はんみょうを追いかけて
えいっ
手で押さえる
あ、逃げていた
地面の感触
直前にお前がいた場所の
....
色めく
粒が柔肌をついとなぞり
穂先を白く削っていく
時が経てば
損なわれるのだろう、瑞々しさ
それは私ではない
かつての私でもない
まだ若い肉体は
これからも若く生まれつづけ ....
日曜日の広場で
バザーをやっていた
たくさんの子供等が
小さい手に{ルビ紐=ひも}を握り
宙に揺れる
色とりどりの風船達
あっ
立ち止まる若い母と ....
お弁当忘れてるわよ
という声が
10km先のパパの会社まで聞こえて
あ、まだ作ってないんだった
という声が
10cmしか深さのないママの口からこぼれた
私はひとり
ピラフを解凍し ....
とおく とおく
はなれた街にいる 膝を抱えた少女を迎えに行かねば
夢の中の少女は夕日の沈む部屋にいるだろう
そこでただ独り 膝を抱えているだろう
窓は少しだけ開かれているかもしれない
....
日陰に咲く花の
黒々と生えそろう髪とは対照的に
透けるように肌の白い
女を都会で見かけた
窓越しに
ハンバーガーを食べ
南中する真昼の太陽から逃れ
安堵したように
煙草を斜め ....
もう後は
いつお迎えが来ても構わないだの
早くお迎えが来ないかしらだの
そんなことを、此処のみぃんな 口にしてる
だども、
したら、なして
年寄り達が予約した時間のもっと前から
病院の待 ....
貴方に抱きつこう。
ぎゅっ。と優しく。
好き。って言葉を
染み込ませるように。
あたしに貴方が重なって
触れ合って
抱きつこう。
貴方のこと、嫌いじゃない。
好 ....
あの穴の中を覗いた
そこに所定の置石があったなら私は私の宝石を置かないし
誰もいない部屋の椅子に座ったところで5分も持たない
天井が高い場所、椅子に座った数十秒
天窓を見上 ....
人間は固体だから
何とかして分かりあおうと
言葉という液体を使うんだ
それでもなかなか混ざらないことがある
だから根気強く
私の液体を君に降り注ごう
いつか混ざりあうことを期待して
ねぇ いつもより少し冷たい風が吹く夜
あなたは 言ったよね?
「もっと強くなりたいんだ。」
私ならあなたに魔法がかけれるの
知ってた??
いつでも あなたの栄養剤になれ ....
ラプンツェル、ランプ灯して
真夜中のキャベツ畑で何をしている?
キャベツ畑そぞろ歩きのラプンツェル
魔女にひっこぬかれてしまうよ
ラプンツェル、
腰に吊るしたランプが揺れる
夜 ....
空に放った矢が雲を引き剥がしてくる、その時刻の塊。一面に熱い空、概念の残像で傷つく。空に入浴する鳥たちは、空の傷から液体の星々を舐め摂る。雲の角度たちに照らされた矢は、角度の海の寝返りで折れて、鳥の影 ....
あのそらは遠い
重い空気の鎖に阻まれて
息をすることさえ
億劫だ
家に帰る
玄関のドアノブに冷たい握手を求められ
蛍光灯の白い紐に疲れをのせて引っ張る
おかえり
とパチパチと拍手
今日もがんばったんだ
早く寝ようね
私より先に起きているカー ....
呼吸を確かめるように
胸の一番奥から
茶柱を吹くように
耳元にささやくように
わたしの呼気は
シャボン玉のように
きらきらふわふわと舞って
パチンと消えてしまう
不慣れなかたち ....
繋いだ手を
離れないように
強く握った
丸川はグラスを飲み干すと
辛い話をはじめた
世の中には
知らないほうが良いこともあるのな
彼は
泣いていた
ぎゅっと歯を喰いしばっているのがわかった
彼は盛んに
酔っ払ってるからこんな ....
いとも簡単に
超えていけそうな気がして
窓の枠に手をかけた
ぐらりと揺れた鉄格子
そのもろさゆえに
私は閉じ込められたままだ
どの国へ行っても
自由、という言葉は ....
君の部屋に行くとぼんやりした僕がいるからポンプで少しずつ邪魔にならないところへ追いやって欲しい/髪の毛に絡んだ蜘蛛の巣も今は空き家で枯れ葉舞う季節雪に埋もれる季節また芽吹く春が来ても変わらずにある/止 ....
僕はああ
はたらく 街を
どこかアメリカへと
景色をけずれ コンクリートブロックを
合流しては離れていくちらばりだった
キャットストリートで喫煙していると
なにかしらの声で注意され
....
いつもと違い
皆何でも話してしまう
正直に話してしまう。
人が分かる
嫌な奴
文句言う奴
人にやって貰っていたら
多少は妥協すべきだ
はりきりすぎて
腕が筋肉痛だ
頭は混乱 ....
目覚めると君はいなくて
僕は、すべてが夢だったことを知る
どうやら絶望を抱きしめて眠っていたみたい
奴に好かれてしまったみたいなんだ
悪夢なんてものは存在しない
よっぽど現実の方にう ....
怖くない
戦う理由さえあれば
寂しくない
愛することをやめてしまえば
アイガー北壁に
陽光が差し込み
それは血の色になり
ホテルのデッキから見ていた
俺は微動だに出来なかった
トランペットの輝きになり
トリスタン和音を奏で
ブルックナーのフィナーレを
....
私は知りたい 眠らない夜のこと
貴方を止めない 何処へでも行けばいい
彼は忘れたい 影と光のこと
輪廻―バリアループ
近代的高層建築物
その波間に抱かれて 夢を見 ....
クリアブルーのスカイの中に融けてゆく影、背中に置手紙は無く
風に混じる最後の言葉も無かった
黒い刃物の様な
羽を広げたカラス、ある種の領域を制定するみたいに
いくつかのリングを ....
おそらく
だれもなんら関係のない所に
夜のキリンは住んでいる。
林の隙間から
青い光がぽっともれるのをみて
月が恋しいとなく
センチで風変わりなキリン。
恋しいと鳴いているうちに ....
1
昔、ひとりの修行僧がいた。彼は、心が完全に澄み、あらゆる悩みや欲望が彼を通過していき、何物にも動かされない境地を目指した。物事に動かされないようにと、彼はどんどん重くなっていった。瞑想や思索 ....
あのこの首がもげたときに
ぼくは
なんていったらいいかわからなかった
あのこに向けての言葉どころか
ぼくの気持ちすらわからなかったし
その状況すら 飲み込めなかった
あのこの首がも ....
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