醤油飲んで
徴兵を免れたことを
戦後になって
反戦思想がそうさせた
みたいに得意げに語っていた
奴がいたが
こんな恥知らずはいないと
子供心に思ったものだ
韓国の原爆Tシャツグルー ....
太陽が輝き
雨が降り注ぐ
この広大な墓地にて、
声を限りに叫んでも
誰にも届かない棺の中
沈黙の荒野を想起し
この砂漠で寝起きする
変拍子で進む旅
くぐもった声が絡み付 ....
内奥の、混沌の回廊の中でフォー・ビートで蠢く魂はもはや臓腑だった、身体的な意味でのそれとは違う心臓を持ち、不規則な鼓動を鼓膜の辺りに打ち上げ続けた、だから俺はそれを書き留めなければならなかった、な ....
スローロリスなに喰ってんるんかな
ちっこいクモ喰ううんかいな
喰われたらどこにいくんかいな
喰い残しの脚が残っとるがな
おれまだ残っとる
この世に
たった今なにかをまちがえた
まんなかのこころにいきたい
すきなおでんの具は
ラブホテル
くつろいでいるんだな
いつものイートイン、
いつもの濃いめのアイスコーヒー
午前だけ、
朝の薬に病状は落ち着き
顔を上げればガラス越し、
街はいつのまにか
雨に濡れ
傘の黄、黒 ....
新しい朝が来るのが嫌で、それは誰も理解しないことで、新しい美しい朝が、過去の自分を殺していくのは確実にそう、遠い過去に存在する幽霊みたいな自分が、自分の地続きだって、確証を持って言える?遠い未来に存 ....
止まない雨はないように、そう言って傾ける傘の方向に、居ない私を見ないままだ。傘の下にある君の濡れた半身と、傘の下にある君の半身と、外にあり見つめている、羨ましいような妬ましいような、いや、そんなものじ ....
○「争い」
ケンカも戦争も
どんどんエスカレートする
いったん始めると仲直りは難しい
行き着くところまで行かないと気がすまなくなる
うちの地域でもちょっとしたことがエスカレートして
裁判沙 ....
野に咲く花は可憐な娘の
胸に抱かれて摘まれて行った
可愛い娘は優しい男の
瞳に恋して嫁いで行った
若い男は愛と自由と
正義の名のもと兵士となった
愛しい娘に別れを告げて
若い兵士は戦地へ ....
二〇二二年二月一日 「たくさんのぼく」
ぼくはたくさんのぼくからなっていて、なにごとかを言ったりしたりするときには、そのたくさんのぼくの同意のもとで行われており、ときには少数のぼくの見解を ....
最近ミスチルの曲を聴いていた
サブスクで聴けたからだった
カラオケに行きたくなった 久しぶりに
歌いたいと あの頃のように
僕は思ったのだ
そんな歌を口ずさみながら
腰を堤防に下ろ ....
祝福の瞬間は、闇に沈み佇む時と共に
この孤独という人生に唐突、到来する
永遠の剔抉、すべて在るものとの共生
若い、老い、病み、自然な必然を生きる過程で
出逢い別れ、また出逢い別 ....
俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっかで生きて死ぬ
俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっかで生きていく
俺はお前を殺さんで
ほんまによかった
お前はどっ ....
○「インターネット」
もっともっと技術が進んで
IDもパスワードもいらない社会になることを
僕は心から願っている
○「家電十年もの」
家を新築してから
十年目に入る
まずトイレが故障 ....
ひそやかに
野辺の一角で
根を張り芽を出し
やがて見事な花咲かせ
遂には色褪せ萎れ枯れていく
密やかな野辺の
一角で出来し消滅し
降り注いだ瞬間、瞬間の
在るもの在るもの、艶やかな ....
野菊
トップクオーク
石亀
神から見捨てられた者でさえ
人の手によりて熱く掬われる
神が手に余るほどの破廉恥も
人に宿りて救わせる神の御業
かの女は亡くなった
たとえばの話 飴玉を 歯でくだいた
あらい生地の 喪に服して
いななこうとする肌の
ごく健康な寒気
葉かげでつぎつぎ破擦する 秋の ....
特別なものを持たない女は答える
「優しい人が好き」
前提条件の「私だけに」を言わない
勘のいい男は
他に厳しくすることで
「私だけに優しい」ことを強調する
特別なものを嫌う女は答える
....
ほのかに しずか 迫り来るもの
時間の持続、通り過ぎる人
髪を掻き上げ、白髪落ち
ヴェールに包まれ ただ 在るもの
降り注ぐ瞬間、喋り続ける人
この曇天に、息を継ぐ
どこか ....
なにも、持たなくてよいと信じた
さまよえるあのころ、コーラが好きだった
忘れられなくない絶望、でも忘れず
むねのおくに刻み込む、勇気と信じて
あすを夢見ない現実に ....
眠りについて
夢の世界が
扉を開くまで
さあ今日は
どんな夢を見るのだろう
と
小さな期待に
いつも
ちょっとした幸せを感じている
でも
夢はそんなに甘くはない ....
夜風に紙垂がゆれる
一文字だけの汗
斜影のない自転車を追いかける
金星はいつも金星で
見上げれば笑う檸檬の月
御前三杯酢をと乾く舌から 季節は巡り
....
雪の頂きへと進みます
あなたと隣り合いお茶を飲み
雪壁は凍りつき輝き神が宿るよう
あなたはいつもチーズケーキと紅茶
頂きは遠い途方もなく遠い
あなたは若く微笑みは優しい
ピッケ ....
ぽつんと ひとり
つめたい かぜ
ふいてふきつけ
つーっ と 水
はだをつたわり
したたりおちる
母の腹の底に沈む
母の腹の其処に浮かび
六歳の美奈坊と絡み合 ....
{引用=丸薬}
マリーゴールドみたいな顔をした女がいなくなると
わたしは鉛の裏地のジャケットはおって朝霧の中
高台通りを自殺者の絶えない学校の方へ歩いてゆく
いまごろ昨夜の懲らしめをミルクに溶 ....
雨
雨ではじまる朝ね
ちぢむコーヒーカップ
波音も知らなくて
日向のない
うす灰いろの空へ
ひろがる羽根が欲しいよ
鏡に映ってる
まだ新しいシャツの
ちいさな染 ....
ゴールテープを切り裂いた秋に
侵略を開始する冬の走り
季節は時間の後押しで
永遠に巡ってくるけれども
心に叩き込まれた想いを残す
一生に一度の秋がある
....
茫洋と
宙に浮く
私の意識が
けだるい身体を
支配する朝、
路面は雨に濡れ
ひかり、
コンビニの前に並んだ
自転車たちの
在る輪郭が
黒く艶めくアスファルトに
浮き立つよう
そ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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