郊外の小さなガソリンスタンドは
原油高騰のあおりを受けて
なかなか車が入らない
漆黒のボディが入らない
幟旗を並べて
キャンペーンを実施中
原油高騰大サマーキャンペーンを実施中である
....
尖塔 の
あなた や 無数に ゐないこと
差出人 繰り返す
もっと うながす。 ....
呟く言葉が一言でいい
そう思えるのは
今日の今日まで貴方が生きていたこと
多分それだけなのだ
父にとって
秋に夜が訪れて
炭酸水が流れこむと
暗い海の底
音もなく稲穂が揺れる
えら呼吸をはじめる
溺れないように
母が子守唄を歌う
目を覚ますまで
魚になる
泡をこらえて ....
いつものことだ
水色が果てしないどこまでもいくひろがり
それを俺たちは空と呼びます
焦燥感に腹を蹴られ
挫折に身を切られながら両腕をのばし
手のひらをひらく
真実はいつだって指 ....
らせんのような共鳴を感じる
ピアノをたたくゆびの柔さに似た
無邪気さの中で吸う空気
どこまでも青くひろがる
世界の端っこで
どうしようもなくうばいあっては
求めあう
わたしと君のすが ....
宵の風が薄手のカーテンを膨らませた後で
すぅと部屋を一回りする
タバコの煙の行き先を変えて
乾いてしまった洗濯物を軽やかに揺らす
風はすでにあたたかいものではなく
輪郭のぼやけた秋を運ぶ
....
海の中にいた
ここは地球なのだが
靴を脱いでいるから
地に足が着かず
やわらかい席の
おしりの感触が消えそうで
前の席の 男の子 女の子
野鳥のさえずりに似ている
夏は タンパク質 ....
子供の頃と違う理由で
おはじきを呑み込む
でも重くなるばかりで
透明を手に入れることができない
たとえ半透明ぐらいまでになって
軽くなってふわりと飛んでゆけても
シャボン玉よりもずっと ....
なにしてんの?
そんなとこで独りでさ
なにしてんの?
狭い殻に閉じこもってばっかで
なにしてんの?
なんでそんなに悲観的なのか
わかんない
それってほんと&q ....
ダニエルは犬だ。ゴミ箱の前で、線路の影で、
夜を待っている犬だ。月が湿っている。赤くなる
空の前で、ゴミ箱がぼやけている。陽炎の
中のダニエル。ゴミ箱は青。霧雨も
降らないのに、電車は光をつけ ....
春が過ぎた
さわやかな出会いが
そのすべてだった
夏が過ぎた
燃えるような光の中で
燃えるような愛を知った
秋が過ぎた
君への愛は
限りなく宇宙に広がり
果てしなく深まってい ....
明日、青い鳥が
素敵な未来が待っていると告げても
私は、信じない
だってキミには羽があるから
気が変わったら
どこかへ飛んでいってしまうでしょう?
だからといっ ....
シカゴでは仕事の合間をつくって
かならずミュージアムにゆくようにしている
そこにはお気に入りの
不動明王がいてくれるからだ
こぶりの黒っぽいそれは
祈りを込めて眺めたとこ ....
焼肉やラーメンを食べることも
すっかりなくなってしまった
さいきん
インド料理やタイ料理にはまっている
油やニンニクでつくりだす料理が
からだにつらくなってきたからだ
....
幽かに残された血の色が、
うっすらと赤く滲んだ )))
香ばしく焼けた肉の塊りを
荒々しく丸ごと無造作に載せ、
じゃが芋と人参のグラッセで飾った
輝く、銀のオーバルトレー
猥(みだ)り ....
商売女の膝で眠る
彼女は19歳
大人びた手つきで
僕の髪を撫でる
これまでの
どんな女性よりも
優しく
まるで
ビリー・ホリディの
歌声みたいに
時々僕の髪をつまむ
....
きみが笑うのは きっと
つぼみが開こうとする
あの一瞬に似ているだろう
きみが見るのは きっと
あの風にゆらりゆれる朝
そんなきれいなあ ....
あぜりの みちりに
うのつの そえて
ちりこむ すすりの
こうゆい まうて
ちちりん ちちりん
すずのて ようすみ
ちちりん ちちりん
すずりの てのまい
あぜ ....
なだらかな坂道を
だらだらと歩いている
なさけない言葉たちを
だらしなく発しながら
なまめかしい誘惑には
よだれを垂らしている
なよやかにしおれているふりをしている
なんとなく日 ....
下り坂を歩いているとどうやら
駆け出す事を自制している事に気付く
しばらく考えたがその抵抗に意味はなく
停滞よりも前進を望む解放の欲求が最後には勝る
久々の加速度
肉体もさながら運動 ....
わたしはね
あなたの見方なんて 決めたじゃない?
わたしはね
あなたを信じるって 決めたじゃない?
あなたは
色んな場所から言葉を見つけ出し
色んな色や模様を付けて ....
秋を潤わす金色の木立は
この時季、配色に惑うのです
茜色に染まった夕陽は
黄熟した稲穂を金色に光らせ
時を刻む砂時計に全てを託した
ざわめきと胸の鼓動は止まらない
....
屋久島の暮らしでは
無数の鯖が
村人達の手から手へとまわり
こころからこころへとめぐり
一匹の鯖を手に
樹木のように立つ老人は
不思議なほどに
目尻を下げる
夜明 ....
「昨日また徹夜だよ。まったくいやんなっちゃうね」
ザワザワザワザワザワザ……
「アゥナタハ、神ヲ信ジマスカ?」
「あなたは、人を信じますか?」
「この前いきなりあいつが来てさ。一 ....
しがらみに追いつかれた
雨上がりの宵の口
ゆらゆらと裏通りを歩けば
アーケードの端にかかる立待月
前のめりのふりをして
探していたのは出口
つらつらと磨いた逃げ足で
袋小路に駆け込ん ....
だまって
いないで
すきなように
きみののぞみを
だいじょうぶだよ
いつもそばにいるから
すきなみちを
きみがきめていいんだ
だましちゃ
いけない じぶんのこころ
すきなこ ....
{画像=080914080444.jpg}
木は両手を拡げて
わたしを暖かく抱きしめた
拡がる手の先には
青々しい梢がさらに広がり
そこでは緑の子供達が風に踊っていた
寝ころんだベ ....
無機物になりたいとどれだけのあいだ
どれだけ深く
僕は願っていたのだろう
生死も関係ない
時間の錯綜しない
ただ壊れるときがあり
そのことは別に
ただ綺麗でありたいと
有機物の目覚 ....
毎日通る道なのに
少し時間が違うだけで
まったく違う風景を見せてくれる
少し気分が違うだけで
知らない道に迷い込んだ気分になる
いつもよりランドセルが軽かったり
....
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