きみに伝えたい思いなら
たくさん
いろんなところに
書き記したはずなんだけれど
それでもまだ
きみを思うほどに
想いはあふれる
僕がつらくて寂しいのと同じぐらい
本当はきみも
....
過ぎ去りつつある夏
残像のような
真夏のそれとは違う
寂しげな熱
ゆっくりゆっくりと
季節は移ろってゆく
どうかまだここにいて
太陽と空が
ほんの少しずつ高くなってゆく
....
たまたま握ってみたら案外素直にいけた。甲のカアディガンもやわらかだった。よくは覚えていないけど、浅草寺じゃなくて九十九里に行こうと思った。軽井沢旅行の約束もした。多分お互い嬉しかった。言うとパンと頷い ....
暖かかった記憶の季節を
セピアの幻想に委ねた
涙も出ないまま
現実と幻想の区別もつかなくて
僕は狭間で漂って
たまによく知らない歌を口ずさむことくらいしか
出来なかったんだ
....
「悩みなんて無いんだろうな」
笑えない戯言で寂しさを紛らわせるたび
誰から皮肉混じりに呟くの声が聞こえた
十年後の展望など描いていない
貯金どころか借金さえある
誰がために働いているかと ....
人を愛す
ことが出来る
人間は、
人の
痛みを
誰よりも
知っている
だから、
傷ついたことを
卑下する
必要は無い
ただ、淡々と
誇ればよい
傷口は
治ることを
....
孤独の質はおなじでも
住んでる世界がちがうから
かけらの位置はおなじでも
おたがい鍵ではいられない
涙の音がする
声の匂いがする
秋の風が
微笑んでぐるり ....
堤防のコンクリートに
へばり付いた火花のあとは
子供達の嬌声を捲いていた
水面を跳ねるきらめきは
冥く、果ての無い空間から
生まれ、育む
風はもう見えない
遠く、太平洋沖のあの島 ....
冷たい海にさらわれるような心地で
あなたを求めてみたら、きっと
わたしたちは幸せになれるのだろうなんて
下らない戯言を呟いてみた
眠れば 夜を越えて 朝になる
(溺れる前に息を止めて、) ....
埋めつくさなければならない、
ような気がして
穴ばかり探していた
思えば
って言ってあのひとは消えた
多分さ、いたたまれなくなったんだろう
チーズみたいに穴ぼこだらけだったから
....
傷つけて 傷つけられて
子供のころと同じ痛みを味わって
人を必要とすることは 人を真っ直ぐにみることだと思い込んで
たまに谷間に落ち込んで
抜け出せないなら諦めて
それで ....
おとうとはアニキよりおとなだ
アニキのせかいを
おさないおとなの目でかんさつしている
アニキがうちでべんきょうしているのは
ぜんぶじゅくのしゅくだいだと
おとうとはそ ....
「自動販売機に並ぶ
ペットボトルの色水達は
どうも買う気がしないねぇ・・・」
そう友達に話した昨日は
蝉時雨の降りそそぐ
残暑に湿った一日でした
翌日一人で出かける僕 ....
夜道に光る自動販売機の横に
「TRASH」と黒字で書かれた白いゴミ箱が
暗闇の丸い口を開けていた
空っぽのペットボトルは棄ててもいいが
棄ててはいけないものもある
旅人の ....
ほねを拾う
ひとつ残らず
なくなるまで
肉はない
あるのは
ひたすらほねだけ
ただしい
箸のもちかたを
おそわった
あなたに
ご飯をたべるように
あたしはウサギを追い駆ける
可愛い服の替わりに
制服のスカートの裾なびかせて
お人形の靴の替わりに
汚れたローファーで地面を蹴って
金髪なびかせる替わりに
肩までの黒髪なびかせて
....
いくつかある住処の
どれかひとつに
招待しましょう
なんて。
そんなこと
ぜったいに
いわないよ
内壁はこけの色
生憎と
ココナッツの
香りしか
もってな ....
さくらんぼの季節に
きみに逢いました
ふたりで はじめて
カラオケに行って
佐藤錦を食べました
きみはさくらんぼを
ひとつぶ手に取ると
自分 ....
私は朝起きたら虫になるのだと信じていたあの日から何日経っただろうか
よく考えれば、そんなことは信じてもいないからどうでもいい
彼女がほしいと友達(7歳年上)(既婚者)(一児の父)(できちゃった ....
閉館時間もとっくに十年過ぎて
ひとっこひとり見当たらない図書館
そこでは書物の重さも
なーんも知らない子どもが
本を積み上げ愉快に遊んでいる
言葉には危ないから近づいちゃ ....
やさしくしてよ うそはもういや
さみしいひとね あなたのずるさ
しらないふりを していたわたし
くやしいけれど ここをでてゆく
だましていたの じぶんのからだ ....
「はい!あなたの負け!」
突然 耳元で声がしたかと思ったら
なみなみと水をたたえたバケツが
くりーん!とひっくり返ったみたいで
頭の上から遠慮ない勢いの衝撃が降ってきた
ずぶ濡れになった ....
はるか彼方
静かな白の中で
円盤みたいに
私たち回ってる
ほしが生まれて、
呼吸を辞めるまで
影が夢をみはじめる
じゅくじゅくと、薫り始める
いお、四つ子のなかで
....
<伝える>
ひとつの言葉に
ひとつの意味しか
与えられていなかったら
ちゃんと伝わるのかな
肯定と否定の
二者択一で
チャートを辿っていけば
簡単に真理に近づけ ....
080903
明日も良い天気
保障する
空約束と信じていたが
少し軽率すぎたようでした
宗谷本線
抜海駅で降りて
歩きだしたときは、よく晴れていて
....
湯船に浸かり
うつらうつらしていたら
突然誰かが部屋に入ってきた気配を感じ
バスタオル胸元に巻いて飛び出すと
消したはずのルームライトに薫る
わたしの大好きな秋桜のアレンジメントに
添 ....
一匹のウマオイが
楽な姿で
息絶えていた
緑が
ひと際目立った
隣のビルディングから
人たちが出てきた
時間の話をしたり
何かを好んだりしていた
腰から上を丁寧に 筆をひたしてなぞってしまうと
電流は細く細く 鼻の頭までじんわりと沁み
「いいえ、いいえ」と繰り返している
薬から逃れると、自然
夕食になってしまえば 皆がそれぞれに席に ....
あのはなをつんで、ときこえた
もうすぐ枯れそうな野花、を
そのはなをつんだ
ずきり、 「気のせいか」
ふりかえる
だれもいない
雨はどしゃぶり
雨はどしゃ ....
風が吹けば花弁-はな-が散る
あの人へ寄せた思いを載せて
ちらちら舞ってその名を虚空に描く
叶わないと判っていても
愛さずには要られないから
静かに内側で熱を
何て美しい散り行く光景- ....
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