意識の底に落ちていくような
渦巻く響きの海にいる
たましいは肉を離れ
渦巻く響きに同化する
打ち鳴らされる変則的なビートに乗って
遠い記憶に沈んでいくわたしという存在
成就されない愛を ....
純粋な
釣りのはずが
いつしか勝負になり
あなたは
無口
二〇二一年二月一日 「ルミナス」
『90年代SF傑作選』下巻の8作目は、グレッグ・イーガンの「ルミナス」数学の話で、なんのことについて書かれてあるのかはわからなかったが、小説を読む楽しみはあ ....
縁側で
ぷっと
西瓜の種飛ばし
放物線の先を
追っている
幼い子供が
独り居て
遠い夏の日
夏の午後
その日を生きる
幼子が
風に吹かれて
風に吹かれて
名無しで ....
H2O2
感情を拐わないでくれ
H2O2
反響を撮さないでくれ
正常な、生命誕生の秘話について
触っていると
お前は違うんだと言われた気がするので
隣人の玄関の前で
インターホ ....
そして私は
静かに
狂う
小径で すぅと
鬼やんまとすれちがう
ありがとうが
口ぐせの私だが、
礼も過ぎれば
無礼になる
それでもさ
誰もいない
林の陰で ....
{引用=水に溶ける道化師}
あの尻に開いた窓との間に
雨の幕
ブロック塀を上手から下手へ
一羽のスズメ
踊る小娘
米を撒く
無礼千万
豆も撒く
満員御礼
....
歯向かうだけの机上の祖の あのハナは 間が、いいのです。
繊細な表情は独自の速記であり致命的な傷に悩まされる
『あたりちらす/
舌がからまり草木がそよぐからだ/
このよ、迎え入れられ/
....
黄昏の光を受け
よろめく羽虫は
遠い木霊のなか
孤独と静謐に留まる
変わりゆくすべてに
変わらず沸き立つもの
遠く木霊する声
異様に絡み合い
広がる宇宙の輪郭を
響きのなかに伝え ....
失われるべきものは
はじめからそのように決められていた
細胞のなかにあらかじめ
自死プログラムが内蔵されているように
それを否定することは
生まれることをも打ち消すことだ
細胞は運命の可視 ....
あなたの
ありがとうに
ありがとうさま。
あなたと
会えて良かった
涙雨
さあさあと降る
私
さようならは
言えないまま
雨は上がり
ウマオイの
すいっ ....
あなたへ
永遠に
ありがとうさま
いつまでも
ありがとう
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
先ずやらなければならなかったことは
母親を撃ち殺すことだった
宗教は麻薬だと左翼の親玉が言った
ことは正しい
売り付ける奴も悪けりゃ
買う奴も悪いのだ
その関係性が絶ちきれないで
迷惑を ....
出て行く君を止めることも出来ず
よびとめる言葉さえ持たない
隙間の増えた部屋を眺めて
2DKの広さを思い知る
埋めようのない空間の中
君の残像も消えてい ....
いわゆる「水急不流月」
禅語だ
川だろうか
河だろうか
とにかく流 ....
燭の芯
そのふくよかな呼吸のまた
連続した事に至る悼みと痺れが
つきあかりに足を伸ばし
短くはじめる
あてのない
散歩している、かのような、
空室の三方を のんびりぶらぶら
ガワのほと ....
夏は
木陰の涼風となり
冬は
縁側の日だまりとなり
春は
大空の若葉となり
秋は
大山の紅葉となる
ボクハソウイウモノニナリタイ
スマートフォンで教養を
いつでもどこでもカンニング
手にした知識で考えて
心を鍛えることもない
血肉にならない教養を
間食スマホはつまみ食い
スマートフォンで経験を
いつでもどこでも ....
意識が奥まり
浮遊する
丘を駆け昇る
白馬の群れ
波打ち際で遊ぶ
子供たちがみる夢
黄金に輝く太陽が傾き
抑えつけていたものを
開放する
無限の宇宙が唸りながら
猛スピード ....
これも運命だと
覚悟をして
この世に在る
私のいのち
いつでもいいよ
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
無料と定額のサービスで
見ないと損した気になる時代
倍速再生で映像が見られている
つまらないから金返せから
つまらないから時間返せの時代
倍速再生が免罪符となった
自分の人生が倍速 ....
○「大雨後の晴天」
青空が美しい!
爽やかな風まで吹いている
ああ!災害がなくてよかったあ!
ラジオからは昔の歌謡曲がきこえてくる
○「線状降水帯」
赤い雲がかかり続けると
大災 ....
自慰をするカニエ
自傷するカニエ
自愛するカニエ
自爆するカニエ
挑発するカニエ
恫喝するカニエ
獰猛なカニエ
臆病なカニエ
裕福なカニエ
有能なカニエ
理不尽なカニエ
貧しいカ ....
雨が繰り返される午前中
合間の曇り空の下で
娘を公園に連れていく
公園で散歩を済ませて
娘を駐車場まで連れてきたそのとき
天高くから降ってくる一瞬があった
この一瞬の中で
父と母と娘 ....
山の奥の湖に
異界から来た人がながれ
ながれ着いている
旅を終えた切なさで
悲しみを掻き乱す割れた鏡さ
風に揺れる
湖面みたいにあっけなく
乱れる生
....
柔らかに
優しく
時に荒々しく鋭く
立ち上がる
旋律が
わたしの魂を震わせる
それは
深い夢のなかから訪れる
ひとつの奇跡
(それを夢みた人は
母親に捨てられ
狂人に撃ち殺さ ....
アスファルトが熱くなる
それが原因で
周りの気温も高くなる
「暑い」とつい言ってしまう
言っても涼しくならない
でも言ってしまう
夏は自由を感じさせる
何でも自由に見えてくる
....
自由でいいんだ
むしろ信仰が深まれば深まるほど
より自由になっていく
信仰が深まれば深まるほど
個性がはっきり出てくる
もっと自由でいいんだ
あれこれ考えるよりも
直観に賭ける方がいいこ ....
明るむ街角、
雨は止み
行き交う人々、口々に
ハレルヤを歌っている
祝福された意識野に
雨滴が一つ、二つ、三つ
銀色に輝く太陽が
どてら姿の親父を照らす
今日、沸き立つこの朝に ....
人は
複雑な
生きものだろう
だからこそ
こころをシンプルにしたい
ありがとう
と言われると
力がわいてくる
だから
ありがとうと言う
{引用=※五行歌とは ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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