おまえの口から流れ落ちる事を許可されたその瞬間に
配管の中
きっと死んでいる
目に見えるごくごく僅かな色を掴み取れないのが人間なのか
おまえになってみればわかること、おまえの舌になれ ....
テレビが床の間に飾られていた頃
人々は正座をして見たものだった
テレビは財産であり家の誇りであり
神様だった
神の前に集うがごとく祈るがごとく
近所の人々はつめかけ
小さな画面の中 ....
交尾したいわけではないんだ
そんなドキドキすること言わないでくれ
あのこの
すらりとした尻尾
ときどき試験管ブラシみたいになる
あの尻尾に
ただじゃれついていたいんだ
いつまでも
ぼく ....
あなたがブリキの本を開く
かつて繁栄した都と
路地裏で生き抜いた猫の
長い物語が始まる
朝から駐車場を壊す音がする日
僕は電柱を売りに出かける
どこか遠くで
孤独に電柱 ....
080718
ガムを噛み噛み
きしる音に脅されて
保険に入る
地震の起こる確立
80パーセントの恐怖
家が崩れて
下敷きになる恐怖
命が助 ....
ここは世界の果て。
太陽だけが燦々と輝き
青空だけがどこまでも青く
海だけがどこまでも広がる。
ここは世界の果て。
ここからだと
世界の様子がよく見える
何もない
何もないからよく ....
{ルビ鳴家=やなり}という言葉よりさきに
ラップ音という言葉を覚えてしまった。
部屋の片隅なにもないところで
ごく局部的に温度が上昇または下降し
はっきりと物質化したエクトプラズムがあらわれ
....
桜んぼの頃
鳥達が騒ぎ
虫達が飛び
自然のクーラー
セミが鳴き
トカゲが笑い
スイカ
カキ氷
木々の安らぎ
打ち水
無心で
和太鼓を叩く
切っておとした
年月がそこには
ねりこまれていて
しみこまれていて
一部が一部じゃなくなる日
わたしから切り離される日
掃かれるだけの、それ
気に入り顔たちを鏡は映し
颯爽と
....
雨には匂いがあると思った
昼下がり
蒸しあがった空気と入れかわるようにして
突然降りだした雨の
湿った冷気が部屋を満たしてゆく
「雨だ」と
呟いたかどうかはさだかではないが
そん ....
1.
"自分"というものが欲しくなりました
僕にしか作れないものを作りたいのです
それはまるで詩人のように
個性的で素敵な他の人が羨ましいのです
真似をしようにも ....
思案の案山子
飾りすぎて
緑青(ろくしょう)に
ヤラれたか
この胸の蝶番は
軋み
笛が響かず
せつない唇の涙の塩に
ヤラれたか
耳の奥の細 ....
私は疲れていました
致死量の仕事を終えて
自宅に帰り着いた2時
夫は先に眠ったようです
机の上に塩むすび
豚の生姜焼き
キャベツのサラダ
豆腐とワカメのみそ汁
レンジで温めると
....
例えば。
茹だるような青が
私たちを押し潰した夏に
もしも、一握りの白があったとして
それは
冬たる物になるだろうか?
アスファルトに溶け ....
あなたのことが知りたい
あなたの手に触れてみたい
あなたに抱かれたい
あなたの
すべてが
私は
欲しいんです
あなたの
すべてが
知りたいんです
恋に
落ちていく私に ....
あなたのために
さよならします
今まで
迷惑かけて
ごめんなさい
私が
みんな
悪いんだから
あなたに
許してもらおうなんて
思ってないです
さようなら
もう二度と
電話に出ない
もうあなたには
逢わないことに
しました
逢えば
辛くなるからです
逢えば
悲しくなるからです
あなたには
気があった
彼女がいる
あなた ....
トモダチは
トモダチを救えない
救っちゃいけない
救うと言うことは
同じ地平にさえ
いないということ
少なくとも
この闇の彼方の
どこかで
そいつの
うごめいて ....
競争 きょうそう と言っても
むなしく 空しく 響くだけ
ある人は
足取り軽く
またある人は
ズシッと重く
それでも会場へ向かう
人波
オルゴールは卑怯だ
どんなに興味のないJポップも
いや時には嫌悪する曲でさえ
オルゴールで聴かされると何だか癒されちまう
職場で休憩室に行くとオルゴールがエンドレスでかかってるから
おかげで ....
陸があって
呟きがあって
知り合った
冬の夜に
繁華街の路上に
落ちた割り箸の
片割れみたいな
よごれ方は
気に入ってる
夏の
失明する真昼に
無数の甲虫が光って
あぶらぜ ....
ガソリン代がさらに値上がっても毎夜迎えに上がります
その距離実に52キロつまり往復100キロオーバー
0.05カラットのダイヤを誕生日に捧げます
そのブランド的に諭吉5名オーバー
ハンドルキー ....
陽を受けてさわさわと葉を寄せ合う花壇
花の名前はしらない
あたしたちってあんまり集まれないからとっても困るね
理由もなく群生する川辺とかが
一色に染まりがちな秋とか
春とか夏とか冬と ....
何を流す必要がある 雨は降って来た
温かく為って来た 雨は降って来た
奥底から渇きが泣いて
たった今泣いていれるだろう
今晩は 今日は こんばんは こんにちは
私は闇のひとつ 私は闇 ....
ちがうよ
机にナイフが詰まってたから
ちょっとびっくりしただけなんだ
ちがうよ
ダムドのレコードが
黄色く見えたから
驚いただけなんだ
救急車を呼ばないで
僕は落ち着いてる
....
昔はよかった
人は言う
昔もよかった
とは
決して言わない
新しいということは
美徳とされた筈なのに
広がる夢に
心踊らしていた筈なのに
新しいということは
....
なんだか涙が出てくる
理由は知らないフリしてる
それでやっと立てるから
空腹にも似た感覚
永遠などないのに
それを感じる今が
とてもつらくて
停止なんてしないのに ....
汚れた掌に
赤いポストがあるので
たくさんの
手紙を書いた
赤いのは
恥ずかしいからだと
手紙の返事には
いつも
そう書かれていた
あの赤いポストが
今はない
窓 ....
強かったはずの君が泣いた
顔も歪めず 小さな声で
囁く声に頷いて 伸ばした手を
静かに引いた
無口で根暗で引きこもり
ネガティブな風に負けていた
君はそっと横に来て
笑 ....
4130 4131 4132 4133 4134 4135 4136 4137 4138 4139 4140 4141 4142 4143 4144 4145 4146 4147 4148 4149 4150 4151 4152 4153 4154 4155 4156 4157 4158 4159 4160 4161 4162 4163 4164 4165 4166 4167 4168 4169 4170
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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