カチリと電気を消す音
布団を直す音
眠れないと
体をもぞもぞさせていた子どもも
やがては静かになって
規則正しい呼吸の音がひとつ
それが夜の音
冷蔵庫は低くうなる
時計の音は少し間 ....
35646歩
35647歩
気が遠くなるほどの数を数えながら
ひたすら階段を上り続けている
誰もいなくなった放課後で
開かないはずの扉を開けた
そしてこの世界に迷い込んだ
....
肌を刺す風が
愛しさを増して儚さに気付く
透き通る空は冷たく
理由の無い微笑みを浮かべた
感覚的な人間が
時として季節を亡くし
暗く沈んだ夜空で涙を流す
やがて訪れる季節 ....
夜半に君はやって来て「最後の列車に乗れ」と言う。
あまりに突然なものだから頷くことしか出来なかった。
最後に会ったのはいつだっけ。なんだか遠い昔みたいだ。
あの時君は何て言ったかな。ダメだ何にも ....
旬が過ぎたということなんだろうか
ついに
私にもカビが生えた
このまま眠り続けたら
私はカビに覆いつくされるんだろう
何色のカビ
真っ黒いカビ
みどり色のカビ
綿毛みたいなカビ
....
そいつは何か
知らなかった
女は舞台で
酒を浴び
阿鼻叫喚
吐き出した
ストレスからか
アルコールの所為か
ゴロリ
生首
転がった
ギロリ
生身
睨みつけた
生首と僕
目 ....
夜は夜のままずっとそこにあって
満ちていくほんの少し前で静かに息を潜めてる
キミの予感は外れたみたいだ
だから安心して眠ればいい
それくらいのことならオレだってできるよ
だから先に目を閉 ....
あなた
子供作るからね
まぐあいのあと
Sは言った
「垂れてくるよ」
Sの肉は弾けていた
三週間後
妊娠が判明した
百発百中じゃない!
あんなに嬉しそうな
Sの顔 見た事ない
....
秋は
もともとが 美しいものだから
心を奪われないように歩く
木琴の連打がやわらかな足跡をつけていくとしても
スリットのむこう
無言のまま去っていった あの
影のない犬の
ように
朝、ドアを開け部屋を出たら
うなじの気配がした、かなり巨大なうなじだった
嗅覚の部署が暴走し、象一頭分くらいのうなじを髣髴とさせた
左脳が「オーデコロンに浸けすぎた女性が通った後の残り香であ ....
1
姉は、猿が、親を殺している夢を、夜ごと見ては、
目覚める度に、硝子が砕けるように、怯えていた。
地味な窓から、手を伸ばすと、
裏庭の空き地越しに見える、マッチ箱の家たちは、 ....
求人中の
企業の採用担当の皆様
本日
北村に
新しい機能が追加されましたので
データを更新させて頂きました
ご覧の上
ご検討いただけましたら
と思います
なお
障害発生 ....
誘惑の魔法
あなたに
掛けたい
誘惑の魔法
その魔法は
あなたの瞳を見つめないといけない
僕だけが知っている
誘惑の魔法
だけど
この前インターネットで
情報が流出している ....
何かを焦がしたにおいがした
夜の地下鉄、猫の鳴き声
嘘つきの街が影になり徘徊を始める
九段下、ナイフ
薄く切り取れば
なにもかも見えるのか
君の腹の中白すぎて
なんも見 ....
疲れの果てにあるはずの
深い眠りが閉ざされた
暗闇で放し飼いの、潜在的な――脅威
カーテンの向こう、いくつもの外壁を反射してくる性急な車のライトが、まるで
取り返しのつ ....
窓の外には二重世界
流れる夜景に重なる
車内風景は簡単に反転して
揚げ餅を食べる自分と目が会う
それは疾走する鏡像/虚像だけど
あちらから見たら僕が虚像に違いない
快速電車が途中駅 ....
公園の芝生に、
なんとなく秋を感じ
吹く風に甘く薫る美女たちが歩き去っていった。
そして、
氷塊が粉砕されて砕け散り、
意識の底の粘膜に降ってきたのだよ。
百足百匹に爛れるように腹を這 ....
人を生きる、という行為について
その明滅をとらえることは
まるでひとつの灯火のようだ
どうしようもないくらいに
淡くて
美しい感情は
もう消せなくなって
僕らはいつの間に ....
もともと
昏睡状態にあることに
無自覚なだけだったのかもしれない
スクリーンを流れていく
大きなもの
あれが大地だろうか
空中ブランコに
さかさまにぶらさがって
考えている
現実の錘がついた言葉を手に入れると
笑顔の中に空虚が生まれる
意味という無意味
無意味という充実
立錐の余地は無い
猫の額ほどの地面ならばいらない
それはあっても悲しいだけなのだ
ねえ
世の中のくだらないことごとに
ひれふすことはないよ
何故みんなが笑っているかわからないのに
わかると思いこまなくていいよ
秘密の石の人形を恥じることはない
たとえそれがどんな ....
触れられる実感が無くて、
いつしか息をしているのかを忘れてしまい
叫んでも声が出ず
音を見失い
孤独に飽きた夢無き夢追い人は
両目を潰し
見捨てられた世界と決別する ....
生きているだけで
ただ価値があると言う
戯言を口にしていた頃から
僕の中での世界の価値は
どれだけ値札を上げたのだろう
ほんの少し前までは
掴もうと手を伸ばした雲も
冷えた風に早々に ....
君の目は光を失ってた?
その瞬間
君はどんな顔をしてた?
生まれてきて
生きてきた
嬉しかった事は?
辛かった事は?
僕等には ....
そうだね
あまりきにしない
なにがおこっても
きみがおこっても
あまりきにしない
そうだなぁ
そんなきにしない
きみがき ....
そういう季節です。
ひとつひとつ 拾い集めているのです
アスファルトが雨でライトで滲む夜
エンカなんか知らないけれど
知りたくなんか ....
あたしが
死について考えてるうちは
死んでないから
ぼくが詩を書き終えるまで
思ってる
誰かが
そのことを
忘れたふりして
思い出した
ただそれだけの作業のような
気 ....
音楽を飲み
人は生きる
スクリーンの栄養畠
戯曲を舐め小説をしがみ
それから君の笑顔を食べて
暗い眠りから醒める
どれが欠けても困る
次にようやくパンをかじり ....
身体を蝕むウィルス
声を枯らす細菌感染
言葉を拒む君が居て
一定量の投薬じゃ効かない
胸を刺す痛みは切り傷
噴き出した鮮血は花
薔薇色に染め上げた世界で君と
身体を蝕む
言葉を ....
*第四マテリアル*
許す許さないの
連鎖から
逃れようと
ひたすら...走る
あらゆることは
予想どおり
二度起きるだろう
閉ざされたあらゆる窓や
扉の隙間を気にして ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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