心に栄養価不充分ですから、
あたしは水面に苦しんでいる。
アクリル球体中には、
くるむよに隔てた、優しさがあるのですが。
あたしが生きる為の酸素は、
あなた無しでは流水無きこの場、
居 ....
081021
バブルが弾けて
どこかに消えて
倹約の世となった
倹約汁は薄すぎて
塩辛く
高血圧になりそうだ
鳴りやまない空襲警報が ....
きれいな花は
きみのために咲く
と
胸のボタンをはずして
きみの乳房に愛をささやく
ぼくは天国へゆき
きみも天国へゆく
*
ボタンを押すと
きれいな花が咲く
と
砂漠の少 ....
こっくり
と頷く
僕の話に合わせて
何度も首を縦に振る
何度も何度も
小さく小さく
首を振る
分かっているのか
分かっていないのか
僕はその回数を
こっそり
指を折りなが ....
裁くというのは
神様の特権
私は私の罪を裁かなければならない
赦すというのは
人間の特権
だからそんなあなたを
私は赦すでしょう
のそりのろりと近づく死
勝てると思うな、人は言う
されどまた
世に必ずなどない、人は言う
前者に思う、尤もだ
後者に思う、尤もだ
のそりのろりと近づく死
不明 ....
夢を追いかけて生きるには
夢が夢でありすぎて
それでも走って生きていこう
今いた場所を走り去ろう
しがない自分に固執して
大人に感謝できなくて
浅い爪痕だけ残す
....
僕の手にする
透明なハンマーを振り上げて
目の前にぼんやりと立つ
姿の無い退屈を、叩き壊す。
粉々に砕け散る音が聞こえ
全てを手放した僕の前に
0
の門が現れる ....
「トマト売りのおじさん」
トマト売りのおじさんは今日もどこかでトマトを売っているはずだ
廃墟となった町や、スクランブル交差点の真ん中でトマトを売っている
おじさんは汚いボロの服をきて寒そうに ....
悲しいかな
何もできずに生きている
悲しいかな
何もできずに死んでいく
無差別殺人、食品偽装、振り込め詐欺、世界的金融危機、しのびよる世界恐慌
毎日、こんなニュースばかりだ
自 ....
存在が耐えられない程軽いのは
存在が耐えられない程重いから
あんまり軽かったら
重しがないと
フワフワ飛んでいってしまうじゃないか
存在が耐えられない程苦痛なのは
存在が耐えられない程 ....
世の中には分かって
くれる人が半分いる。
反対する人が
半分いる。
仲間に入れてくれる
所に留まる。
嫌な奴はどこにでもいる。
根を張って頑張る。
人とのキズナを強め
そして ....
うたなのか がっきゅう会なのか
それとも朝なのに集まりなのか
しばらくの間 わたしは聞いていた
げんきな声を出す すずめたち
生き抜いてゆくのは大変ですね
鼻をかみながらそう ....
かっこいいねえアナタの哀愁
かっこいいねえ不在のアナタ
かっこいいねえ諦めってやつ
簡単だよね、強気の怖がり
誰か傷つけてもね、傷つくのは怖いんだよね
誰も愛しちゃな ....
緑色のボールペンと赤いレコード盤
集中治療室で100円マスク
口の中から瓶の蓋
オートロックでジェームスブラウン
錆びれた駅からタクシーワンメーター
サラウンドで302
インターホンと ....
きみに降る雨の日を
ぼくは知らない
いちばん、
知らない
余地の
あり過ぎることが
迷子という方角を狂わせて
ときどきぼくは
ひどくさまよう
ついつい ....
近くを通るから暇つぶしに出かけてみたのです
アレはね、うそです
時間の流れがとっても慌しくてさ
そんでやけに寒かったね
遅かったのも早かったのも知ってたけど
とりあえず知らんぷりして ....
きのうは睡眠薬を飲まなくても眠りにつけたんだ
嬉しかったんだ、とあなたに伝えた
あなたは嬉しくはないから、この話はこれでおわり
幻想を抱けば尽きることがない
現実を見れば一 ....
これは埋葬の物語だ
これは私のための埋葬の旅だ
優しくされて引きずって生きるよりも、徐々に失われていくんだ
時間が経つにつれ、
距離が遠くなっていくにつれ、
あなたの傍に ....
今夜は月が無い
そらには
星がいくつかある
でも
本当は今夜も月はある
そらには
星がたくさんある
どちらをいきればいいんだろう
おぼろげな
十日 ....
今日の酒ははこれまでと
天井の窓を眺めつつ
グラスの氷を持て余し
もはや今日となった明日を
どんな顔で迎えようか
せいぜい二日酔いが関の山
縋りつき泣き出したい本音
一度しか聞いたこ ....
この道を歩くと妖怪になれると聞いたので、来ました
噂の通り一升のお酢と一丁の豆腐を持って
幾つかのお寺が密集する間に、古びた町屋や商店が連なり
たまに覗く路地は、人がすれ違えないくらいの道幅 ....
新鮮な一日が、しっかりと刻まれて
そうやって日々は降り積もる記憶の集積とともに
思い出という曖昧な残像を胸に刻む
けれどそれは曖昧がゆえに
それ以上あせることのない色を保つこ ....
ひとさし指で手紙を書く
砂のうえに
潮が引くときだけ
ゆるされる
返事が来る
潮が満ちるときだけ
あなたから
光と光の
波にさらわれる
こぼれた文字の
貝殻をひろう
....
{引用=
いつも考える私は黒い上下の服で
見つめる白い棺の中身に顔がない
}
たわむれに
両手でそっと抱いた母の
細さに泣きたくて
三歩
あゆめ ず
たわむれの
....
幹線道路を渡ったら
もうペダルを踏まなくても
なだらかに坂を滑り
海に向かう
港町で生まれて
港町で暮らしている
潮風で錆びた自転車のホイール
刻んだ文字
いつかは消える 其れ ....
心が冷える季節になってきたので
手作りでお風呂をこしらえてみた
不恰好だけどなかなかの出来栄えだ
悦に入って毎日ゆったり温泉気分
どこからか一人二人とやってきて
このお風呂につかりたいという ....
虫が羽をすり合わせて作る求愛の音色
疲れた人たちを乗せて重そうに走る電車の重低音
そして
自分の呼吸
嗚呼、音にまみれて今日も寝る
何処を生きてる、今。
感覚を研ぎ澄まして 鼓動を感じようか
目を閉じれば 架空的空間で
浮遊するボクを掴めるか、
最後のチャンスは?
突き動かされ
波にのまれ
風は遠く
英 ....
「柿色の髪飾り」
私はずっと窓の外を見ていました
お母さんが結婚して、お父さんが新しいおばあちゃんを連れてきました
何を話していいのか分からず
私はずっと窓の外を見ています
おばあち ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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