もちろんこの世界は
鷹の目にさえ捉えられない世界
だれのシビレルコードも
感じないねとうそぶけるすえっからしの
はぐれもののお祭り騒ぎ
太陽というありきたりな明るさではなく ....
慣れた孤独に食らってしまう
慣れた言葉に食らってしまう
例えば頼りない肩に手を置かれたら
例えば頼りない口元が開いたら
本当は望んでるのだ
そういう日
トラウマが出て
一 ....
ここのサクラ並木は
申し合わせたように満開になるね
まるで地下に栄養の供給パイプが
張り巡らされているみたい
そうだね
「サクラの開花六百度の法則」というのがあって
二月一日以降の毎日 ....
「ほしい?」
あなたは唄いながら、からかいながらたずねる
「ほしいだろ?」
ビロードの刷毛で全身をなぞるような声
僕は抵抗して横を向く
「ほしいって言ってごらん」
君の瞳を ....
曇天のいろむらに
絵筆をあらう少年の
かなしい青を見た
あなたの
深い行間の谷の底
眼裏に熱いわななきを拾う
ゴミ箱の中身を外に捨て
空になったそれで世界をすくいとる
だがわた ....
胃を失ってからどれくらい経つだろう
彼方に去ったあの頃は
タンメン・炒飯・餃子くらいは当たり前で
身長169cmで体重は96kgあった
いまは62kgで絶好調! 動きやすい
胃の無い者の食事 ....
夜に溺れないように
アスファルトを砕く勢いで
懸命に
駆けた
『オレは
夜など駆けない
幸せな未来に賭けるだけさ』
と嘯いた
奴の眼差しはすこしシンとして
私は
....
○「地域の水路清掃活動」
安全対策は欠落している
雨天の場合どうするかも書いてない
雷は怖い
強風も怖い
年々高齢化していくのだから
安全対策も重視していかなければいけない
今までなにも ....
鉄筋コンクリートの我が家はまだ冷たくて
絨毯の上に固めの羊毛布団を敷き
モフモフの毛布を敷き詰める
上掛けは薄手の羽毛布団に軽い毛布を掛ける
ゆっくりと冷えた足を暖めては
睡魔の訪れをゆっく ....
君の瞳に僕は映らない
もういない
微笑みは涙となって海へと流れてゆく
まるで半身を引き裂かれたように心に激痛が走り
亡くした愛を捜している
あぁ、涙に滲む君の顔
君の姿
愛しては ....
静かに
静かに
時が流れて君が微笑む
ねぇ、君の側にいたいんだ
そう、このままで
このままで
まるでポラロイド写真みたいに色褪せてゆく
君が消えてゆく
まるで今までが優しい幻( ....
哀しみは心のうちに深く、深く、差し込んで
僕をきつく、きつく、締め付ける
ああ、このふがいなさ
手を伸ばしても届かない月明かり
まるで闇雲に隠れるように僕のもとから去った君
何もかもが戻 ....
この国の為に
死んでいった
英霊たちに問う
あなた方が命を賭してまで
守ろうとした国は
こんな国でしたか?
私たちは
誰の為でもない
ただ自分の為だけに
生きています
我欲だけを満 ....
すべてがほとんど初めてで
背が高くって
いつも見上げて話す帰り道
それがとっても愉快で楽しかった
時折見下されると
その人に守られているようで
頼もしかった
....
ゆれている
ふるえて
にじみ
じわりしずまり
ひょいとまた
ふるえあらわれ
ゆらゆらら
ゆらゆらするの
ひびきのたゆたい
のびやかたましい
どこへどこから
のんびりのびのび
....
夜明けを求めて扉を叩く
刹那の現在
次から次へと
巡る一秒先の見えない軌道
乗せられただけの僕
星が流れる
尾を掴む
その手に自由が宿る
目覚めて夢の余韻が残る
空っぽの掌にため ....
君と私の
淡いあわいに
泡のように
浮かんでは消える
気持ち を
春
小径の菫
曲がり角のスウィートピー
淡いあわいに
浮かんでは消える
泡
....
入江の向こうに
黒い影が浮かんでは消える
波の音を奏でる
音符のように
埋まらないパズルのような曲線を描いて
この場所を離れないものがあることを
僕はくりかえし
思い出していた
旅行鞄ひとつ手にもち
冬の夜を渡る夜鷹
哀しい瞳に行く先知らぬ望郷の念
子守唄が引き返す
吹き荒れる冬の嵐は枯れ葉を纏い
切なく胸を焦がすのは
浜辺で拾う貝殻のせい
....
なな な はて
て て
は は
ん い い え
な
しぃ て タ
はぁわぁ てぇ いぃー
て て し て ....
カレンダーの途中
発車するわたしの
ポケットがあった
行き先が非表示の時刻表と
あり合わせの足音
打ち水をする初老の駅員は
いつも固く唇を結ぶ
口の中で飼育している金魚が
....
○「朝立の歌」
朝立ちしても
むなしいだけ
相手にしてくれる女(ひと)は
もうだれもいない
朝立ちしても
むなしいだけ
体は興奮しても
心に燃えない
カラブリの朝を続けて幾年ぞ
....
白いおひげの モフ
びくびくと 世界に
だってさ 生まれたてだもの
わしゃわしゃと 撫でたら
モフモフと いじらしい
やわらかな黄金の モフ
わくわくと 景色を
あっ! あっちで花が ....
拳を振り上げ肩を怒らせながら語る詩よ
オマエの声は届いているか?
自分の知り得た情報すべてを伝えたいが為に
人の首根っこ捕まえてガクガク揺さぶる詩よ
オマエのコトバはヒトのココロに浸透している ....
夢を語るおバカさんはいつもみんなに笑われています
もちろんみんな口にして嘲笑うわけではないですけど
心のなかでは指を指しながら白い目で笑いころげています
あぁ、夢は幻でしかないのに
おバカ ....
詩は無ではない
創造の泉がそこにあるかぎり
詩は無ではない
冷たく煌めく水が私の心を満たすかぎり
詩は無ではない
密やかな熱情が精神(こころ)の炎を燃やすかぎり
いまここにある ....
愛に名前を付けるとしたら
私はお弁当と名付けよう
お弁当には
たくさんの思いやりや祈りが入っているから
愛に名前を付けるとしたら
私は嘘と名付けよう
自分のこころが痛くても
誰かのた ....
竹輪の穴からのぞく夕焼け
すきとほるとほい空
すくいなきこの身でこそ
視てしまう 観えてしまう
直に来るうつつの
よろごび呼び込み
くうの高みの現の写し
ぐんぐん来れば
暮れて
もう
うすい景色
映 ....
終電まで
バス停のベンチで喋る
時代小説の話をしたような
山の薫りが
背中の方から覆ってきて
いい夜だなぁと思う
あなたの声は心をやわらかくする
けっ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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