ジャングルジムを覗くマンションが
瞼の裏に座標を描く
月から見えない場所で
星もない悴んだ空間を占拠する
空っぽのブランコを一瞥し
ポケットの中 手を突っ込み
旋回して竜巻を生み
つま先 ....
テッペンカケタカ
ホトトギスはそういって鳴くのだと
彼が教えてくれました
テッペンカケタカ
鋭く空を切りさいて飛び去る
そのとき空のどこかが欠けるのでしょう
あれから彼女の
空のてっぺん ....
はるかな宇宙を彷徨い
ここへたどり着いた
今ここに居ること
でも本当は
どこにいようとかまわない
ここがどこでも
かまわない
僕は僕だから
そしてあなたも
宇宙か ....
リスカする少女は
美しい海鼠を生むだろうか
海は流産ばかりしていて
今夜も凪いでいる
荒れる波の記憶はもはや遠い彼方
リスカする少女の腕は今夜も乾く
悲しい歌を名づけるもの悲しい行 ....
潜ったことは
ないけれど
ここにはやっぱり
夢がある
宝が一杯詰まってる
鯵
カワハギ
白鱚
鰈
穴子
鱸
マゴチ
メゴチ
鯊
黒鯛
メバル
カサゴ
墨烏賊
イ ....
愛なんて知らなかった
思い描いては囚われていた
親を愛していると
彼を愛していると
彼女を愛しているのにと
言い聞かせていた
それなりの愛
桜の季節に
かれは訪れて
....
肉
肉に起因する欲
肉に起因する欲から来る畏れ
欲から来る畏れに続く恐れが招く妄想
妄想から蔓延る黴に体を覆われて
きれいな新緑に生まれ変わった僕を
愛したひと哀切に斬れる
....
こちらは支度ができました
夏をむかえる
そちらはどうですか
どうですか
どうですか
どうですかは
反響し合って
どうなんですかと返す頃には
星彩に似 ....
{画像=080619012728.jpg}
私のテレビは
真空管から宇宙へと通じている。
だから赤と青と黄色の虹が
画面から青空へ架かっている。
そこでは
虚像こそが実体を有し、
存 ....
一面の草むらから、湧きあがる青い空。
向き合うわたしの窓は、青い空をもたない。
手にした一枚の写真を見て、
水を得た魚のように泳いだ海は、
黄ばんだ家族の笑 ....
私がこの世に産声をあげたのは、一体何故
であろうか?・・・十代の頃からその問は、
胸中に芽生えた。あの頃、私の心の土壌に顔
を出した芽は、現在三十歳を過ぎた私の心の
土壌深くに根を ....
120階の屋上から150階の空室の窓に荒縄を結んで気が狂った男が綱渡りをしている
彼の目は落ち窪みもはや世界を見るための確かな光はそこには無い
生まれてから40年近く繰り返してきた言葉 ....
君はおれだ
君の中に生き続けるよ
別れじゃない
ずっと
一緒だから
風の音がする
夜明けが近い
〜「誰がために鐘は鳴る」から
真夜中
港まで自転車で走る
橙のあかりが点々と
その下に一人
また一人と
釣り人が並んでる
釣れますか
聞いても誰もこたえない
みな透明だから
二人乗りしてきた友人も
いつのま ....
誰にも触れさせないような素振りでいる。でも本当は
誰でも容易く触れる事ができる。ただ、気がつかないだけ。
それとも、皆気づいていて言葉の彩で遊んでいるだけなのか。
深い青の中に沈むと、紅色の ....
洗いざらしのような 空気が 夜を運ぶ
淡い 淡い 夢を見ながら 眠る君の
呼吸の音がしない部屋を 星が染めていく
いくら片目から涙が零れていても
君は笑ってくれない と ....
どうでもいい
世界はもう終わりだ
幸福は疲れ果て
喜びは血の涙を流す
ああ、報われないなら
始めからそうだと言って呉れ ....
それでも好きと言いました
自己陶酔の自己懺悔
愛する人には捨てられて
愛する友にも見限られ
それでも天に神様は居まし
形而上の ....
かりそめの日を生きる
ちとそらのきわへと
ながくつづく道を愛したのだ
はらはらと
はらはらとふりかかる日々
ふりつもる日は
うつりゆくきせつとともに
とけてゆくけど
いたみやぬくもりの ....
涙はするりと溶けた
それを掬った手は もうすぐ消えるよ
泣いた筈の目は乾いて
本当に願ったことは もうすぐ叶うよ
ぼくときみの身体は離れていて
繋いだ手は継ぎ接ぎ
溶けないように紡い ....
さよな*らさよなら
、六月*の雨の日、
前線の*停滞と耳障
りな警*戒音、僕た
ちは一*度も約束を
交わさ*ないまま、
死別し*た。
{引用 ....
期待させるだけなら
ひとりぼっちでいたかった
あなたの言葉を信じてしまったから
こんなにも離れてしまって
寄り添って来る孤独と
....
大地の轟きと歪みに傾聴か体感か無関心かうやむやか。
蟾蜍?酒宴渦巻きの欺瞞?国益OR地球?
子たる者、親たる者の叫びに、
死者が瓦礫の下で無言に答えようとした。
歴史?人命?国際政治?単純な善 ....
自ら築いた家庭を守る
そんな当たり前の事ができなかったのだと
あのひとは言った
幸せそうな笑顔の傍らをすり抜けるとき
言い知れぬ悪寒を覚えるのだと
あのひとは呻いた
家族のために自 ....
ビル前の長い階段を下りていると
劇団員の声出しが目に映った
軍服のようなものを着た団長は
大きな声で団員を叱っていた
スキンヘッドの若い男の子は
特に何度も注意を受けていた
....
不自由は
ひとつの自由の答えだろうか
迷いと混ざり
散りゆくひかりを
なつかしく嗅ぎ
瞳をほそめる
夏の滲みの
あふれるかたわら
両手にかぜを伝わらせ
海 ....
靴箱の上にある
木彫りのふくろうは毎晩
わたしの前で目を光らせる
夫は気づかなかった
それはわたしの幻想かもしれないし
夫の現実逃避かもしれない
靴箱の上の定位置に
じっと座って ....
イバラの城で眠る私を
硝子の靴の持ち主を探す
貴方は助けに来ないけど
きっとね、いつか
靴を剣に持ち替えて
私を助け出す、ただ
ただそれだけのために
来てくれるって信じて眠る
「 人が心の奥に押し殺した感情をまるで自分のことのように感じとってしまう能力 」
その秘密を 僕に話してくれたカミヤマくんは
自分の心の奥を誰にも説明できないまま
とても静かに、 ....
あじさいは雨に
色をもらう
少しずつ少しずつ
となりの子とは違うように
淡く。パープル
ぬれてるからって
傘は差しださないで
雨がすきなのわたしたち
雨でわたしたちは
きせつを彩 ....
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