分裂を繰り返し損ねて畸形でくたばりかけた細胞がどうしようもない呪詛を吐きながら加重する真夜中の少し前、廊下に落とした昨日の、未消化のフレーズたち、ぶくぶくと粘度の高い泡を吐き出 ....
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魚の眼が
ぼくの手の平に現れ、
それは
皮膚に潜り込み、
皮膚と皮膚の間に棲み、
無機的な視線を
四囲に向ける。
いつも
悲しい蒼い色 ....
「幸福の青いベンチ」は
いつのまにか色褪せ
人々の重みに板も、折れていた。
僕はそろそろ背を向けて
新たな地平に、歩き出そう。
遠ざかるほどに小さくなる
「幸福の青いベ ....
天井捕らえたひとみを、
柔らかな闇がおおう
沈む
しずむ
しずぶ
光を仰ぎながら
....
誰もいない部屋で考えていることが
いつも考えていることならば
僕は
光のさなかに駆けていく
正しいことはしいたげられてきた
どんな目にも
正しいことはあったのだが
ああ人よ
あ ....
クリスマスなんて関係ない
男女の出会いのとき
シングルベットに
疲れた体を横たえる
冷蔵庫開けて
ビール飲んで
テレビはイカレた
奴ばかり
命を大切にして
黙って働き
額に ....
校庭の中をバイクで乗り入れた一人の父親が
息子の墓を作りはじめる
まず、水ぶくれのようになったなきがらを
手などがずり落ちないようにしながら
慎重に袋からとり出す
次に、校庭に穴を堀 ....
日曜日の鳩尾は
相変わらずキュウンとするけれど
月曜日の洗面器には
カラ元気をなみなみ張って
火曜日の鳩時計の中で
大人しくクルッポーを演じたら
水曜日の排水口に
息も絶 ....
見渡すかぎり牧場でした
穴がありました
さりさりと音をたてて
ショベルカーが掘っていました
人が幾人か落ちていきました
むかし近くにあって駅みたいでした
僕と僕の大切な人は
....
顕現に必要なものを
まさぐる闇雲に
吸収をする短調や
ビブラートに憧れている
視線はぐらついていて
四方八方
飛び出した繊維が晴天を這う
わたしはこんなにも空間に
蔓延るのに
塗 ....
曇と灰針
水の卵
暮れ無く暮れて
音は振り向く
投網のような鳥の群れ
共鳴の錆が降り
地に触れてむらさき
足跡の熱を吸い
無音をもとめ
発光する
....
もどかしく
朝は
窓の前に止まる
見えない器があり
ずっと何かに満ち
少しの揺れにあふれる
遠い声が来る
入ってこれない光
かき分けられてゆくかたち
....
落とした財布はきっと見つからない
無くした財布は諦めるしかない
一体どこで無くしたんだろう
最後に使った記憶のある場所から
心当たりある場所は一通り探したのに
警察からもいまだ連絡は ....
溜め息にはカタチがある
それは人のカタチをしている
それぞれの頭の裏には今日の日付と
製造番号が打ってあって
1日に何回溜め息をついたのか
分かるようになっている
そん ....
まよなか仁
いとしい人の名をよぶ止
猛烈にさびしくな留
ウタヨミ賀
幸せになること波
許されないのでせう可
ゆめに病んで流す夜長のなみだか奈
http:/ ....
もし君が僕に銃を突き付けるなら
僕にも銃をくれ
そして七秒くれ
互いに銃を突き付け合うんだ
僕は引き金に指を掛けないけれど
突き付け合う必要があるんだ
突き付け合って五 ....
誰かが遠くで歌ってる
夕日が沈み 月が光って ほら また朝が来るよ
ねえ 太陽が笑っているね
君も笑って
そんなこと言えるような私じゃないけど
君が沈んでいる日は ねえ
空に力を借りた ....
童話の中で二人の少年は
ぎこちない羽ばたきのハチドリに案内され
草木
木の実
花、葉、土
すべて宝石からなる光の丘を訪れます
けれど
どの宝玉の輝きよりも輝かだったのは
十力の金剛石
....
歩き出すことにためらうのは
まだ君が若いから
過ちを冒すことを
恐れない人などいないけれど
すべてを枠にいれて辿る道に何があるだろう
君を導くほど
僕は偉くはない ....
わすれてしまった
ピアノのひきかたも
じょうびぶんほうていしきのときかたも
ぜんぶぜんぶ
きのうのばんごはんも
あいづちのうちかたも
きょうしたかったことも、のこらずわすれた
たいふ ....
散歩の途中で犬が逃げた
工事車両の大きな音に
驚いて走っていった
奴はリードを付けたまま
なのに
公園の草むらで
見失う
さがす、捜し回る
いつもの散歩道
立ち寄る電信柱
....
運動の継続がいつからか快楽を産んだ
回り続けることを繰り返すうちに
どうどう巡りの道筋をすら不思議とは感じなくなった
漕ぎ始めた自転車のように
慣れ親しんだ道を慈しむように
昨日の苦悩と今日 ....
ある星では、
ある年、
大変な寒い夏がやってきて、
食べ物がほとんど採れませんでした。
ある者は、木の根をかじり、
ある者は、自分の食べ物を
隣の人に少し分けてあげました。
またある者は ....
走り去る季節の鼓動を
少しためらいがちに聞いている
窓の外に浮かび上がった満月
なんだか憂いを帯びたような朧月
いつもこの季節
なぜか やりのこ ....
君はいつもありとあらゆる隙間という隙間にいて
ひっそりと身を潜め、何か考え事をしていた
今日も朝食のパンを食べていると、冷蔵庫の横にある僅かな隙間にひっそりと存在していた
「おはよう、朝ごはんは ....
石から人の想いを感じ取る
櫛に平和を思い浮べる
僕はそこに僕を見る
はっきりとした輪郭の
名の知れた詩人の詩に
美を感じる
店で流れる知らない曲に
耳を傾けている
....
血ガ循ルコノ躰躯ハ只ノ物質ニ過ギナイ
ヤット秋ラシイ夕空ガ西ノ山ニ向カッテイルノヲ見ナガラソンナ気ガシタノモ
今トナッテハ嘘ノ中ニ溺レタ蜻蛉ノ羽音ノ様ニ微カナ記憶ノ残滓トナッテイル
今や景色 ....
静止し音もなく
ただ時が流れる
大型書店の地階
あの人の詩集は
こんな凍結した
書棚にぽつんと
展示されている
誰もいない場所
あるはずの色も
感じられなくて
....
ベートーベンのように強い「意志の力」を持つことができたら、僕はどうする?
この世の諸々の戦いに打ち勝ち、後世に名を残す英雄になれるだろうか
残念ながら、僕はそうなれない
ただ、喜びと悲し ....
いまは雨がやまないの
あるいて帰りたいけど
まだとおいから帰れない
いつか晴れたら
行きたいとこがたくさんあるよ
目をとじなくてもそれがうかぶから
いまは雨で濡れてても ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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