どこかに飛んでいくはずだった帽子が
西日のさすテーブルの上で丸い影を作る
流し込む午後のコーヒーは
ざらりとのどを茶色に染める
丸い影の中を
赤茶色のありが
右に左に 左 ....
色鮮やかな薄衣をまとった山あいは
戯れて欲しいと無言でせがみ
得も知れぬ愛おしさと
恋の味とは甘さばかりでは無いことを知る
その味わいのほろ苦さよ
古い峠道の傍らで人知れず朽ち果てた祠で ....
完璧な糸を喰う 完璧な蛇を喰う
雲が自分の汚い夢をみてだえきでだゃにきだゃき洗う
はううが 人は叫び
む んっかは 真蓋はわらう
あなたの鼓動 あなたの首
みつめられいるわ
あなたの事 あなたの子動
みつめられているわ
あなたのほど あららなごど
はらら ああ いわい
血走る毒が
多分星の横上を蹴る時間が揺れる
銀色の音楽が取れそうだ
沈み込まずに 首に入りそうだ
血走る毒が
僕を好きだ 少し伸ばしたゆびさきに
多分時間が揺れる
ニュータウンに大量発生した
クジラの話を
君はもう聴いたことがあるだろうか?
まだ小学校に入りたての小さな女の子が
クジラに噛まれただとか
男の子がこっそりと
クジラをベットの下に隠してい ....
唇を噛み締める、あなたの口の中をみせて
血が出ていたならキスしてあげよう
傷でもないのに、舐めてみたいな
いたいって言えない あなただけにする話
重い身体を引きずって
けだるい空気を身に纏う
手の届かないものを愛して
非現実的な歌を歌う
僕の太陽
僕の慈しみ
何処を探しても見当たらないから
雨上がりの重苦しい雲が垂れ込めて
....
{ルビ盲目=めくら}のまなこに日は落ちて
夜のとばりが垂れこめる
夜のしじまはゆらぎだし
月の明かりを浴びました
なまめく霧のあやしさに
おぼろな姿態がゆれうごく
目元ばかりが ....
シャワーヘッドから
ほとばしる呪文で
昨日までの身体を
洗い流したら
有効期限切れの
プラシーボを
ペリエで飲み下して
街へはみ出る
手にした青が
全部フェイクだったから ....
081025
くつしたが
くつしたがくつしたがと
悲鳴を上げるので
靴下がと
穴の開いた靴下が
靴の中で欠伸する
石ころを蹴っ飛 ....
没入する
汚して食う
汚して食う
かき混ぜて絡ませて
汚して食う
没入する
没入する
汚して書く
汚して書く
切って貼って うごかして
汚して書く
没入する
そ ....
轟音 電車 闇
この世はそれだけ
そうして できあがるのは
嘘 騙し合い 猜疑心の世界
ぼくは 生きている
そんな中で 生きている
....
だまって
私を見つめて
その綺麗な指で
私の指をからめて
白いうなじにキスして
今宵 私は
あなたに堕ちる
歌わない小鳥を生かしておいても
どうなるでしょうか。
捨ててしまえ。
殺してしまえ。
生きる価値がないのなら
いない方がよいのです。
歌わない ....
金網のまえに
クルマ乗り上げて
外灯を避けるように
きみを待つきみを待つ
時間どおりには絶対来なかった
忙しいのだそうだ
笑顔だから
すこし素直に寂しく照れた ....
いつ見ても
仰向けにひとが寝そべっている
その山のかたちを
いくども夢でなぞった
あれからずっと
山はおだやかに眠っている
なにも変わらなかった
夏のあいだ飼っていたコオロギを
....
あなたは
「&」という記号を
上手に書けない
あなたが「&」と何度書こうと
ただ紙上に首のひん曲った
醜いアヒルが出現し
不器用な水浴びと遊泳を始めるだけで
事物は結合も 強調も ....
恋文を書いたつもりでした
まったく何年ぶりなのでしょう
こんな気持ちは
なんども破り捨てようと思いましたが
結局そうすることもできずに
他の誰にもわからないように書きました
あなた以 ....
葉脈のない手で
壊れそうな
きみを複製して
アロエ
愛がひざまずいて
ここに痣ができたの
ぎざぎざの記憶の痕
なぞるふたつの指
触れる粘液の
とろりと滴る
....
センセーが言った
内申点だけは取り返しがつかないから
今精一杯頑張りなさい
今辛くても、頑張った分
将来の夢に繋がるから
さぁ、もう言ってる間に期末テストだよ
センセー、ぼく ....
心が脈を打つ。
トクン、トクンって。
痛いくらいの感情が、
体中を流れる。
手や足が震える。
溢れた感情が、
涙になって零れた。
トクン、トクン。
涙が ....
朝から
お経が流れている
それはどこからともなく
流れてくる
となりの家の屋根を越えて
うねりながら
からまりながら
長くねじれた
二重らせんを描いて
川岸の水辺へ
つづいている
....
埋立地に学校を作る計画が生まれ
超高層小学校は数ヶ月前に着工された
現在建設中のその建物は黒い外壁と窓が
オフィスビルのように鈍い輝きを放っていた
すぐ目の前にはコンクリートで固められた海岸
....
月
雫
光
地
星
エキゾチックな弁当
ふたりは夜を待てないから
愛人弁当は夜食べる
月
雫
光
地
星
食卓 ....
自動販売機に着くのが怖くなるほど楽しい道路。餓鬼が拳銃撃ちあう時代の遠く離れたところで笑い合うヤンギンヤンギン。
ガルルルルルル。ホウゥーーンーーー…
「人を嫌いになるならあいつら一生 ....
拝啓マグロ
この一週間
雨ばかりで
少し嫌気がさしていたところです
海の方はどうでしょうか?
3日くらい
休みをとって
こちらの方に
来れないものでしょうか?
ところで
エミリー・ ....
ただ生きてゆくための幸せなら
わたしは要らない
もしも人が
幸せを呼吸する生きものだったら
息もできずに倒れる人が群れると思う
それほど幸せは少ない
けれど
簡単に見過ごしてしま ....
天井の更に上からの雑音
横からの寝息
下からの破壊音
カーテンは〆切
ヒューズは全て落とす
スーパーで買った人形は
食べ物の代わりにはならなかった
部屋
季節
止まらない時計
停まらない鼓動
孤 ....
[星]
星は、ちょっと寄り道をして、
俺んちで遊んで帰る、
幼稚園ときからのともだちだかんな、星は。
[さよならの国]
うさぎが泣いている
らくだが泣い ....
4042 4043 4044 4045 4046 4047 4048 4049 4050 4051 4052 4053 4054 4055 4056 4057 4058 4059 4060 4061 4062 4063 4064 4065 4066 4067 4068 4069 4070 4071 4072 4073 4074 4075 4076 4077 4078 4079 4080 4081 4082
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
6.89sec.