空があかく染まる
闇のあと
残酷な朝の光は
無情を照らすように
また昇ってゆく
この船は
すばらしく安全だから
お金持ちの人も
貧乏な人も
みんな乗るといいよ
僕らが
永いことかかって造った船だけど
黒い人も
白い人も
乗るといいよ
でも、たくさん乗ると
....
淡い青色のひかりは
優しくてでも
とても残酷です
バチン、と派手な音で
一瞬のうちに奪われる命は
それでも最期に
華やかなのでしょうか
誰にも気付かれずに
ひっ ....
なだらかな曲線を描いて
時間が蛇行している
本当は
霧状のものなのに
浮揚している
空虚な意識を投げ込んで
思考は楕円形のひもの上を回り続け
輝きを薄めていく
....
珍しくもヒヨドリのさえずりに
生気をとりもどした アベニューで
枯れ葉がよろめく足もとにじゃれつき
梢が千切れ雲の孤高にふるえている
北風に切りつけられる耳のつばさと ....
空が裂けた日 しょうがないので仮縫いをしておいた
そのままでは不恰好なので しょうがないので眼帯を被せてみた
パッチワークの空は化膿していた
ちょっとだけ 芯があった
ところで
空が ....
オリオンを探す
どかっと淡くきらめいている
それを認めて
ぼくという万有引力について考える
谷川俊太郎が湧き出てくる
孤独について考える
オリオンのきらめき
....
鮭よ 鮭よ
幾多の艱難辛苦を超えて
生まれた川に帰りつく
この寒い川に帰りつく
君よ 君よ
傷つき鱗の剥がれた君よ
私のところへ帰るがよい
君の布団はいつでも空いている
鮭 ....
わたしがいなければ
死んでしまう
ひとの
存在
あなたは
わたしを
そのままで
肯定してくれた
ヒロ
わたしはあなたを
尊敬します
だって
あなたは
白い
白くて
白くて
白い
わたしの心には
しょうゆみたいな
しみが
いっぱいついていて
ぬぐっても
....
ゆったりとした街は映像を買う。
その街は嫌いな歌を買う。
映像は歌を買う。
いろいろな街に映像が出てくる。
音楽はきれいな街を描写する。
いろいろな街の絵を夜に書く。
街はきれいになると本 ....
そして気分は刻々と変わっていく。困ったもんだ。
人生に決別は付き物だ。
いちいち考えてはいられない。
勘を頼りに進んで行くしかないのだ。
オレの勘は勘違いの勘であることが多いのだが。
....
おうちに
赤ちゃんが
うまれた
赤ちゃんは
眠ります
すぅ すぅ
くぅ くぅ
赤ちゃんは
泣きます
ぎゃぁ ぎゃぁ
きぃ きぃ
赤ちゃ ....
「きちんとたべないとつよくなれないよ」
そう言われて
幼かったわたしは
他ならぬポパイに憧れ
うっすら残る灰汁のえぐみに耐えながら
ホウレンソウを頬張った
ホウレンソウのお浸し
....
そのひとのこと 一生懸命かんがえて
そのひとのためにって ほんとうに思ったけれど
つたわらなくて 傷つけてしまったよ。
助けてあげるつもりで でもできなかったよ。
誰かのためって いいこと ....
2008年11月27日8時21分投稿
2024.5.13 作品使用予定のため非公開にしました
さざめきあう 緑の中で
さざめきあう 海原の冷たさ
さざめきあう 月の微かな光
さざめきあう 孤独の息...
揺れ動く 憎たらしい笑顔
揺れ動く 憎たらしい心
いつでも いつになっても
....
なつかしいひとよ
あなたのことを
わたしは知らない
なつかしいひとよ
記憶とは
つくりものでしかなかった
なつかしいひとよ
はじめて会った日のことを
覚えているだろうか
....
皆 消えていった
血化粧塗ってやった
俺の顔に宿る死神
皆 殺してやった
辺りは血で染まって
響きはまだ 微かに 俺の心震わす
ためらいもなく 振り急いで
見届ける最期も ....
身体が斜めて 時間が流れゆく
鏡は映した割れぬ鏡を映す
僕は頭の中で考える 考えている
僕は頭の中は真っ皿だ
脳の中で考えている握っている搾り出している
はかく はおくみえる宇宙を
一 ....
肩甲骨を背中で閉じて胸を大きく開いたら
幸せな蒸気を肋骨の間に詰め込んで
淋しさが背中に滴る前に
あの人の元へ急がなくては
走る背中を丸めたら翼が広がってしまうので
人ごみでは邪魔になる
....
羽がなくても
ひとは空を飛ぶ
鳥でした
片方をなくしてしまった
羽を見つめながら
ひとは
時々そう思うのでした
かつて
手をつなぎあって
羽ばたいていた
時間がありま ....
この夜を渡る
さかなたちは眠りをしらない
そういうふうに作られたから
それを不自由だとも思わない
・
時計台の上で
ねじまき係の少年が
ただ夜 ....
笑うとちらりと見える八重歯とか
恥ずかしがると髪の毛くしゃってする癖とか
並ぶとき身長差作るために背筋伸ばしたり
目が合うとすぐ目をそらしたり
顔はたいしてかっこよくないし
背もあた ....
動物はゴミを捨てない
手にゴミを捨てない 足に
土を蹴るだけ 動物は
捨てない 何も 自然の中で
人間はゴミを捨てる
体じゅうからゴミを捨てる
青いトラックの巨大な後ろから
幾千数も ....
/再生回数は三回が限度だという理論には酷く理不尽な思いをさせられたのだった音楽を聴くのさえおれは自由が赦されないのか、と言うと、澄ました顔でそうだ、と言ってのける余りに超然とした態度を崩す事無くそうし ....
受験に追われた僕は
部屋を星空へと飛び出した
粉のような星くずたちのピラミッド
ケンタウルス座の思いのまにま
盗んだバイクで走り出すと
今にも泣き出しそうなこの街の
ビルやスーツの駅た ....
「空の字をじっと見て。そらだよ空」
と君に囁く
「うん、みたよ。で、空が何?」
君は面白くなさそう
「パンダの顔に見えない?」
と子どものように笑う僕
「見えるわけないじゃない」
な ....
新世界の酒場でおねいさんが言った
ここまで来たついでに
飛田新地の風情でも
見物していらしたら
ほろ酔い加減で振り返ったその店の看板は
女郎さんの襦袢にみえた
....
悲しい生き物
おもちゃはその手の中にある
その瞬間に
手離すことに恐怖を感じない 感じなくなる
そのひとつひとつの重さも
桜が春の風に誘われ さらわれていく 花びらの ....
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