「目をこらしてごらんなさい
この世界はふわふわ漂っている
箱庭なのです」
風が草の中でささやいている
透明な壁の向こうで
見知らぬ風景がふるるとゆれた
君はそっと魔法の呪文を唱 ....
機を織る音は雨の音に似ている
人の心臓が脈打つ期待と怯えが
まったき雫になって林の上に降り注ぐ
神が御座においでになる
{引用=
長い雨季がやってきた
}
月の半分は水がついてしまう ....
切手って
ペランとした羽根のようなもの
涙の味と似てる、切手って
おてがみにつけるお守り(ちゃんととどきますように)
(鳥がちゃんと見ているのよ)
まなーが凝縮されてるすたんぷ
誰かに ....
私という生命が
物事に感応した時
私の心は何故って
私自身に問いかける
私はさまざまな言葉の森を彷徨い
その意味する言葉を探す
簡潔に 適切に見いだした時
その言葉の群れは
ド ....
毎月いっこ
巡りあわせが良かったなら
隣で笑っている
この子のような存在になった
かもしれない種が
別れの哀しみよりも
むしろ
邪険な扱いを受けながら
流れてゆく
いったい何から伝えればいいのか分からないけれど
君に伝えたいことがあるんだ
今日まで多くの出逢いと別れを繰り返し、歩いてきた道は
すべて、この場所に向かって流れていたような気がする
....
雨でも無いのに霞む線路道
ヘッドフォンから聞こえる六弦の弾き(はじき)
森のなかへの餌食の様に飲み込まれる僕ら
雨でもなく風でもない森の声と
混ざり合い溶け合う歌と僕の耳
ここから見える ....
空中の緑を
音も無く貫く光
音も無く跳ねる光、の
無数の視線の合う一瞬
摩擦熱が
無数の蝉として発火してゆきます
公園で遊ばずに焦げる皮膚は
可愛らしいアイスクリ ....
弦を叩いた 反芻に
旋律はとてもうつくしい応え
わたしも毎日 傍聴する
雨の日は くるまの音 のわだかまり
ボタンを押してくださいと
思い出される空気の底に すこし
....
赤いおべべを着た赤児はどこにおる
わたしのかわいい乳呑み児は
寒かろうと夜な夜な編んだ赤いおべべを着せた
わたしのかわいい乳呑み児よ
冬の山の嵐に耐え切れず
....
月に想いを寄せる
少女の涙は
悲しみの理由
夜風の優しさに心が痛む
昔子守唄代わりに聞いた
夜伽噺を懐かしみながら
この世を憂う切なさ ....
この国にゃ神はおらんでよ
旅に出とる
神渡しじゃ
神渡しじゃ
どこの国の神もおらんでよ
この月はどこもかしこも
からっぽさ
みんな勇ん ....
その門は
過 去
にも
来 世
にも
行けると 聞いた
その門は
どこに あるのか
....
生まれながらにわたしの友達のからだにはウジがわいています。わたしは可哀相に思って、濡れタオルをつかって皮がはがれないように丁寧に包帯を替えてあげました。うう、うう、と言って、わたしの太腿の上で背中をう ....
変わらないものなどない
終わらないことなどない
もう君を抱きしめることも
触れ合うこともできないと
気づかされた夜
僕はただ立ち尽くし
途方にくれて
涙も出なくて
君の隣は ....
夕焼けに
親指を立てて
田舎町のバイパスで
ヒッチハイクした
止まる車はなく
僕も止まることはなく
黄金色に染まる
雲に乗って
太陽は
旧道の町を
去って行った
あ ....
涙にぬれた街角や草木の生える路地裏で
煙草をふかし帰宅する
わが道は遠くにあるけどつかめると
祈りは遠く何百光年の彼方にあって
叶うものと信じているが
星空みえない都 ....
ほんとうにだいじなものをきみはしっている
あまりにもありふれていてとおりすぎる
自販機の中に眠る
時の亡骸
ほんとうの暗闇を
冷蔵庫は育てている
明かりの消えた部屋
灯り続ける都市の意識
心には ....
目をつむろうか
草花が閉じるように
ゆっくりと心にぶらさがって
切り取り線に沿って歩く
内側よ 自分のものになれと思って
誰かに火を
ともしおえたなら
安 ....
深夜2時。
車の窓を全部開けて走る。
少し冷たい夏の終わりが少しずつ距離を明確にするから、
夜に引きずられないように、スピードをあげる。
例えるなら「切ない」ってこういう夜の事で、
流れ ....
看病して
泣いたたまご
ふじ色の瓶ごと
呑みながらする
予定通りの非常識
明日になっても
来やしないよ。
ずっと探してるけど
まだ三日しか
経ってないんだったね
....
黒い雲です空一面
私は黒い傘を持って
駅まで旦那を向かえに行きます
雨が降るだろうと思っていました
天気予報で小娘、憂鬱な芝居をしながら
急な雨にご注意くださいと言いましたから
人 ....
年をとった少年に
地色のベッド・シーツをかぶせ
漫画本を半分ひらき、祈り そのまたひかりに
身を焚いている
白におもねる瞳はなくて、まんまるのはしを
一生懸命にのばしている
混沌、しが ....
こうしたらこうなる、
それは幻想だ
そんな思想に価値はない
自然に身を任せることが
むずかしいのは
この幻想にとらわれているからだ
谷間のひかり、のような幻想、 ....
{引用=自分の外の世界の利害関係は、いまやあまりに難解で考えようもない。人々は感覚を捨てて興奮に走り、何が何でも楽しもうと躍起になっている
「囚人のジレンマ」 リチャード・パワーズ著 柴田元 ....
{引用=
(ポエトリーリーディング:http://www.myspace.com/slymelogue)
}
ちいさな星屑見つけるちから たからもの青くひかる夜の闇
のばした手の平からだ星 ....
ピアノだけの旋律
水滴のような
誰もいない午後の食卓
いつもと変わらない、
でも変化している風景
かなしみがひかる
十一月、朝の日射しほどの
一瞬の
子 ....
{引用=
(ポエトリーリーディング:http://www.myspace.com/slymelogue)
}
{引用=サブプライムローン
サブプライムローン
サブプライムローン
サ ....
ジ ジジジ ジジ と
壊れた発条のような音が聞こえる
ああ 夏を謳歌した者
命をくしけずる風に中てられたのだろう
もう次の時間は
始まってしまった
それぞれの季節
その節目に ....
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