海から流れてくる雲を
ぼんやりとながめていると
失われた呪文を思い出します
焼き締めた土人形を
たたき割るときに
病んだひとの名を呟く
あの、呪文
鳥取の冬空は
ほんとうの ....
突然の冬
昨日までの秋はかわいそうにいなくなって
星がきれいだった
そらは昼も夜もすっかり晴れていて
今日はあなたの誕生日だった
あなたのとなりでおめでとうと言えないのがさみしい
おめ ....
暴力は絶対にだめだとか
戦争は絶対にだめだとか
こういうことに
感受性で答えても
愛と理屈で答えても
夕日が美しいと表現することを
私は思いましたと表現することを
....
ショッピングには行きたくない
私をなんとか喜ばせようと
貴方が無理してしまうから
映画館には行きたくない
スクリーンに夢中になっている貴方を
誰よりも遠くに感じてしまうから
冬の海 ....
生き抜いたあとに
待ち合わせの場所で
僕はどんな顔をしているのだろう
風の吹く
この場所は懐かしく思えるのだろうか
はぐれた人との再会は
何かを教えてくれる ....
君がいないと
君がいないと
僕は気の抜けたサイダーのようで
寂しくて
寂しくて
歌を忘れたカナリアのようで
真っ白な何もない部屋の中で
ただ 君の訪れを待ちわびて
君が隣に ....
賞味期限を過ぎた牛肉の
醤油と塩胡椒を縫って口を浸す腐臭や
運動会のリレーにて根拠もなく裸足で走る際に砂利を踏んだ痛みに
蔑み、は似ていて
じきに平気な顔を作れるようになるものだけれ ....
発見されてから
もう百年はたっているというのに
大人になったら何なのか
あいかわらず知られていない謎のプランクトン
Y幼生
それでも最近
やっと観察ステージが一つだけ進んだらしく
イ ....
適当なメロディを口ずさむ
何もない 白の午後
どこへでも行けるから どこへも行かない
円を描くように
歩いて ただ 空を見上げる
少し休んでみてもいいと言われて 休んだ
....
英雄の庭には
二羽鶏がいて
彼らが媒介する
様々の伝染病が
人々を苦しめている
二年間は我慢しなければ
二年間は耐え忍ばなければ
英雄の庭から
出ることは出来ない
通信は遮断され
....
悩み事を聞かされて
感想を求められて
私は言葉に窮して
座布団の縁を掴んで
ほんの冗談のつもりで
真上に跳び上がってみたら
大気圏を突き破って
家に帰れなくなって
息が出来なくて苦しく ....
つまらないわがままの後
ふいに上向いた気分と
言葉を飲み込んでしまい
二度と口をきけなくなって
ずいぶん経った
元気ですか
姿なき車に怯えていたあなたが蹲っていた場所を
久しぶりに通 ....
私の右頬には
すぅっと一本の線があります
おさないころ
北海道でも有数の豪雪地帯に住んでいたころ
いつものように、母は
空とも陸ともつかない厄介な白と闘っていました、必須アイテムは
鉄 ....
林の向こうに星が落ちた
遊びつかれたカラスが
西の方へ飛んで行った
あたりはワイン色になって
夕闇に沈んだ
遠くで一匹犬が鳴いた
町に人影がなくなった
青白い三日月がひとつ
水銀灯の上 ....
詩は死んでいないのに人は死んだことにする。
言葉が死んでいないから、
詩は死んでいないのに人は死んだことにする。
[街へ出る。
旅に出る。
私の足は裸足にラバーソール。ソール。ソール ....
つまずきなさい、
何度でも
ほんとの意味のつまずきに
出会うときまで
何度でも
傷つきなさい、
何度でも
深手のつもり、で
いられるうちに
癒しのすべが
....
明けの空は大きな真珠
忘れてしまいたいことだけのために
忘れきれず虚ろにゆらめいてたたずむ
瞳
彼方からさびしく冷気はながれ
明けの空は大きな真珠
ほのかに
虹いろの明るみを見せながら
....
いぃーかも。e@kamo. いいかも。良い鴨。かもしんないね。
奇形金属の筒にとろける貴方を押し込んで。
ナップサックにそれだけ詰めて旅に出る。
おぉビリーブ。雨は空から降りて連帯する。
コイ ....
幸せなあの子は不幸のフリが上手だよ
孤独も、人が居ないとできないのにね
泣いてるあの子は嘘泣き上手
涙なんて何も変えちゃくれないのにね
悲しいって言えるあの子は悲し ....
かつてはそれでも幸せだった
かつてはそれでも楽しめたんだけど
今となっては満足には程遠いんだ
人は常に誰かの理解を求めるけれど
そんなの求めてもムダだって思うんだ
ホントは最初っから ....
081118
古い真空管式ラジオを手に入れた
安物の普及品だ
ピーピーギャーギャー
ごそごそ弄っているうちにだんだんと
成長するように音が出る ....
無鉄砲な人ほど
やさしい人はない
人を撃つことの
痛みを知ってるから
無鉄砲な人ほど
ひどい人はない
人を撃つことで
守ることができたのに
社会は答えを
ただのひとつさ ....
わたしの枕元に
秋が沈む
繰り返される朝と夜の狭間で
少しずつ吸い込まれていく夢は
ふゆ色に染まり
朝、白い朝を始める
日々、零れ落ちる感情たちは
ばらばらに敷き詰められていて
....
口に出せばそれまでで
確かに確かに残った香り
罪悪感?何ソレ喰える?
人間っておかしなものだね
人間って弱くて脆いね
でもすごくきれいだよね
人がそれを汚いと後ろ指さしても
....
あたまの傷のことや
からだの傷のこと
目のなかのぐるぐるの暗がりのこと
そういうことを口に出すのは
醜くていけない
たたかうこと
負けを肯定すること
生き抜くこと
まぶしい、
と ....
僕の手のひらは
君のよりほんのすこしだけ大きい
ふたつ
おでこを重ね合わせて
つめたい ぬくもり
鳥がないてる
白いやつ そう
尾羽の先が 透明のやつさ
ふるるるる ....
ちょっと待って
なんとかレンジャーさん
なんとかマンさん
その怪獣、倒しちゃうの?
{引用=
カイジュウハ
タオサレタアト
ドコヘイクノ?
}
....
すっかり日が落ちるのが早くなった冬のある日
フレックスタイムで足早に職場を後にする
駐車場から見上げた薄暗い空に浮かぶ夕陽
そんな何気ない景色を詩に書き留めよう
奇跡と呼ぶには少し大袈裟で ....
とぐろを巻くの 私は蛇よ
くだらない蛙たちは丸呑みにしちゃうの
飛んで逃げなさい はやく走って
タバコを吸うわ 煙がすきよ
かわいい箱のタバコがお気に入りよ
しっぽでマッチを上手にするの
....
恋の終わりを見たのです
傷ついた牝鹿が打ち震え 月夜のインディゴブルーにか弱い叫びが木霊しました
私は牝鹿の隣で 飲めもしないブランディが琥珀にたゆたって月を模し 星空の端でぽっかりと暗い闇に ....
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