雨が抑えている
気持ちにふたをして
重くのしかかるのは
度の強すぎる眼鏡のよう
咳こんだところで
深く吸ったところで
するのはただ、土のにおい
しみてゆくしみてゆく
こころもぬれて ....
なぜか多くの人が
血も流れないのに怪訝そうな顔をする
雨降りのような男
どういう訳かほとんどの人が
怖くも無いのに目をそむける
梅雨入りのような男
彼は雨の日が嫌いだ ....
{画像=080627011741.jpg}
思いついたら
机に頭をぶつけてみることだ。
硝子板を敷いているので
本当に
ゴツン ゴツン
と音がする。
就職を前にした
五月の終わり ....
埃にまみれた卒業文集
将来の夢はパイロット
無邪気な瞳が描いた未来は
希望の光で満ち溢れていた
いくつもの挫折を経験し
いくつもの現実を目の当たりにし
妥協して生きるコツを ....
ねぇ、キミは生きてるのって楽しい?
巷に溢れかえった笑い声は心地良いかい?
その中に悪意が紛れていると
知っていながらにしてさ
どうしてキミも笑うのかな
次はキミが標的かも知れない
集 ....
滅亡の指向から逃げるようにして
のびやかな想像力を獲得しようと試みる
拡げた羽の先端は輝きはじめ
人々は各々感謝したり祈ったりする
絶やさず燃やしつづける
関係のない空で ....
キャラメルが食べたい 苺のシロップがけも
それから、たまにはコーヒージェリーもいいな
こう毎日毎日マクロビばかりではたまらないよ
お菓子の中に埋もれて眠りたい
タイトでひらひらのL'E ....
いまにして思えば、いつも扉があった。
あの夜、鍵が開かない扉を見つめ、
電灯が射す、コンクリートの壁を覚えてる。
誰にも触れられたくなくて、
扉の前に、本棚を移動させた夜。
....
じわりと
広がった
君と言う名の
憎悪に
熱をもって
痛みをもって
戦う
朝昼晩、わたしは地球とキスをする。
冷たく触りきったあと
あなたの身体には何か遺るだろうか
私が夢見た痕跡は
のこるだろうか
青く澄んだ月の光のように
彼方のくぼみに 廃墟のように
(先に看取られ ....
枯葉
風に抜け落ちたその羽を一枚一枚引き裂いて
枯葉で紡いだその色は一体どんな景色を描くのだろう
知りたいような知ってはいけないような
たまにはそんな背徳的な感慨にふけるのも悪くは無い ....
「心が痛いとは言えない、だから流してしまった血の色は赤い。」
と聞いたって、どういう風に赤いのか聞いても分からないよ。
じゃあ、ってその傷口を開いて見せるのは乱暴なことじゃない?
血 ....
街の喧騒を抜け出せるくらいの
突き動かされるような
強い衝動が欲しくてたまらない。
それは ただ
「疑い続ける恐怖」
結局 あたしは一人の人間として
この時間を全て
あなたに ....
生きるのをやめてみようかな、と思った
ずいぶん前、絶望の淵で
そんなに大事ではない
ただ少し、休みたかっただけ
それから今まで生きてきた
生きることを選択したわけではなく
死ぬのを ....
世界は難しい。
考えても解は見当たらなくて。
問いだけが見えてる。
計算ドリルみたいに答えが付いてないんだ。
誰かが泣いたら、誰かが笑うんだっけ。
それは、笑うために頑張るべきな ....
呑み込まれた海の底で
震えが止まらなかった
何に触れても感触がない
ただ見えている
「あざだらけの腕」
うねり狂う満月の夜
僕は身を投げ出した
目を瞑った数秒
花瓶を落とす ....
小さな花がたくさん咲いて
母さん、思わず泣いてしまうほど
健気で、非力なのに全力で
息を合わせて丸くなる
丸くなっているのが、また、さ
垂直な茎が正しい主張をしている
程よい距離で集ま ....
海に沈んだ小さな舟に
太陽は容赦なく照りつけ
次第に意識は輪郭を無くして行った
いや
輪郭を無くしたのは
僕の方だったのかもしれない
ある雨上がり
水たまりに足をつけたら
その ....
人生に空想はたくさんだ
くたくたになるまで働いて
よれよれになるまで歩き続け
家に帰り着けば誰もいない
そんな話はたくさんだ
疲れたとかつらいとか
悲しいだとか寂しいだとか
眠れば朝 ....
光の中を走っていたら
太陽が消え闇の中
暗闇を宛てもなく歩いてみたけれど
いつまでも続く闇の中
女はいつしか闇に慣れ
もっと痛みを、と闇の中を突き進もうとした
突き ....
{引用=
(ポエトリーリーディング:http://www.myspace.com/slymelogue)
}
あなたの身体には神様が宿る
あなたの心には悪魔が宿る
相反するふたつの「信頼 ....
明日がきたら
ちゃんと言おうと思う。
あなたのことが好きだと。
頭上に広がる空の下
何処までも流れる川の{ルビ畔=ほとり}
旅人はぽつんと一人
立っていた
雲に隠れた天使が
ちらっと顔を出し
碧い{ルビ硝子=がらす}の瞳で
彼に云う ....
兎の模様にみんな病んだ
蝶に倒れた
病院は花園
看護婦さん三階で井戸堀る
注射を打つ廊下
点滴ぶら下げる香水
百日も紅が治らない
いいにおいのする
いいにおいだけのする
包帯は無地
....
たった今大きな丘を越えてきた足を
くるぶしまで持ち上げてみせた
割れんばかりの音とともに地面はほんとうに割れてしまった
にょっきり生えるこころもち汗ばんで
スカートのすそをつまんでは離し
つ ....
きみと
きみときみを囲む白い壁と
きみの大層な毛皮がよく見える
首が痛くなるまで星を観測し
今はまだ冬至、これからこうなって
ああなって
こういう風に動いたらあたたかくなるのさ ....
風のない日に君を見送った
水面は音も立てずに揺れていた
あまりにも眩しい君の笑顔に
悲しみは一瞬だけ和らいだ
ボートは二人乗り
三人は乗れない
好きだから愛しているから
....
内密のことですが
内密のことですが
内密のことですが
昨年以来の
溝の隙間より
貴方でもなければ私でもなく
吹きつけるも意味はなさない
これは何の音ですか
あーあ
....
青いひかり
夏の夜は
青いひかりに
虫たちがあつまり
ばちばちばちと
弾けては
おちてゆく
蒸し暑くて
寂しい夜は
外に出て
コ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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