ノートPCの電源を切って、外へ出た。
この郷で、今年はじめての夏の夜。
夏の夜のこと
「詩人というものは実に立派なものだ。人々に現在の世界を伝えられる」
何処かの有名詩人が ....
いつも答えを探してる
路上の白線の上
電車の床下
人工の護岸
森を吹く風
だけど
最後の答えは
世界中のどこでもなく
この脳の中に生まれる
与えることと求めること
その間の
不確実さに揺さぶ ....
目を追った先の、
飛行機雲が描いた、
初恋の計算式
イコールが、ひとりぼっち
わたしは駆ける
みずいろの自転車に
またがり
草風がその前輪に巻きつき
死んでゆくのだけれど、
だ ....
砂を
体中の空いてる
穴に詰めていく
埋め立てた人工の砂浜の
ほつれたぬいぐるみが
さみしそうに息をしている
「あなたのコドモを産むよ」
と笑い
雨上がりの
草いきれで肺一杯にして
....
庭先にすずめたちがいて
すずめのてっぽうが生えていて
猫は砂利の上に寝転がって
ぎい、と蛙の声
ベルギー流の燗つけビールを飲もうか
中国流の人肌ビールを飲もうか
いや今日は
常温の日本酒 ....
<髪>
額にかかる倦怠を
耳元でうねる躊躇を
きっぱりかきあげて君は
さらさらと綺麗に笑った
<目>
ホントを見過ごしてしまったり
ウソを見破れなかっ ....
腋の下にブロッコリーを生やしたいと願う女
お前はほんとうの意味でどうしようもない女
腋の下にブロッコリーが生えて困っている男
わたしはほんとうの意味でどうしようもない男
そんな二人が惹かれあう ....
カニクリームコロッケを投げるのはやめてください
わたしのマンションの玄関ドアーに向かって
カニクリームコロッケを投げるのはやめてください
わたしの自家用車のボンネットあるいは窓ガラスに
カニク ....
絶対的にめしが不足している空間で俺は
カンフーの極意を知る尿と戦っている
知恵と勇気が通用しない相手に俺は
なす術もなく翻弄されているデイズ
尿瓶に満載された何者かの尿が
ガラス越しに挑発的 ....
氷の中では
時間も止められるし
欲しい物はいつでも
手に入れられるという
人類の傲慢だと
私は子宮で考える
若く清らかなうちに
冷凍保存が義務化されて
いつでも安全かつ確実に再生さ ....
どうしてこう
脈絡がついてしまうのだろうか
昨日みた夢は
いまはもうない実家の建物が舞台で
ベランダに猫が三匹いた
うわあおぎゃあうわああああ
この家の主人は病気かいと訊ねれば
うわあお ....
無機質な玄関で
蝉が震えていた
柔らかく透明な
命の中心を捕まえて
僕は木の根元で蝉を放した
けれどその木に蝉は止まらず
僕の掌を蹴って飛び立った
まるで七日間の全てを振り絞るよ ....
家の中では序列が決まっていて
お母さんが最初で次が君 そしてやっとお父さん
君が起きてくると休日でソファーに寝転がっている
父親の顔めがけて猫パンチをお見舞いするのが
挨拶代わり
「こら ....
俺は何がしたい
金が欲しいのか? 時間をムダに使いたいのか?
31歳 世間一般では立派な大人
結婚して 子供が生まれて
だが 世間一般ってなんだ?
好きなコト ....
むっとするような草の匂いをかぎながら
僕は雨を待っているんだ
こんなふうに湿った空気の朝は
何だか楽しくてしょうがない
もういいかい
まあだだよ
ほら向こうで呼んでる声がする
....
黄色のひまわり
青い空
白い雲
桃色のそよ風
赤い日ざし
白いシャワー
橙のノウゼンカズラ
紫のキキョウ
白い空間
黄色い時計
青い血汐
赤い祭り
ぴらんぴらん
ちらんちらん
きらんきらん
ガラスの
ちいさな
鐘の音。
雪結晶
ピタッと
触れる
指の先で
踊る水たち
乾いた
つめたさに
響くオカリナの音色
山びこ
みたいに
ポォォン ポォォン
雪で
作った
小さな家
かまくら
かまくらの
中に入った
こたつで
冷えた
体や手を
暖めながら
子供たちが
仲良く
しゃべったり
笑ったり
とても
にぎ ....
庭に咲く
一輪の
紅い花
見ていると
笑っているようだ
人の優しい
笑顔のようだ
誇らしく
きれいに
咲いている
紅い花を
誰かの
部屋の
片隅に
そっと
飾 ....
誰もいない
冬の海辺に
かもめが
飛んでる
えさを
必死で
さがしているよ
かもめが
休んでいる
みんなで
羽根を
休ませてるよ
なにかを
思い出したかのよう ....
080805
生えるためには水が要ると
ステンレスのボールが喚く
サルビアの花の写真は
今からでも間に合いそうに
麗しく艶やかで瑞々しくて ....
夏が始まった、合図は
とある田舎の公衆便所の片隅で死んだ
ごろりと横たわる、蝉の亡骸
子供たちは
入道雲に固形の夢を乗せ
大人たちは
ただ 暑い暑いと液状になる
若者は、なん ....
水を降りていく
やましいことなど
何ひとつない
深夜、もういない父の
容態が急変した気がして
親戚を探しに出かける
栞のように
水槽が鳴ってる
天才だって
長生きしなくちゃ駄目だ
かまち 貴方に会いに
高崎までやって来ました
貴方が残した
数々の悩み 苦しみ
そして 希望を見つめ
私は息を飲みました
かまち 貴 ....
君がいれば もう私は詩を書かなくて済むかもしれない
という素敵な詩を書いたのだけど
君がいれば もっと素敵な詩が書けそうだという もっともっと素敵な詩が生まれたので
ここにご報告 マデ
....
夜中にテレビを
消音にして見ていると
隣室から
パチッ。
という何かのスイッチの
音が聞こえた
5分後
バラエティ番組を映す
テレビ画面の上部に
速報がながれた
ひとり死ん ....
[1]
幾重にも重なる和音の中で
あたしは耳鳴りおさえきれずに
人ごみの中歩き続ける
白い覆面かぶったピエロ
[2]
白昼の惨劇がはじまろうとするところ
空砲もった演 ....
絵筆のタッチ
でアフロのボブさんが山を
適当に適当に描いた
そして山形蔵王と白石蔵王が生まれた
俺はマリアンヌを聞きながら
青根温泉からあがったばかりだ
そしてお前ら
ラブらしいぜ? ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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