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掴まり立ちする息子を支え、
私に振り向く妻の肩先に思い出す情景がある。
思い出すとあの日私は
父親の傲慢な仕打ちに猛然と腹が立ち、
押し入 ....
もう ラヴソングはうたえない
なぜって、尊皇攘夷派だから
あるいはラブでもソングでもないから
チャントとかポエムとか
いや、もう記述でいいんだ
こいうたとか抜かすにしろ
淡色ピンクを多 ....
ピンク色の海が束になって襲いかかる。
週末に、自転車で見た
青空のうしろで、まだら模様になっていた。
緑の岸壁が、コブのような波を受け止めて、
ピンクをばらばらにしていた。
濱にはサメが打ち ....
膝に水をためた
母は手術で水を
抜いてもらった
肺に水をためた
父も手術で水を
抜いてもらった
誰にでも
水がたまる
時がある
人は誰もが
抜いてしまいたい
水を持っ ....
まずは大間違いからはじめた
朝焼けで焼身自殺してやる
俺は日の出を待っていたのだ。
案の定間違いで
脳みそが震えながら悪態をつきはじめた
寒がりの嘔吐に似ていた
白い息を、白い息を、
ヒ ....
月を見ていたら
涙も
涙まじりの鼻水も
潮の味がしたから
海で生まれたこと思い出した
風は漣
木の葉は波音
空は海原
雲は島
月は
ぼくらを導く灯だ
....
進級出来なければ意味が無い
気障なだけでは決まらない
ああもう導火線の上で
陰毛がダンスを始めて
余ったおかずで歌えや小者
失せん失せんと十七年
志願してまで見得見得の
喜怒哀楽を豊 ....
「少しだけ泣いてもいいですか?」
あなたは細い声でささやく
そしてやっぱり止めようと
小さく肩をふるわせている
「きょうはずいぶんと湿った空です」
たしかに昼間吸い込んだ蒸気を
....
遠い日の君の面影は僕に何を
伝えているのかな僕にはわからない
最初から僕らが出逢ったことに
意味などないなんて言わないで
きっと側にいることがすべてではないけど
でも側にいるほど君は遠く ....
水のために
夜は流れるので
その最下流
海が見えるあたりにはきっと
朝がある
朝のために
水は流れるので
その最上流
泉が湧くあたりにはきっと
命がある
そうして
....
芸術が好きなので、神は空に絵の具をまいた。
控え目に流れ落ちるそれは雨となる。
白く細長い雨だ。
繊細な鋭さをもって少年を貫く。
殺意はない。
柔らかな愛。
気まぐれな神は、残酷なほど ....
髪を解いて失っていくまだ欲しい侭なのに
私は目蓋をしている
永遠の怪物 流れぬ流れの中で
無を流す そうすれば
床に張りついて 顔を平たいて
この口で歌う 音を吸いついて
遠い ....
おにーさん おにーさん どうしたんですか?
失恋でもなさったんですか?
世界中の不幸を背負ってるような しけた面してますねぇ
そんな顔して黄昏れてたって モテないままですよ
「 海パン ....
鏡のしくみ
ふたつの世界を隔て
ふたつの世界を結ぶものがある
手をふれるだけで
抱きしめることはできなかった
今日はピーターが
誰かをさがしてる
鏡のむこ ....
頭から落ち
身体から落ち
乾きで目覚め
マユで目覚め
周りには沢山いるのに
欲には底がない
誉められたい
人と繋がっていたい
気が付くといつも一人
側には誰もいない
喫茶店にも行けない。
皆女房子供がいる。
コウモリには帰るところ ....
私は今日も朝から晩まで
1人
ボートを漕ぎ続けている
この広い広い湖の果てを目指して
昔はここにも美しい花や
可愛い小鳥達が仲良く暮らしていたんだよ
王国の住人は私一 ....
夕立が来るというから髪を切りに行くのを止めた。
予約の電話もしてないから混んだら時間もかかるだろう。
貴重な休みなのだから出来るだけ有効に使いたいのに。
こうなるともう向かいのスーパーに行くこと ....
本屋へ行った帰り道
公園に入った
ぐるっと公園を囲んだ木が
濃い影を作っていて
意外に温度が低い
真夏の午後二時で
誰もいない
セミがやかましい
水飲み場のあたりは水びたしで
....
雨が
語ることはなかった
無言のまま
つみかさねられたのは
あなたへの愛しみ
一日の重さをうしない
さまよう
魂の喪失を
かさなる花弁が
ささえる。
蒸す夜の リージェントホテルの地下
急な階段を降りると 黒い扉が開く
すっとした冷気と
スモーキーな空間に吸い込まれて
おもわず{ルビ噎=む}せてしまうほどの
カウンターでバーボンコーク ....
デジタルアイスクリーム
溶けだすデジタルアイスクリーム
てんこ盛りデジタルアイスクリーム
月夜が笑う時溢れるデジタルアイスクリーム
ウサギが走る月明かりデジタルアイスク ....
意味さえ知らず
触れては消える
水のなかへ
音のなかへ
一滴一滴
光は変わりつづけている
抄うともなく抄う指先
常に既に異なるふちどり
鉱の音が響い ....
とにかく暑い
気が狂いそうだ
カラっと晴れない東京の気候は
光化学スモッグと二酸化炭素が誰にも縛られず
自由気ままに宙を舞い蓄積される
文明の産物ともいえるクーラーは直射日光の前では歯がたた ....
夏の始まりはいつも目が覚めると
私の視界はぼやけていて、ちょうど海の中で目を開けた時の様に、視界がゆらゆらと揺らめいている
足元は雲の上を歩くようにふわふわと足場が悪い
時折私は雲と ....
私達は炭酸水の泡のように
ぷつぷつとガラス瓶の底から立ち上ってゆく泡のように
生まれてすぐに吸い上げられるように駆け
天辺を転がって弾けてしまう
たまに大きなのがいたり
派手 ....
きらり
たなびく
しろいくも。
とける
そらに。
沢の水
さらさらと
流れゆく
ひやっ と
ふわっ と
つめたさが
舞う
いつかの
茜空。
うろこ雲は
何も語らず
ただ
漂って、いる
徐々に
唐紅を
纏いながら
ただ
漂って、いる
澄んだ夕陽が 麗しく
私の光る爪が
....
昔の詩の中は未知でいっぱい
何ていったって私は戦争なんて凶悪なものを知らない
かといって飢餓や
疫病も知らない
病院行くなり
両親頼るなりすればすむ
満たされた世界か ....
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