ある日
壁の向こうは不思議な国で、僕は確かここで生まれた。
真っすぐなものは何一つ無くて温い空気で生きている。
パパはこないだ死んでしまった。壁の向こうへ連れていかれて。
向こう側には僕ら ....
たくさんの人が祝ってくれるので
何かが始まったり
何かが終わったり
してしまうのかと身構えた
わたしは臆病なんだ
何も起こらないようなので拍子抜けだ
新聞紙がいくつも折り重なり
幾度 ....
白いチョークで
ポケットいっぱいの
言葉をおぼえた
おさない遊び
二本の線を引きながら
公園をよこぎって
道路をまたぐ
景色がだんだん小さくなる
電車のように
かたこ ....
私は生きているらしかった
時計が回るのをただじっと見つめて
ご飯を食べるのも忘れ
私は下校のチャイムが聞こえるのも忘れ
泣いてばかりいた日々の中で
鋭敏な空気の中に孤独を感じ ....
数々の選択肢がまずまずの免罪符を呼び起こす
あんたがアンチじゃマッチポンプすらも完封だ
愛無き世界? 才無き瓦解?
曖昧な解体じゃ毎回まいる結果散財
もっか、啖呵切るは『良い』が ....
口移しで味わう毒薬は
最高の甘い蜜です
死は虚無ではなくて
現在ある心を
開放
するだけ
赤が弾けた口の中は
迸る憧れで充ちて
滲む視界の中で
ようやく捕らえたキミ
優しく私を ....
空の
高架下のピアノの下
ストレートの風が駆け上がる
シャツの中を駆け上がる
緑の思い葉が揺れながら海
夢見てる海
ピアノは相変わらず同じ曲しか
トラトトトン タ ....
なにげなく偶然に
となりどうしになった、名前
お互いブランコだなあって
思った、夜
こいでるスピードもたぶん違うし
わたしは何かとものを言いたがるから
足でとめて また土をける け ....
きのう ころんでないたこと
もう わすれてしまってる
あんなにいたかったのに
ひざすりむいたのに
ぼくらは
つまづいたりころんだり
たちどまったり
ふりかえって もどっ ....
君の右眼は
スピードメーターになっていて
時速はいまや
300キロを超えようとしている
そんな夢を見て目覚める
とりわけ悲しい夢でもないが
涙を流す理由は充分に内包していると思う
....
死にたいって思うことは
悪いことじゃあないよ
ほんとに、ほんとにさ
つらいときはしょうがないんだ
そういうときは
誰かそばにいてくれるといいんだけど
なかなか、うまくいかないもので
....
携帯電話があるので
ぼくはいつでもきみと
繋がっている
きみを想うとき
携帯電話がなる
ひとりで寝付きの悪い夜
暑くて眠れない夜に
携帯電話がなる
想う暇なく
声をき ....
いつも
笑っている
彼の
物憂げな
横顔
冷たい
雪の降る
夜に
舞い降りた
空気のように
流れて
溶けて ....
「新体操の3人組はケンタでお昼を食べてた」
君はあった事実を淡々と話したようだけど
君の顔が曇っていたように見えたのは
僕の思い込みだけが原因だろうか
新体操を選ばすに演劇を選んだ君
....
つまんねえ
つまんねえつまんねえ
モニター見た
煙に巻かれた
吐き出した
吐き出された
あんたのゲロまみれさ
あんたもゲロまみれさ
つかよ てかよ
不随意も輪廻だ
ゆってん ....
空調の音
がやが やしている)
誰かの寝息
がやが やしている)
肌擦りあう音
がやが やしている)
光に塗られた影
がやが やしている)
耳鳴り )
精神に 吹く風 ....
行き詰まったあなたは
歩きたいのに、道がないのですか
それとも
道があるのに、歩きたくないのですか
わたしは
そんなあなたの、道標 ....
工場から
つきでている煙突のむこう、晴れ
遊歩道のまばらな緑
もうちいさな虫たちの活発さを
しぜんにみつけられる
ジャムが空に流れ出す地熱のせいで
電車 ....
時間という単位も
人間が考えたものだから
流れてるような気がしてるだけで
それはお金のようなものではないのか
お金を借りたら少しだけ
時間ができたような気がして
貸してくれたその人と ....
彼方にいる、きみは
夜、
あらゆる
ことが
あるうちに、目は見ることを
やめて、
いま
きみがいるここで、失われたひとつの
もの、それを失ったのはふたり
だった、もういっぽう ....
「みんなですごした日々を
ずっと忘れずにいよう 」
卒園式の子供等は
体育館に大合唱を奏でる
心を震わせ見守る
若い母親達のすき間から
カメラのレンズは
{ルビ吾子= ....
日曜日の淵に立って
顔が鏡の男と出会う
僕を知っているか
男は問う
男の手を引いて
僕たちは日曜日の淵を歩く
君はどうして僕を知った
僕は首を振る
そろそろ帰らなければいけない ....
投げつけていけ、きみの
死を、
まだとじている傷に、
きみが
われに返っていることを
憎むために、
しっかりと、どれだけ
殺しあっていた
か、
分からないまま、頬ずりする ....
例えば、階段の塗装の匂いや空の高さで
なんとなくひとりだと強く感じても、
世界の濃度があがっているから、
少しきみが近いような気がして
マーブル模様の空を見上げる。
「この空は君 ....
もう会うこともない
君がくれたボールペンだけが
この手元にある
君は自らが去る前に
どんな思いを顔に浮かべ
商品棚から
このペンを手にしたのだろう
これからの日々を ....
もしかしたら
病気で半年前に退社した
若奥さんのUさんは
日々ずっこけるこの僕を
きらいじゃなかったかも?と
今さら思う
僕は特別Uさんに
ホの字だったわけでもないが
....
あなたはわるくない
そう、悪くない
突然の告白も
そう悪くない
私はは言わない
何にも言わない
愉しんじゃわない?
ここで善いんではない?
誰も見てない
判官びいきの都合で
方眼い ....
アリクワナイ【蟻食わない】:アリクイの中で突然変異によりごくまれに生まれます。生涯何も食べないので生まれてすぐ死んでしまうんで、未だに誰にも発見されていないんです。
ベータヅカイ【ベータ使い】 ....
あなたの傷を数えてあげる
いつ傷つけられた
どこで傷つけられた
誰に傷つけられた
僕も同じだから
なんとなくわかるよ
でも
明日の朝日を見てごらん
美しい
輝く光が
....
僕の肩の小さな傷口から
じわじわ痛みがひろがってきます
いつついたのか
どうしてついたのか
君を失ってからのような気がします
君が側にいるのが
当たり前だと思っていた
....
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