君はその銀色のハサミで
何もかも容赦なく
切り抜いてしまう

また空がひとつ足りないと
カモメが嘆く
君のスカートに
貼りつけられた一片の空

今日も次々と
その鋭く冷たいハサミで ....
原野の指
水と稲妻のあいだの子
空になる 花になる
うたにも うた以上にもなる


鉄の筒を風が通る
鉄の籠を轍が揺する
予兆の上の光が吹かれ
石の路地に鳥となる
 ....
チリチリ、
チリチリ、
私ヲ通ッテイッタモノ、


出掛ケニ魔除ケノ鈴ヲツケ、
帰レバオ清メノ塩ヲ撒キ、
ソンナ日々ガしばらくハ
続イテ


チリチリ、
チリチリ、
遠ザカル ....
あさ
目覚めて
ゆれて
ぬれて
しみになって
はあはあと
モウロウとして
もう一度
眠る
夢は
見ない
それこそ
泥の様に
まだあめ
かしら
今日にははれる
かしら
 ....
顔の無い人形は
しばしば子どもの夢に出てくる
複雑な問題を出して
子どもたちを悩ませるらしい

最初は信じなかったけど
同じ夢を見た子が何人も出てきたので
夜遅くまで起きてい ....
獄中にて――

僕はずっと夢見ていただけ
  だったようだ
 自意識 視線 声 雑音
    潜在する 意識 思考
全てが僕を見方していたんだ
      そんな味が
舌の上を転がった ....
鉛色の空によどんだ空気
汚れたトマトジュースに腐ったプリン
はるかかなたにあるオアシスに依存して
冷たいアスファルトに頭をつける
見えるのはブラックホール
紫陽花が雨に震えている
市街の外れ 朽ちた街灯の列
仄暗い午後を導いて
古い測候所の庇から
傘の中のあなたを観ている
声は囁き 雨に溶け込んで
曇天の高いところでは
衛星たちの最期
尾 ....
言葉をゆらす
声ふるわせて
aa,ああ
きみに伝えたいこと
あったのに、なかった


約束は
ポケットの中
入れたまんま
洗濯機の中
ぐるぐる回って
とけた


 ....
摂氏36.5℃で凍てつく切なさは、雪降る夜の電熱灯の明かりに似ている
欲した物は手にした瞬間色褪せていって、わたしをその都度落胆させた
言葉でさえくちびるを離れたときからこの肉体を棺桶にして死んで ....
あなたが巡らす透明な壁のどこかに
?ほんとう?に続く扉があって
あたしは今も
それを探しているんだろう

本音のようなものをさらして
身にまとう距離感
愛想よく笑いながら
人間関係はゲ ....
強い風が吹いて
あの人の紺の傘を打つ
骨の折れた傘の下で
あの人は片目を抑えている
コンタクトがずれるらしい
風の強い日は
視力を補って泣きそうになるなんて
馬鹿みたい
……なんて思わ ....
晴れ間を見ることもない季節の真ん中で、
僕は、一人、
梅雨の空の底に沈んで
ゆらゆらと漂い、
腐って行く。


空に浮かんだ溺死体、つつく魚もいない。


途切れない雲は
灰色の、鈍色で、
痛みや ....
輪郭のゆがんだ 
{ルビ朧=おぼろ}月の見守る 
灰色の夜の家々 

屋根に置かれた 
{ルビ梯子=はしご}の頂に危うく腰かけ 
{ルビ襤褸=ぼろ}着を纏う煙突掃除の少年 

ほっぺた ....
(1)

あなたにはじめて出逢ったのは
この廃屋が未だ駅舎として機能していた頃のこと
夏草の浸食に怯える赤錆びた鉄路と
剥がれかけた青森ねぶた祭りのポスターが一枚

この駅を訪れるひとと ....
あぁ

早く結婚してぇ。

子供が欲しい。

自分も養えてないけど

頑張ってみる所存です。


最近ぼくは

いやらしい。
雨がざあざあ降り続ける、6月の空
赤みを帯びた灰色の鉛
錆び付いた鉄のかたまり
そんな空。
俺は部屋でじっとしていた。

みんなに暖かい目で迎えられて
うれしくてありがとうって思うけど、 ....
 いつだって、現実味を帯びていない夢を見たがるんだ。
甘いお菓子のような夢に浸って、空を飛んだ気になって、
ご満悦になって、はっと目が覚めたとき、
それが気に入らなくて、爪で壊す。

例えよ ....
ああもういやだなあ名前書いておけばよかった
ちょっとマラソンしてたら腎臓落としちゃった
交番に行って届いていないかたずねたら
お巡りさんは何か変な顔で僕を見ているし
道行く人たちに腎臓落ちてな ....
夜風が心の隙間の

しこりをのこす異物を吹きさらす



毎日の喧騒で忘れていたものが

日常の隙間に現れだす



夜風に当たりながら

僕のパズルがピースを求め求心力を ....
  君について何を知っているだろう?
  そう思ってぞっとするときがある



  僕について何を知っているだろう?
  生きているだけでは物足りないこともある



   ....
地上が息苦しくなってきたので
えら呼吸に切り替えて川に潜る
存分に泳ぎ回る
懐かしい開放感に浸っていると
おなかが空いてくる
視界に入ってきた獲物に喰らいつく
と同時に上へ上へと引き上げら ....
二年ぶりの胸は

耳たぶのようだった

巨大化した耳たぶ

快楽の跳ね返りのない


むかし助手席から

蹴りだされたおんなは

蕎麦屋で落ち合ったあと

部屋に誘ってき ....
きのう

あいつ

恋ロボ見て

泣いた

ふつう

という生物

の境界

確率の

低いものは

自分に

関わり

がなければ

自分に

あ ....
雨す、る

神殿す、る

雨です

降るたよなー

雨どこよりも


雨がことば 壊していた

神殿みたい 崩れていた

雨がことば 予定通りの

神殿にはの 神殿に ....
やみ夜を照らす
ランプの灯が
消えていっても
地球で最も
はかなくて孤独な色は
黒く静かな夜空の色なのだから
太陽が沈む
もう何も見えない
漆黒の夜にも
恋する人と
ふれあえるぬく ....
酩酊の夜道で仰ぐ空の 
遥かに滲むあの星宛に 
一篇の{ルビ詩=うた}を僕は綴ろう 


( ruru ri lala
  lala ri ruru ) 


いつか星になった日  ....
「武甲書店」に立ち寄った旅人と 
キャベツの皮を剥くマスターが交わす 
カウンター越しのささやかな会話 


「 たった一言で、世界は 
  天国にも地獄にもなるよ 」 


「 あ ....
生まれた時から存在するものは
当たり前にあると感じてしまう
あおあおと茂る緑の大地も
いつまでも続くと思ってしまう

だけど激しい雨が降り
容赦なく花を枯らすだろう
だから忘 ....
その目だ。
その目で俺を見ろ。

此処にこうして坐っているだけの俺を、
その目で見ろ。
悔やめ。
自らの無智を悔やめ、腹を立てろ。

その様子を、俺は見る。
事切れて、その屍骸を禿鷲 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
切れ端かいぶつ208/6/30 16:16
夜と冬木立 悟308/6/30 15:46
創書日和【扉】sound[group]大村 浩一15*08/6/30 15:15
一日乗車券プル式2*08/6/30 10:35
顔の無い人形[group]1486 1...2*08/6/30 3:00
青い庭AKiHiC...108/6/30 2:05
絶望車輪の上008/6/30 2:04
終末の過ごし方及川三貴508/6/30 1:23
文庫本ゆうと3*08/6/30 1:03
夜を呼吸するこんぺき13...6*08/6/30 0:55
continue衿野果歩1*08/6/30 0:30
紺の空、風の強い日は308/6/30 0:11
空に浮かんだ溺死体遊佐5*08/6/29 23:49
煙突掃除の少年 服部 剛4*08/6/29 23:40
無人駅のひと恋月 ぴの26*08/6/29 23:08
どげんかせんといかん短角牛108/6/29 22:56
チャコールグレーudegeu...108/6/29 22:55
 圧縮せよつぐこ408/6/29 22:37
セガール、ご...508/6/29 22:09
雨音ウチヤマン108/6/29 21:32
月の匂い草野春心208/6/29 21:32
逃れられないここ508/6/29 21:20
耳たぶ吉岡ペペロ308/6/29 21:17
恋ロボ008/6/29 21:15
雨の降る神殿108/6/29 21:13
精霊たちが棲む夜には[group]りゅうのあく...2*08/6/29 20:27
星の言葉服部 剛408/6/29 19:46
ぽえかふぇにて 208/6/29 19:40
1486 1...2*08/6/29 17:53
路守 緒世留008/6/29 17:47

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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