ポケットに、
空っぽをまさぐる。
耳をすます
……ふりをする。
見つめたって、さ。
その空は上にあって。
その海は遥かにあって。
ただのまなざ ....
僕たちはレコードを回した
握っていたハンドルも、
スパナも振り回した
....
私の頬についた
大きな大きな
キスマーク
冬の花火を
震えながら見ていた
屋上のベンチ
恥ずかしがり屋の貴方が
私につけた
俺専用って印
あざか怪我かと間違うくらいの ....
男は、路上に寝ていた。
液状の粒子は溶ける。空に、
もしくは、アスファルトに。
学生は鼻をつまんだ。ブラウンだ、
と。
確かにそうだ。高速で振動する粒子。
過去も未来もごちゃ混ぜにする。男 ....
出口のない体を従わせています
この艱難を
慰める晴れ間は心地よすぎて
そろり、
エックス回目の脱出
背中には
気のせいのような
居場所
と呼んでいるのだが
穴のような
明日を内 ....
見つかっても
怒られることはもうなくなった
飾り気のないドアが壁となる
十五時からの十分
煙草二本のあいだ
椅子に浅く腰かけて
窓枠に肘ついて
外に目をやりながら紫煙を燻らす
そん ....
ときどき、別れを告げそうになる
あまりに離れた歳の差、自分の現在、過去を考えると
君には僕のすべてを、本当の姿を見せていない
もしそれを話したらすぐにも別れなければならない
たとえ君が寛容 ....
江戸川の此岸で
成瀬川土左衛門をかたどった青白い風船が目印
その下
”ようこそ!江戸川タンゲロピューレランドへ”との黄ばんだ看板を雑巾で拭い
やれブルーだやれピンクだといったチラシを一枚ずつ剥 ....
生が辛い時は
どうすれば良いのでしょう
朝も昼も夜も
暗い時は
どうすれば良いのでしょう
春も夏も秋も冬も
悲しい時は
どうすれば良いのでしょう
一人一人が離れて
人がサルに見え
....
わたしは
エンディングテーマを
作曲しています
はあ
はあ
はあ
あああ
好きな形の生き物たちのこうしん
好きな形の生き物たちのこうしん
好きな形の生き物た ....
奪われないので
今日もひとり分を生きた
果てのない風船の暗闇で
惑星の君が手をふっている
伸びる道は無限に存在し
いつでも繋がっていると同時に
いつでも一定の隔たりがあり
謎 ....
顔をみながめてゆらめる夢
顔を夢ざめながめる夜夢
顔を歪めてゆるめる揺れ
顔を揺られてゆらばるゆぇ
私は半分奇跡の花 閉じ込めれて 悲しい 私は人間じゃないのに
でも嫌じゃないわ 喉につまらせて影をいつも色のついた青へ手を伸ばして
香しいとろいを出すひっそり斜めに差し掛かる心に
手の指先から脈 ....
頂角が
ひとつ消えてしまったなら
残りの頂角も
消えてしまうので
音は鳴るほうへと
響いていった
やがてそれは
指先につるされた
小さな楽器とは思えないほど
宇 ....
革のソファ こげ茶いろの
にぶいつやの おじいさんソファ
スルスルすべって
キュキュキュとすわる
ぶ厚い背もたれの ぶこつなソファ
淡いオレンジの光に
ほぐ ....
君との会話
短くて楽しかったよ
僕はほとんど
足をさらわれていた
君のまつげを染める
夕日が
まぶしくて
目をそらしていたんだ
古いレコード
やすらぐ足もとに
流れる悲しみ
たど ....
熱い想いは
季節とともに
落ちついて
今
語らうは
恋・・・
恥ずかしい季節
彼岸花たちは
散らばって寄り添い
その紅き華
気 ....
感情の残像から眼帯を外す強靭な性質は失望の果に散逸した遺作と黒い炎に焚かれた様子も無く紫色の群雲が結束する事で繊細に推移した存在の消滅 四歳の大型動物が銃口を向け貪欲と羞恥に抗う術を調達して ....
ことしも
うみのむこうから
かなうことのない
えんきょりれんあいのとちゅうで
ぐうぜんりょうしのあみにかかり
しょくたくへと
ぐちをこぼしにでも
やってきたはずなのに
あいさつもなく
....
小さな頃の砂場の匂いを覚えてる
太陽と土と水と消毒液と、
子供の手のひらの匂い
如雨露の水をさぶさぶとそそいで
川ができた 虹ができた
おやつの時間だから
でも、お ....
少しだけ愛して
君という存在は無駄じゃないから
少しだけ愛して
この胸の痛みと切なさを知って
少しだけ愛して
私も少しだけ愛するから
少しだけ愛して
残りの愛はしまっておいて ....
小指の腹を、刺し子針が通り過ぎた。
私が絡ませた黒い糸をほどいていた貴方が、
視線を、
私の小指におとした。
流れ出る鮮血が、
小指の先の血管にまで巡って、
そのあと、
真っ ....
コートの襟を合わせ 冷たい風の中
細い背中が 小さくなってゆく
あの歳まで 独りきり
もてない女じゃ ないのだが
どうして独りで いるのかと
問う男はいなかったのか
俯き加減の そ ....
胃袋をふるわせて
吐き出した
現実は
見事にきみの同情を誘って
ううう、ううう、
うなる
わたしに蔓延する味方を
蹴散らせない
縋れない
泣かないで、なんて簡単に言うからだ
き ....
ぱちんぱちんとカニの原っぱ
カニたちはみんなカラッパです
ちょっきんぱっちん草の根や葉を
植えては刈り込む庭師さん
子どもらが昔遊んでた
空き地はみんな原っぱでした
そんな原っぱ取り戻 ....
(一)
「ここも戦場になるのね」
キキはちょっと悲しそうに呟いて
刈り込まれた芝生の向う側に
迷彩服の男たちを認める
忙しく移動式対空レーダーを組み立てていた
目的のためなら一番大 ....
私は昔、風でした
どこからが私で、どのような私か
わからないままに
木々を揺らし、髪を靡かせ
生きていました
高いところから低いところへ
汚いところも、美しいところも
青いところにも ....
(わたしは秋
枯れゆく落ち葉のしたで
春の夢を待ち焦がれている)
北国の夏はぬるい
日焼けした肌
汗臭いTシャツ
サングラス
海と空がひと ....
「人生」という言葉をなくしたい
「宝探し」と言いかえたい
俺たちは死ぬまで宝を探し続けるんだ わくわくし続けるんだ
ドラゴンボールの歌にもある 「この世はでっかい宝島」
そうさ今こそアドベンチ ....
時は流れ
自己は留まり
空は流れ
色は変わる
想いは千年を走る
生きるという思い。
命という綾
生き方という戦略
細く長く
積み重ね
長く待つ
長く喜ぶ
4031 4032 4033 4034 4035 4036 4037 4038 4039 4040 4041 4042 4043 4044 4045 4046 4047 4048 4049 4050 4051 4052 4053 4054 4055 4056 4057 4058 4059 4060 4061 4062 4063 4064 4065 4066 4067 4068 4069 4070 4071
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