傷ついてはいけない
傷ついてはいけないと
そんな祝詞の壁の扉に鍵をかけた
風嵐の舞う暗闇に影を放り込んで
流す血の吹荒びを捉えきれずに
錆びつきと凍てつきを押さえ込めずに ....
○「秤」
自分の秤で
他人をはかっている
ということに気づかない人が
けっこういる
○「幸せ」
幸せは脳の中にある
何を考えているか
何を思っているかである
○「教えたがり」 ....
記憶は夕暮れていく
真っ青に染まり
帰る場所って
これは祈り
12階のベランダから地上を見てる
ナターシャ
得体の知れないものが
あたし達の体の中にある
悪意
諦め
水
脂肪
....
ぐるりとしつらえられた
アイアン製の肋骨
鳥は出て行ってしまったけれど
残像として
生きている 今も
初冬の夕暮れはまばたきするごとに暮れ
憂うるわたしたちは夜を迎え撃つ
そのうち弾 ....
独り、
たたずむ
ベランダの先
濡れ始めた路面、
開く花の傘たち、
肉は痛んで意識、屈曲
大きく忙しく息、継ぐ
今日は雨降り、日々移り
路面に映る、現の影
透明な雨滴 ....
目眩がするんだ
頭痛もするんだ
酷いんだ
世界が捩れて見える
手を繋いでよ
実感が無いんだ
この痛み
僕の物なのでしょうか
僕の物なのでしょうか
もう動けない ....
道を踏み外すには
道の上を歩かなきゃならない
そもそも道の上を
歩いているのかもわからない
気が付いたら道草を食う人でした
目的地まで真っ直ぐ歩くことの出来ない
Born to Be方向音 ....
また冬がきた
寒さに身体だけでなく
精神も萎縮する
おんぼろのセラミックヒーターを
背中に回して
うすら寒い部屋の中で
温風に当たる
萎縮した精神にもとどけと
淡く願いながら
紙巻タ ....
垂直に打ち降ろす
進行する時の裂け目、
ビートと旋律に剔抉され
あらわとなる、現となる
この瞬間、
ゾーンに入って
意識は舞台
差し出される
漆黒の壁、
開いた聖書、
その ....
ずぼら一夜は古く染み渡り多くを喋れない
新しく注ぐ液体に有る、
天体は衝突した
一対の豚とモノラルを舐めるようだ
片耳のジャズを覗き見る、
左右は甘い、
よく儲かる香炉から外れている胚芽 ....
繊細で 優しい子は すぐに 傷ついて しまう
泣いてしまう
普通に 接しても すぐに 泣いて しまう
鈍感な わたしは いつも とまどってしまう
しかし
繊細で 優し ....
無数の形象、踊る心の内
光と闇の交錯に、
夜へ夜へと入っていく 境界にて
紅く輝く花、咲いていた
森の入り口、
貴女はそれを摘み
私の小部屋に飾った
森へ森の奥へと入って ....
あさ 妻と 小さな 諍いを した
私は 黙って 静かに 聞くことが できたが
妻は 徹底的に 話したかった ようだ
私も 少し 怒りを 感じた
午後 散歩し ....
誰かに誘われるように
潮騒を聞きに砂浜に来た
秋めいた空
澄んだ空気と冷たい空気
ちょっとした厚着が必要
人は殆どいない
寂しさが漂う
秋の潮騒
何か言いたそうな
そんな ....
厳しくひとり、立って生き
優しくひらき、繋がり生き
この紺碧の空の下、
移り変わる形象に
不安定な心、歯軋りし
突っ張る肉、イラついて
活魚飛び跳ねる浜辺にて
みなぎる命の香を嗅 ....
○「一寸先は闇」
しばらく友人が来ないなあ!
と思っていたら
肺炎で緊急入院していた
その連絡をしてくれた友人も
前立腺肥大で入院手術していたという
われわれ高齢者は
一寸先は闇である
....
将棋界が面白くなって来た
ここ数年
不振にあえいでいた羽生九段が
近頃
かつての強さを
取り戻しつつあるようだ
99期という
中途半端なタイトル獲得数に
イライラしていたフ ....
洗い物と米研ぎを済ませて
ご飯を炊いてから
部屋に戻ってコーラを飲む
しばらく倦怠感と闘って
精神力が回復するのを待つ
俺は自分の肉体や精神の
状態についての感覚がとても鈍い
自分でも気 ....
記憶の ぬくもりが
朝のラインに 並びます
いくつかは やわらかく はじらい
いくつかは つめたく ゆるされて
/濡れた空に 水の旗が ゆるやかに たなびいています/
それで ....
いぬを飼いたいな
でもいきてるいぬは
死なせてしまいそうで
かなしいし
かわいそうだな
だから
いぬの幽霊を飼いたいな
いぬの幽霊を飼ったら
最高の名前をつけて
毎晩おなじ布団で ....
心泳いで心泳いで
遠い村の浜辺で
銀に飛び跳ねる
無数のビンビ追い
飛び跳ねていたのは
確か、あの娘たち
銀の帯締め
天から舞い降り
浜辺に遊んだ
銀の帯締めあの娘たち
....
屋根の下の通り魔
顔だけをまっくろく塗り潰した写真を部屋の壁一面に
何枚も貼って
今コンビニです。
いないです。来ないでください。来たら警察呼びます。
かわいすぎるから死んでもら ....
スマホのやり過ぎで
疲れ、腹も減り
近所の和菓子屋へ
おむすびを買いにいった
店の奥に主人の大きな背中が見え
古い機械が
ぎったん、ばったん、餅をつき
合い間に主人が、手でこ ....
終日、降り続けた雨が止んだので
近所のコンビニに車ででかけた
目当ては厚切りロースのカツサンドだ
夜になると半額になる
一個、二百円余りで買えるので
貧乏な身の上には助かる
今夜は面倒なの ....
にく、しずか
いしき、おちつき
しずむ
たましいの ふかいところ
ものあることの ないぶへ
たましいとにくの きんこう
わたしはわたしを つかんで
しこうのうちへ ....
ひなたぼこ、
光の海を泳いでる
子供たちの有り余る声、
響く大地に
泉の水が溢れ出す、
泉の清水、止めどなく
それは内密な場所で起こること
それは秘められたもう一つの現実
....
いまでも隊長の口癖を覚えている
カ行が大事
そして、その晩にはこう付け足した
こういうついてない時には、特に
たしかにその晩のチームは不運だった
おれと隊長は二人で侵入したビルで爆破テロに巻 ....
雨音で目を覚ます朝
落ち着いた心でいられるのはなぜだろう
暗い部屋には雨の気配がさまようけど
気分は安らいでいる
出かけなくっちゃ
その脅迫観念から解放 ....
遠い手が
わたしに触れている
触れているのにその手は
遠いままで
けれどその遠い手は
わたしに触れている
遠いままで
たしかに しずかに
遠い手の持ち主は
知らないだろう
....
市内の神社50社の総代会に役員として初めて参加した
参加者は少なく神職とあわせて数十名であった
受付で名前を言うと
今度理事をお願いできませんか
と言われた
案の定と思いながら、丁重にお断り ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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