なるほど。やっぱりわかってるんだね。
あなたが口から吐き出したいものを、目で訴えかけたいものを持ってることを。
その心の奥深くに隠そうとしているものがあるよね。
ときどき喉元まで上が ....
一。
ぼくは二握り、でも右隣の席のヒダカくんは一握りと半分。だけど膨張する前のぼくは小指と同じで、ヒダカくんは人差し指と同じぐらい、おっきいのはイイコトだと左隣 ....
海岸で
マックポークを食べていると
確かにトビと目が合った
地を這うものは
空を舞うものに
言葉で返した
「おまえ、わたしと戦うかい?」
白昼の月が一瞬わぐ間に
どこからか ....
やさしい一言で
みんなが溶けて小さくなる
人はこころのいきもの
小さくなった傷は
水に浸しておきましょう
ゆらゆらと水面に揺れて
透き通りながら
やがては水蒸気となって
空に浮かぶ雲に ....
今にも殺められてしまいそうな
そんな真っ白で鮮やかな月でした。
あなたは砕けた直後にこの胸のうちで氷解し
けれどわたしはそれを生涯忘れぬと誓った。
零れないのは夢物語と願望で
いつだって ....
きみはさみしかった
ひとりよがりであることを知って
それでも睫が触れ合うほどにちかづくたび
きゅっとお互いをしめつけあっていたことをこれから幾たびもおもいだす
きみならきっとうまくいく ....
ベランダの浮輪に
バッタがつかまってる
夏、海水浴に
行きそびれて
書記官は窓を開ける
木々の梢の近く
監査請求書が何かの水分で
少し湿っている
白墨の匂いを残して
物 ....
月が蠍になって 空は痛みに泣いて
翠色をした空虚が 私を籠めて
造られた北風と太陽
雨は未だ降っていますか
左の腕に絵を描いた
ずれて重なる細い線
戸惑い沈む夜に 朝が盗まれました ....
ここで会った人にさよならでもないのに
さよならを言いたくなる
すぐに気は変わって
さよならは言いたくなくなる
代わりに、やあ とか どうも だとか
こんにちは を試したくなる
....
僕らが出会ったあの日も
こんな風に雨だったね
傘を忘れた僕を
君は頬を染めて
僕を傘に入れてくれたね
今日も雨だ
君と一緒に一つの傘で
寄り添って帰る
ある獣医師が
動物は死を恐れない
と言っていた
静かにその時がくるのを
向かい入れるという
うちのチャリーも
きっとそうなんだろうな
その時に
おろおろしている
ボクが見える
....
人は限りある時を生きてる
限りある時は刻々と過ぎてるのに
君は閉じこもってる
開かれない扉は隙間から光が漏れているのに
背中を向けたまま
「世の中がつまら ....
もうこれ以上流せない
昨日の涙に
あじさいは
あじさい色に
言いたいことが
たくさんあり過ぎて
何も言えなかった
こころの色が
雨に濡れるあじさいみたいに
いつしか わずかに濃くなる ....
杭
重い空から
雨のように降ってくる杭
黒い杭
枯れた大地に次々と突き刺さってゆく
私はそれを
何処から眺めているのか
目を閉じれば
瞼の裏に火花が還流する
....
最近はいちんちに波がざぶざぶとしていて
うまくつかまないとゆるりずるりと沈んでしまいそうになる
上にあるきらきらまで行く、息継ぎをする、
そこにあるものの平凡さ、素晴らしさよ
....
男
彼はたんぽぽの茎を握っていた
野原横にある水飲み場の小さなコンクリートの上で
彼の落とした帽子が濡れている
身をかがめて拾い上げたとき
握っていたたんぽぽが前触れなくぷちん、とちぎれた
....
風が鳴らす季節のインターホン
縁側に出てみると夏が立っていました
水で冷やしたスイカを差し出すと
種ごと美味しそうに食べていました
僕が卒業式の悲しいエピソードや
新入社員の苦労話を打ち ....
たとえば
お刺身を食べるとき
お箸じゃなくてスプーン
ちょっと一周走ってくるのに運動シューズじゃなくて下駄
私の隣で
昔の彼女との楽しかった思い出話を自慢気に話する私と付 ....
本の続きが読みたいと思ったので
部屋を出て外へ向かう
ポストの裏側に続きは書いてあった
また続きが読みたくなったので
デパートへ行く
エレベーターの壁に続きは書いてあった
(僕だってこんな ....
憧れの夜 夢みるは夜
人は光をともす
乳飲み子は眠る
眠りを妨げるのは 飢え
飢え が 夢からうつつへ
声を あげさせる
そうして光の乳房にすがることができたなら
....
雨の日ってなんだか重い
楽しい事なんてなんにもない
雨の日ってなんだか怖い
嫌なこと思い出しちゃいそう
雨の日ってなんだか辛い
映画でも見て泣いてこようかな
あ
そう ....
080525
すべての商いを忘れ
品川駅に行く
新幹線に乗って
旅をする
南から来た男が
北から来た男の顔を眺める
擦り傷から血が滲み
転んだのか ....
そうそう遠くへいけるものではない
自分に言い聞かせる
過去や未来に関心はないけれど
たゆまず足を運んでしまう場所は未来で
死ぬまでこころ寄せてしまうのは過去で
そう思案しているうちに ....
親子丼 死んで出会う親子 死んでもなお離れられない親子 母さん、また会えたね。 あれ? そうあなたのお母さんじゃないの、、、 会いたく ....
大好きな大好きな雨の音。
恵まれた環境の中で聞く雨の音は
とても心地がいい。
こんな環境に生まれることが
できたことを感謝しよう。
大好きな大好きな雨の音。
いつまでも ....
では離れる。手術痕に最後の一文を貼る。セロハンテープで。もちろん透明な窓。鉄条網を抱えて、それは引き剥がした。他人の手が隣の座席に。手以外は手紙の一文に添えてある。
電報はこの瞬間にも心臓を青く ....
倒れてから半年
「紐をください」
孫にも敬語を使う
あてがわれた部屋で
『紐』の本に指を挟んだ
「趣味くらい」と彼の娘
わたくしの母
手芸用の太い編み紐を
渡したのは確信犯だった
....
自分は
1986年3月13日
群馬県前橋市生まれ
O型
身長178.0cm
体重60.0kg
大学の専攻は英語と男女共同参画
地元の小売店で働く
音楽とイタリアンが ....
いやなのです まぼろしにおもえて
躍動するモニュメント と
でっちあげた有機物 が
こわいのです タナトスにみえて
浮遊するオブジェ と
腐敗した無機 ....
暖かなコーヒー
沸騰する苦い色の液体
牛乳をたっぷりと浸みこませ
ベランダで 爆発物を飲料にする
爆薬はカフェオレ
導火線は中南海
烈火のエクスタシーに浸る
雨 ....
4175 4176 4177 4178 4179 4180 4181 4182 4183 4184 4185 4186 4187 4188 4189 4190 4191 4192 4193 4194 4195 4196 4197 4198 4199 4200 4201 4202 4203 4204 4205 4206 4207 4208 4209 4210 4211 4212 4213 4214 4215
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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