「なんだと! お前はそれを知って、黙っていたというのか?」
エイミノアの怒りは、さらに激しくなった。
「はい。わたしどもがここに捕らわれた、そに日のうちに」
「それを我に隠していたというのか!」 ....
霞んだ滲んだ奥底から
仄かに姿を現すもの

深い、深い
海の底にいるように

無音のうねり
無音の夜

限りない広がり
限りない響き

忘却と思い出の狭間に立たされて

奥 ....
透明な身体からひとすじの血が流れ
その血は歩き出す
煙のしぐさで ふと立ちどまり
頬杖をつく 女のように男のように

見るという行為が人を鏡にする
歪んだ複製を身ごもり続けることを「知る」 ....
夕涼みの足音までに素材として肩組んだPeace
アクリルは釘で刳る鴉のウタ 雨天の、種

古着に火曜日、
木製から響く 実話としてのプリズム
風刺画みたいな現金贈与 さして。

見渡さな ....
ボクにはキミの支えが必要なんだ

ワタシは支えにならないわよ
支えるふりして寄りかかるかも
増尾さんそれでもいい?

それでもいいよ
キミは小柄だから
寄りかかっても大丈夫

 ....
七月を纏って
汀を歩いてゆく
寄せては返す 透明な波

やがて小さなさびしい桟橋へ
たどりつくだろう
そこから灰色の舟で
向かうだろう
いちばんなつかしい日へ
記憶と予感との ....
あたかも 森が海を恋しがるかのように


 僕たちは
 いつかはそこにたどり着けるのか

 僕たちは
 いつかはどこかにたどり着いてしまうのか



 あたかも森が海を恋しがる ....
ことばをひらくとき
ことばよりさきをいくものがある
たえず

観念を突き破り
欲望の先を駆けていく

あり
つづけ
のがれ
つづけ
おいつけない、おいつけない

黄昏の光を浴 ....
ヨランとエイミノアが、オスファハン邸の地下室に捕らわれてから、
およそ三日の日にちが経った。
エイミノアは憮然としている。
それもそのはずだ、ヨランはいっこうに動こうとしない。

「おい盗賊 ....
「俺はこんなにも無力だったのか!」
怒声とともに、アイソニアの騎士は机を叩いた。
「くそっ、祭祀クーラスめ!」その憤怒は収まらない。
彼の怒りは、その召使たちにも向けられた。

「お前たちは ....
外に出れば暑い
直ぐに汗が出てくる

あなたと自転車で遠出した
夕暮れの海辺を走る

潮の香りがただ其処にあるだけ

気温が全く下がらない
熱帯夜になるだろう

自転車で風を浴び ....
朝から蝸牛に じーじー
せみ時雨

けだるさに ぼーぼー
しょげかえる

 …一雨ほしいな

撫でてみようか
なつ時雨
僕の同級生の一人はプロのジャズギタリストで
今日は彼のアルバムの曲を聴きながら
砂糖入りのインスタントコーヒーに
スーパーで分けてもらった氷を入れて飲んでいる
コーラは無いけどシケモク ....
銀狐の純血に舌を這わせ麻痺しかかる共通点がよだつ 
 彼女の、港内は失敗を波止場から目を細める 
  不都合に、小分けにした終点を迎える後先も黒塗りに甘える

    廃止された門扉に裸体がぶ ....
孤独なシャウトが
天を突き破り
哀しみとなって降って来る

奥底の故郷を希求する
無防備剥き出しの飛躍
心の壁を打ち壊して

廃墟を抱えて彷徨う私たち
廃棄され得ぬ二元論
主観と客 ....
どんなに濃い風が吹いてももう思い出みたいなものしか書けなくなって、
名前はもちろんその表情、片側に多いほくろや厚い手のひら、
柔軟剤の匂い、街の音も乗り換えかたもぜんぶ変わって
そりゃあ ....
まばゆい夏制服の午後をも
陽はゆっくりと、やがては暮れ

あれほどまでに心の通じた学友とも
いつの間にか、もう間に合わず
真夏の空、玄関口
立ち尽くす我
草木の揺れ、
うねる大気、
光の庭

あゝ世界は無関心に
私という存在には
全く無関心に
広がり在った、圧倒的に
その時私は気付いたのだ
異郷のよ ....
○「無職」
仕事を辞めた!
ほっとした!
また年金暮らしに戻るけれど
「無職」のほうが気楽でいいや!
この気楽さは
もう二度とはなさないぞ!

○「優先順位」
健康を害してまで
働 ....
救いもなく
生きて来た
夜に
みあげる夜空には
満月があった

なぁ〜んだ
救いは
ちゃんと夜空に形をもっていて
私のことを
ちゃ〜んと
みていてくれているじゃあ ....
君の声が
とてもちいさすぎて聴こえないよ
だからいっしょに歩いていても
うつむいてしまうんだ

休みの日
まっぴるまの緑の公園は
家族づれが多くて
なんだかみんな幸せそう ....
 酷暑の中、日傘もささずにこの村を歩く者がいる。
 正午の鐘が鳴る。
 家々の窓は固く閉ざされている。
 黒いマントを纏ったこの男は、片手にステッキを持ち、長い石畳の坂を上ってゆく。
 ....
静かな鼓動の海
満ち欠けを繰り返す月影
わたしは独り泳ぐ
途方に暮れ
静謐に身を委ねながら

遥か死の彼方から降って来る霊性は
たましいを震わせ
遠いおもいでへ導く

そこには自由 ....
自称詩人界隈にも
宗教ばばあは存在する
実はいい人で間抜けな私は
不覚にも
自称詩人の集いがあるように
匂わされて
わざわざ手土産持って行ってみたら
変なアパートの一室で
座禅組んでぶ ....
父母が長くない
コロナだワクチンだこれだけ傷めたら

親戚も危うい
自粛下で葬式も辛い

そもなんでこんな騒いでんの?
ノーバディノゥズ
休日の朝のホームを
滑り出した車窓から
照り返しの陽光みたいな
白い自販機がみえる

どこへゆくあてもなく
私を待つ人もなく
とてもよく似た子犬を
静かな夢の部屋に置き去 ....
遠い声が響き渡る
独りの声が響き渡る
突き刺す大地を
突き刺す故郷を
アナタを求めて
アナタを希求して
響きの渦に呑まれていく
奥底から沸き立つ郷愁
この地球の上で、この宇宙の中で
 ....
午後を歩き
空を吸う
斜めの鉛芯
やっとひとつの島を巡る


空から落ちる花の軌跡
声はずっと声のまま
水たまりの上を旋回し
宙に桃色の輪を描く


雨の明るさ ....
長い水の針の影
口から羽と血を流し
すべての鍵盤に蝋燭を灯し
弾いては倒れ 弾いては倒れる


指の動き 空気の根
傷の痛さ 爪の長さ
腕ふるわせ 指ふるわせ
空 ....
生きるということは
きわめて主体的なことである
人は関係ない
自分がどうするかである
失ったものを嘆いても
誰も代わってくれない
自分でなおすしかないのである
なおらなければどうするか
 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
地下室のヨラン(二)[group]大町綾音1*22/7/23 19:41
コンタクトひだかたけし722/7/23 17:29
解くことを諦めた知恵の輪が唯一の遺品だったただのみきや1*22/7/23 16:38
背負子のウチにあらい022/7/23 15:40
ササエさんイオン022/7/23 15:04
[group]塔野夏子6*22/7/23 11:51
ゴル四題AB(なかほ...222/7/22 21:07
ひだかたけし222/7/22 18:57
地下室のヨラン(一)[group]大町綾音1*22/7/22 18:57
アイソニアの騎士の怒り[group]1*22/7/22 18:56
汗の臭い夏川ゆう022/7/22 18:25
けだるさ時雨ナンモナイデ...6*22/7/22 14:14
「地の時代の闇と風の時代の黎明」ジム・プリマ...1*22/7/21 23:58
GAUZE&laceあらい022/7/21 20:59
シャウトひだかたけし6*22/7/21 18:17
蝶蝶の缶詰はるな422/7/21 17:33
夏制服クーヘン3*22/7/21 15:08
夏の朝ひだかたけし522/7/21 11:17
独り言7.21zenyam...0*22/7/21 11:08
幸せの満月 秋葉竹122/7/21 7:49
最後の最後の休みの日122/7/21 7:48
未完成協奏曲メープルコー...1*22/7/21 3:31
おもいでひだかたけし422/7/20 20:03
宗教ばばあ花形新次122/7/20 17:24
迷い道りゅうさん322/7/20 6:12
夢の犬秋葉竹122/7/19 23:24
予兆の響きひだかたけし322/7/19 18:42
曇間と門前木立 悟222/7/19 15:27
水と焦土022/7/19 15:25
生きるとはzenyam...0*22/7/19 9:06

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