みのむしが
細い糸を
必死に
上がっている
何度も
何度も
上がっている
今日は
風が
強く吹いていた
北風が
みのむしに
むかって
吹き付けてくる
くるくる
....
きらきら
お星様が
光っている
ねぇ
知ってる
流星に
お願いすると
必ず
願いが
かなうんだって
きょう
何を
お願いしようか
流星に
私は
お願いをしました
こ ....
もしも
翼があったら
大空
高く
飛んでみたい
もしも
翼があったら
自由に
空を飛んでみたい
鳥のように
人間も
自由に
空を飛べたら
どんなに
素敵だろう
ど ....
顎から溶けだしてゆく蟻を見ながら
ベランダから落ちる植木鉢のスピードを思う
目隠しの観覧車から 行方不明の子供が 助けを求めてる
クラムチャウダーをかき混ぜるより簡単 ....
「はい、とれました」
耳鼻咽喉科の看護婦さんが
白い両手にガーゼをのせて
ぼくの耳垢を見せてくれた
「そんなにたまってましたかぁ」
どおりで周囲の人の話す声にも
聞こえ ....
網戸のサッシの上 けだものの目で睨んでいたのは、夜の月だった
起き上がって見上げる それほど高くない場所で
私とにらみ合いをしている
背中にへばりついた安物のTシャツをつまんで 惰性 ....
愛が散りばめられて
夜空に幾千の祈りをしたら
ロマンティックパレット
魔法陣を描いて
エンジェルは踊り狂う
坂道の反射のせいで
黄昏色の猫
オレンヂの教会
焼けただれたマリア
....
思考ははねる
途切れそして、繰り返す
そして思考は夏の日差しの中で
ぽわん、と浮遊した
クラゲみたいです。
水族館の中で
日の光を浴びながらゆらゆらと。
夏の街角で出会 ....
この両手の広げて 両闇の夜 空
被りながら濡れたまな板をみる
喘ぐものは 名前などなく その前から
地球を喋っていたように、肌を捲り
恥ずかしがっていく
この両手の上げて 倒れる気美 ....
[1]
まだ見ぬ未来に不安を抱え
書き散らしても闇さえ消えずに
白々明けてく先行く朝に
同士をみつけエールを送る
[2]
後悔などはしないと決めたのに
絶望という名の ....
髪を切る夢を見た
伸ばし続けてきた髪を切ることは
わけのわからない絶望感を生んだ
でも鏡に映った自分は
やけにすっきりとした顔をしていて
「ああ、これもいいかも」
なんて呟 ....
美しい花にそっぽを向かれると
ぼくは自らが蝿だと気づきます
柔らかい蕾に包まれて
花の囁きを聞く日を
ずっと夢見ながら
周りを飛んでは見るが
こちらに微笑む気配は
いっこ ....
みんな何もないような顔で
街を歩いて
だけど夜になれば
男の前で
その内側にあるものをさらけ出す
欲望が先か
愛が先か
それによって
満たされるものも変わってくるのに
誰かにしか見せない ....
耳で煙草を吸う女がいた
うなじに口がある女は知っているが
耳で息をしている女は初めてだ
しかし同時に二本の煙草を
両耳で吸うというのは面白い
耳から吐き出される煙は
機関車人間の玩具のよう ....
ペン先に積もる黒い雪
世界は四角い
丸くない
背中の違和感
なんて静かな夜だろう
夏の夜の静けさのなかには震える孤独な生き物がいる
そいつは虚無と星の光の混合物だ
いつまでもいつまでも震 ....
さて、夕方になれば
人影がへらなければ
夜が来てくれない
ひとびとは家々で
あかりを明るくし
だれも風の喧騒に
立たせることがない
おい、道標はどこだ
ハンミョウは美しい夏の昆虫である
近づくと少し離れた場所に素早く飛び立ち
ミチオシエとも呼ばれている
あの美しく光る背中は
すべてを突き通すような夏の日差しこそふさわしい
その子がいなく ....
呼吸を忘れたら
水の中で生まれたんだと
七色の目をした
君が笑う
砂糖菓子のような
甘い声で
私をいともたやすく
漂う
いつでも
ここがどこか
私が何者か
それす ....
ごめんね
ごめんね
僕、君の事が大好きなんだ
でもね
君の笑顔も大好きだけど
君の泣き顔も大好きなんだ
だからいつも
君の泣き顔が見たくて意地悪してしまうんだ
潤んできらき ....
新聞屋が朝刊を持ってきたけれど
鳥がやってこない
鳥がおりてこない
待っているのに
{ルビ魂=たま}呼ばいのやりかたがわからない
どううたったらいいのかわからない
岸の向こうには駅があ ....
その付属器官は
本人も気がつかない{ルビ柵=しがらみ}を
蓄積している、密やかに。
パチリ、パチリと切り落としながら
纏わりついていた何かを
少しだけ知る
過ぎ去った日々
明日の ....
馬にまたがって
本を閉じる
栞をはさむのを忘れたまま
目の前が揺れてる
馬とともに
風とともに
新しい物語がはじまる
馬をおりると
手料理の皿を持ってる
あなたが
あ ....
一日の仕事を終えて
家の玄関に入り
靴のつまさきを揃えて置く
また新しい陽は昇り
玄関を開いた道に
うっすら滲む
涙の跡を辿ってゆけば
渇いたところで誰かを
今 ....
そっと
腰を下ろし
いつものひとりに戻るとき
うるおいじみた
乾きがあふれ
ぼくは
あわてて
目をとじた
思い出はいつも
胸に痛い
握れるものの少なさが
はっ ....
足跡を足音が追いかける
真夏の光
水の流れを彩り飾る
無垢な笑顔
ビー玉は丸くてはならない
硝子の理
軒先に並んだカラーは
わたしに平和を教えてくれるように
....
{引用=走れ、ジミー・デラクロイ、息はさんざん乱れ、横腹に針が刺さったごとくに痛んでも。何が迫ってきているのかと、振り返ってはならない。走れ、お前の足下の都市の輪郭がぼやけてくるまで、恐怖に、なじみの ....
僕は、いる。
空気を使って、
時間を削って、
場所をとって、
血を飲んで、
地を踏んで、
君を傷つけ、
君を救って、
君は笑い、
君は ....
向こうのほうから洋楽が聞こえる
誰の唄かはわからないが 確かに洋楽が聞こえる
在り処を求めて席を立つ
ドアのところでサビになる
足を運べばより盛り上がり
唄は隣で鳴っ ....
夏は不透明だ、と思いはじめたのは
考えてみれば最近になってからなのに
ずっとそんな風におもっていたみたいな気がして
どっちなのだろう よくわからない
喉にペットボトルの冷たい中身を流し込む ....
空の高さに
かなうはずもないぼくは
ちいさな背中を
恥じらって
その、
重みに沈みこむ
けれど、きみは
願いごとを
ていねいに隠してみせるから
ぼくは ....
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