ほんとうのことを伝えてしまう。おかまいなしに。
たとえば、メール。絵文字があったりなかったり、そんなことは問題じゃない。何かが違う。それがどこなのか、うまく言えない ....
拍子をとろう
拍手をしよう
夢ははじまる
ギター鳴らし
浜辺で好きと叫び
告白する
友達じゃやだ
恋人じゃないと
から揚げとコーンポタージュを
御馳走してくれた。
一緒にビ ....
前歯でがりがり
おなかを削るように鳩サブレを食していたら
怒られた
ほんとうは
笑ってほしかった
海岸線のガードレールでもなく
尾根を越えていく高圧線でもない
届こうとするものは
いつも不完全で ただ
どこか、まで続いていく
アルシオネの円周でも
火星が結ぶ軌道でもない
繰り返す ....
ひからびた雨垂れの中には
か が
り ゆ
を き
....
太くなる
風が太くなる
孕んでいる
闇を孕んでいる
風が闇を孕んで太くなる
湿り気を帯びている
自然は昔から獣だった
太くなる
風が太くなる
....
見えない風に震えていた
あの時
柔らかな時間に浸蝕された白い花弁のささくれ
鬱金香
が 首をかしげ始める
思い出すたびに
遠くなる指先の感触
言葉の誘惑に負けて
どんなに美しい言葉をか ....
やさしいんだね
と、言われれば
悲しそうに首を
横に振る
君には
四月なら
さくらの花びらが
五月なら
ハナミズキの花びらが
道いっぱいに散らばって
通れない
....
あいしあっあっちゃだめですか
わたしたち いま あいしあってるんです
だめですか
あなたには いますか たいせつなひと
すきだっておもえるひと
いますか
わたしには います
しゅうまつ ....
孤独はある種の病である
別にうつりはしない
うつりはしないが
放置すれば進む
悪くすると死に至る
どんな病でも同じであるが
早めの処置が
肝要 ....
暇なので
バスを見ていた
空は青い絵の具の垂れるよう
たんぽぽ柄の車体が走る
砂利道に揺れて
犬と追いかけっこして
まるい太陽の下、
熱っぽくなったら停車する
そこは、つむじ風の過 ....
いつか行こうね
約束を果たされぬまま
いつしかあなたは
私のもとを去って
私はいつか
約束は果されると
信じきっていて
秒針の動かない時計が
....
英会話学校のパーティで知り合ったバーナードは
JICAの研修生として来日していた獣医のエリートで
扉という扉を開けてくれ
食事のときは女性の椅子を引く
印象的な紳士だった
街のカフ ....
“escape”
当たり前になった日々
わずかばかりの傷と
大げさな被害妄想を
繰り返し繰り返し並べて
“pride”という線を
綺麗に描こうと必死だった
“It's giv ....
この味を知るのに20年以上かかりました。
「嫌よだってあなたって、何か臭うし、好みじゃない」
人は固定概念に左右される物です。
芳しい香り、まったりとしたコク、甘み
「あなたっ ....
青い鳥は疾走する
ひとたび潜水しても その翼は 微塵も濡れず
ふたたび空に現れたとき その飛沫に 虹ができる
その飛翔は光のように速い
わたしはいつも
わたしの心の一番たかいと ....
川沿いの道を
からんころんと下駄鳴らし
着物姿で{ルビ闊歩=かっぽ}する
5才の姪のかほちゃん
ほどけた帯紐に
つまづかないよう
後ろから追いかけて
地面に垂れた紐を持 ....
*
英単語帳の表紙を飾る茶色い犬の目が
わたしを見ているようで
たまらない気持ちになって
そっと本を裏返す
だからと言って
何から逃げられたというわけでもなく
明日の朝わたしはい ....
そうやって欺こうとしている。
知らない顔で口ぶりだって素っ気なくて
そういう態度、見え見えだから。
上手いって思ってるの、あなただけ。
お上手って手を叩いては褒められないよ。
....
1秒1秒・・・――
そんなの一瞬で過ぎるからって
見てみぬ振りするの?
1秒だって、大切な時間
戻ってはこない時間
....
言葉はそれ以外の何かだ、と昔、朝日新聞が言っていた。
コンビニエンスを麦芽たっぷりのパンズで挟んだバーガー
が、転がることも出来ず置いてあるここは路上。路上。
平日の昼下がりにはゴミと人妻しかい ....
駆け抜けよう
五月の新緑の中を
駆け抜けよう
あなたの中にダイブ
一瞬の
萌え立ち
揺らめく
五月の緑よ
あなたの中へダイブ
ワディ,
その涙を、舌で拭うのは僕の喜び。
涙の味は変わらない。午後も、夕暮れ時でも。
だから、泣きたくなったら教えて欲しい。
その涙を、舌で拭うのは僕の喜び。
それは、僕だ ....
強く
優しく
滑らかに
側にいる
天使の伝令
鐘をならし
流れ
滞り、又流れ
守ってくれる
楯となり
保護してくれる
優遇される。
車の免許を取るときに
人間が優先です、と習う
それが頭に刻まれて
信号のない道を走る車や
歩行者の青信号で
右折したくて突っ込んで来る車を
よけずに堂々と歩く
車はビックリして
....
老人が馬に乗ってすれ違っても
別に驚かないような、日だ。
薄暗く、降ったり止んだりの雨
いつまで経っても乾かない、日だ。
とぎとぎの車の音はいやにでかい
のに、通り過 ....
今日父と帽子を買いに行った。それでも父は満足しなかった。
大きい帽子は壱万円もした。
小さな帽子は八百円だった。
僕は小さいのでいいといったのに
父は受け付けずに壱万円の帽子を
レジのおねぇ ....
音のない世界に堕とされた
何も響かなくて消えてゆく灯火
どこに在るのだろう
私の声
指の間を滑る空気が冷たい
捕まえられない糸が
後ろへ虚空にまみれて
闇の中に筋となって
消えて見 ....
しょっぱい雨が降った朝
空に魚が泳いでた
ピチピチの魚
しょっぱい雨は降りやまず
陸で人が平泳ぎ
ピチピチの女
びっくりして
飲んだ飴玉は
魚の鱗の味がしました
雨が降ってきたようだ。
誰もが、傘を差している。
ぎらついた欲望で財布を握り締めている。
君の見つめた世界は、
ショッピングモールで安物を売ることしか出来なくなってしまった。
集 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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