彼はサイボーグ
小鳥を見ては
美しいと驚嘆し
魚を見ては
汚いと吐き捨てる
川の一部が
ガラス張りになっていて
魚たちが泳いでいるのを
しかと見える
彼はサイボーグ
魚 ....
ひとつの
あいまいな
それでも
確かに
ちいさな明かりに
包まれていた
吸い込んだ潮風が
いつの間にか
冷ややかで
胸いっぱいに
広がるから
{引用=もう少し
....
モノは溢れているけど
食い物は買えない
そんな風になるんだな
来月そうなったって
オカシクない状況だよ
アメリカで雪崩がはじまるから
生き埋めだね
資本主義ってさ
なん ....
菊月下旬の
日が落ちかけの
酉の刻
平野部のだだっ広い
桑畑の海から
ポツネンと有る
古墳の丘
「古事記」に出てくる
のだそうだ
登ってみたら
四角柱の戦没者碑
五十基ぐ ....
隣に人がいて
私が座っていて
秒針の音が無いからカレンダーを見て
生物として命があるのは自分か他者か
無機物の中に有機の何か
生ある胎盤から抜け出して
へその緒を切られたけど
眉毛の ....
悲しみの釣堀をひけらかす
魚の泳ぐバージンロード
手のしわが直線だらけなので
手相がすこぶるよい
魚肉精神と手相精神の葛藤絵巻
から甦る土地のものぐさ
すべての平安時代は交通安全週間だった ....
一つ所に留まらず
旅から旅へ風まかせ
その日暮らしと言われても
よござんす 私は放浪の身な故
ときに旅先でへんな奴に出会いました
私と違ってね 一つ所にずっといる
....
告げようとした道順はほどけてしまって
あとはただ来た道を
捨てられた花のにおう坂
そのぬるい泣き姿を
思い出すことだけが残された
嘘なんかつかない
嘘さえもつけない
あのとき、という ....
わたくしは実は生まれる前のことを
かすかに覚えているタイプなのでございます
かつてわたくしは青いピラミッドの中にいたのです
ピラ内では日によって香りが変わりまして
花畑にいたのでしょうか
そ ....
結局 どこにいても
わたしはちぐはぐとしておるのです
一見 正しいようだけど
凸と凹が微妙に違う
パズルのピースが
無理やりはめ込まれているような
そんな
おしりの辺りが
もじ ....
肉も骨も脳も
いらないとおもった
ぼくはそれくらいやけっぱちで
噛み付くように吼えた
どういう言葉が人を傷つけるだとか
どういう力が人を押しのけるだとか
頭の悪い計算はしなかった
....
僕のとなりに
座っているモノ
ケダモノ
溶ける
重なる
曖昧な素体
やがて
意識の輪郭が
確かなものになり
今 再び視野に入るモノ
僕のとなりに
....
今夜の月は
半分しかないのに
風力発電の三枚羽根に
砕かれている
居場所がなくて
ぐるぐると、さまようものも
照らし出されれば美しいのだろう
今日も祈っている
風車越しに月を掴もう ....
あなたからの連絡がなくて
あと五分後には
来るかも
なんて
あと一時間後には
来るかも
なんて
繰り返し思って
ケータイ握りしめ ....
地元の駅が凍ってしまった、
夢をみた
誇張する胡蝶みたいにこちょこちょと
わけのわからない言葉を
おばあちゃんの形見を扱うみたいに優しくつぶやいた
・
ドトールのカフェオ ....
帰ろうか、帰ろう
雲雀を見に
飛行機の音を聞きに
私の空想が止まる瞬間は
ワン!
という声が聞こえたとき
庭の草木すら記憶になく
ただ会うたび肯定してくれる
存在のもとに駆け寄 ....
冷たいくちびるが薄く開いて
なにか小さく歌うのだけれど
柔らかなはずである旋律はどこか遠く
森の中に消えてしまっているようで
やけに静かだった
{引用=たゆたう水
呼吸を忘れる前に花弁 ....
暗闇の中 せせらぎの音だけが響いている
ぼんやりと見える水しぶき
岩陰には何も潜めないようで
だがそれは思い違いにすぎなくて
水しぶきのように見える放物線
微細な魚たちの鱗の鈍い光が ....
わたしがまだいきているから
かなしくてうれしくてたのしくてさびしい
それにきづいてしまったので
ひとりでおどるつきのよる
まっしろなまっしろなかみをひろげて
そのうえ ....
何と言おう
この空の下の寂しさを
何と言おう
いつかくるその瞬間の感情を
どんなに声が響いても
愛さなければどれも同じ
何と言おう
溢れるほどに消 ....
心の鏡は
汚れている
無眼人
無耳人
とはぼくのことだ
ぼくの瞳は
遠くを眺めている
何も映らない
漆黒の闇が
見えるだけ
光あれ!
千年の闇を映し出す
鏡よあれ ....
Am
あー んんんー ぬああー。
G
おわあ わああ るるるあー。
E7
うー わるるー るるる
AM
あー
………。
悲しみを勇気に
淋しさを優しさに
苦しみを微笑みに
憎しみを愛に
きっと君ならできるはず
ノンレム睡眠中
深夜ラジオのイヤホーンから
ぼんやりと耳に潜入した
ひとこと
「一日に一度はなんでもいい
な ....
その前にいいですか
アイスクリームの下に座る白い馬は充血ですか
瞳を瞑れば 潰れた瞳に当たる
逆さに生えたなみだと美喩して綺麗に恥らう
心から放たれるのは燃えるもの
ふさぐ波が揺れて ....
私の嫌いなところを
内側から外側に流し出して
遺志をまぜて固めた
なかなか離れないもんだから
親指を尖らせて剥がすと
また痕から流れ出てきた
剥がれ落ちたそれは
私を守 ....
懐かしいのに
なぜ懐かしいのか
思い出せない
そんな感じがする
日曜日の明るい昼間
こころの
おと
におい
あかるさ
おんど
いつも遠くにある
いつも探していた
....
先生の声は透き通っていた
秋の日の教室
並んだ机と机や椅子と椅子は
整然として静かだった
先生の声は非現実的な未来のように
ただ流れて流れて
僕の右肩をすっと過ぎて行った
あれは九月 ....
スパンクする冬服パンクス一体全体 安心かい 取り巻きともどもシャベル持ち 亡者ぶっ裂いてて頂戴 なー 白刃取りなら得意だぎゃ ヒャー ちべてえ水が 少しだけ温くなって ミミズの体温上がってるわね 上が ....
強くなれなくたっていいじゃないか
弱虫のまんまだっていいじゃないか
みっともなく泣いてばかりいたって
いいじゃないか もう
貴方がいなくなってしまう
ただそれだけが怖くて眠れない夜
そ ....
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