ゆるくあさい呼吸から
ぬけだしたさかなに
わずかに欠けた飴玉をあげる
力強いあまあしにさえずりを
やめなかった鳥のように
目をはらして泣いた
初恋はわかりきるのに
だれかの目ばかり気 ....
あなたはいつもより優しい目で
私を透かして見つめる
お互いの記憶に
後悔なんてない
暗闇でわたしにそっとささやく優しさと
ひたむきで不器用な生き方も
あなたを象るすべ ....
ドクンドクンと
音がして
ゆらゆら この身を
光らす羊水
私の中の躍動は
彼女の鼓動と
重なる夢を見続ける
広大な青空は
昔、海だったことを
思い出し ....
私に何も聞いてこないのに井上くん私のこと一人で好きになったり諦めてきたりまた見つめてきたりするの。
そういうところが子供っぽいから、井上くんとはもう話したくない。
ねえ由香先生、私最初は井上くん ....
こめかみを指で引くまではインターネットをして、アイドルが犯されている動画を見ていた。薬漬けで捕まっていないこの悦はまだIT社長の顔も持つ。用意していた善い仲間は何人いるか廻らしたら今朝の朝のあの手錠は ....
真っ青なネコが動物園から逃げ出した。
翌日、ゴシップ紙は我先にと騒ぎ出した。
右の人差し指と左の薬指を擦り合わせると、奈良の山奥にいるその青いネコが「みゃあ」と鳴くのが聞こえた。
その声だ ....
朦朧とした
意識の中
現れる
手。
それは
こちらを
招んでいるのか
あるいは
退けているのか
判りかねる
動きをしていた
《どっちだろう?》
ふい ....
一つの時代が終わり、新しい世界が始まった
その境目を生きた人々は、その境目に届かなかった人々を祈り、新しい時代を生きる人々は、今を感謝する。
地上に根付く新しい息吹き
今、君を祝おう
手のひらをかざすと、
ひとつぶが生まれたてのように私になついた。
つめたいだけのものなど生まれてはこない。
葉からしずくが落ちては、
たくさんのひとつぶが足もとをぬらした。
....
それは食べられますか?
じゃりじゃりしてませんか?
気を失いませんか?
それは美味しいですか?
そこには信頼がないと
食べられません。
そこには愛が込められて
います。
特別な ....
080815
着地点が近すぎる
踏切の足がとまどう
利き足が不満を述べると
利き手がなだめ役に回る
踏み切り板がサボタージュする
砂場の砂は少しだ ....
命と
命ではないものが
同じ重さで
釣り合ってる
木陰で呼吸しながら
人はもっと
賢く生きていけた
午後、砂利道は続く
消しゴムでは
届かないところへと
打ちどころが悪いと
ひびが入ってしまうものでしょう?
ガラスでなくとも
うまく打てさえすれば
いい音で響いたりもする
それが花びらのようなものであっても
問題は
打ちどころ
....
夏空の青色は完璧な色をしているが
綿菓子になり損なったみたいな
散らばりかけた残念な雲が広がって
夏の始まりからその陰に隠れていた
終わりがそっと顔を覗かせている
木蔭には脱皮に失敗 ....
友だちの
りんご畑から
りんごを盗んでしまった
十数年後
街でばったり
友だちに会った
一緒にお酒を飲んだ
ふところには
あの日のりんごが
ひとつあった
りんごは ....
いつも手を伸ばすとそこにいた
ずっと続くと思っていた他愛無い日々が愛おしい
くだらないこともどうしようもなく笑えて
時に息がとまるくらいお腹抱えて転げ笑ってた
おにいちゃんのようで友達 ....
(わたしいつも朝の顔で
(とおくをながめて
(とびたつ機会をねらっては止め
(ひかり おいかけたがり
(汗さえも、ほめてくれる
(どっしりとした、くもくもく
(優しい網の眼で
(どこ ....
生きながらえる意味など
この世にはない
詩人の宴はこの場所にあり
終焉まで人々は戯れる
何人は明日を見ないでいて
幾人は今日を最期と考える
断ちこみだす会話には
ロジ ....
掌の上で転がしたビィ玉
逆さまに映るのは誰だろう
愛されていたい――
叶わない願いでも
遠くで寡黙に銃を構え
貴方を見ているから
許して欲しいよ
この気持ちは偽りじゃない
誰の者に ....
それは
細く透明な糸に操られた
いっぺんの羽である
淡いひかりに温められた石のうえに
ふわり、着地しそうにみえて
寸前で自由に浮上する
どこかへ帰着しようなどという
よこしまな結び目 ....
それは、あまりにも失いがたかったのですが
みずいろの中で
其の風がひとり花占いをしていたので
とても寂しく思ったのを覚えています。
花は
時にわたしのなかを駆け巡ると
....
いつもの
一日がはじまり
暮れていくだけだった
はずなのに
雨が降ってる
屋根を叩き
地面を濡らす
音が
ただしてるだけ
このまま
すべてが終わるまで
....
勝ったとか 負けたとか
誰のものさしで言ってるの
本当のことなんか 誰も言わない
知りたきゃ 自分に聞くがいい
黙祷
という
防災無線の声
目をつむると
蝉の声だけがうるさく
じりじりとまるで焦げ付くように
太陽が見下ろしている
これが
平穏
というのなら
ぼくたちは幸せにならなくて ....
髪からはずした指で頬杖をつく
汽車の窓をみつめて
腕組みしながら眠るあなたに
微笑んでみる
間違いといわれて問わずにいられない
どんな女が好みでしたっけ
もうすぐだよ おきて
少 ....
胸騒ぎを抱えたまま
首を横に振って
私は私の日常をこなした
五つの文字が木霊する
臆病な君
オブラートで包まれた叫び
白い包帯
最後に望んでいた事
五つの文字が木霊する
....
力強い波の音
体の芯まで響かせて
荒々しく波
水面は留まらない
動き続ける
常に新しい顔見せて
洗い流せ
洗い流せ
蹲るこころ
....
あたしは今夏にいる
光があって、温度がある
海も眩しく、人も眩しい
空は青くて、水も青い。
汗が流れて、夕立もある
水と太陽
でもね。夏が終わると
かなしくなるんだよ。
....
信じることと縋ることはともすればよく似ている
喋り過ぎるものはそれについて依存している
夏は決まって暑くて蒸すから色々がよく腐って臭い出す
わたしは四角を中心に据えてから円を上手に書くこ ....
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人は眠る時
幼児のように身体を縮こませ、
頭を頷くように祈る。
その姿はもはや
眠っているのではない。
魂ははるか遠くに飛翔し
彼は祈って ....
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