至る所で見かける
綺麗なイルミネーション
年々レベルアップ
団地などでも競い合うように
綺麗で穴場になっていく
イルミネーションが
なければ冬は寂しい
寒いだけの夜の空間
....
ダウン症児の息子をどっこいしょ、と
支援学校のバスに乗せてから
家に戻り、テレビを点ける
連続テレビ小説『舞いあがれ!』で
ナガサクヒロミが娘を想う名演に
涙ぐみ・・妻に言う
「こ ....
誰も代わることのできない人よ
ルーレットはすでに回っています
ざぶん! と酒樽に入ったあの日の飲み会のように
決意をもって、ゆきませう
もう迷わない
もう退がらない (如何なる日にも肩を ....
光の朝に天高く
突き抜けた青をトンビが舞う
東京郊外にトンビ、飛ぶ!
あの、
高々と大きくのんびりと
旋回しながら舞い飛ぶ姿、
記憶の底から間違いなく
朝の輝きを光源を
よ ....
○「師走」
今年もきっぱりと師走が来た!
忙しくない師走が来た!
寒い師走が来た!
年よりはコタツでまるくなる
○「個人情報」
携帯を使っている限り
個人情報が政府に筒抜けになる
....
蠍
蒼い蠍のブローチは
母の思い出
宝もの
魚藍に集めた梅の花
隠して生まれた
宝もの
蒼い蠍は見続ける
移ろい変わる
我が家族
ときおり夜中に
目覚めては
父に伝える
夢のなか
へ ....
わたしは生まれながらの嘘つき
嘘泣きをしながら生まれ
嘘泣きに囲まれてこの世を去る
わたしの金属
わたしの針
わたしの金属の針
わたし自身
屋上のわた ....
夕焼けの海辺には
この世の終わりを求める人々が集う
だが終わるのは夕焼けのみで
皆とぼとぼと何処かに散ってゆく
蜘蛛に触れたい
蜘蛛に
あなたの脳に棲みたいと言われたら
空けてあげたい
雀に触れたい
雀に
あなたのうなじに棲みたいと言われたら
開けてあげたい
....
部屋の中は相変わらず寒い
風呂を沸かして入ったけど
さして温かくならなかった
今日の夕食は豚バラの茹で豚だ
夜遅くに台所で調理をすると
近所迷惑になるので
おかずだけ先に作った
後は焼肉 ....
冷たい風、
心を吹き抜ける
ミッキーマウス、
笑ってら
過ぎ去る時の感傷と苦痛、
年の瀬に乗せ
今夜は暖ったまるんだ、
あなたの声に包まれ
優しく激しく、
熱は肉を抱 ....
これはマトンじゃないか、と
あなたは給仕を呼び
ラム料理を注文したはずだと繰り返している
私は一人まだ上り坂の途中だから
坂道は緩やかで本当に助かっているけれど
お店の姿も形もまだ見 ....
夏の盛りの訪れに木製の扉が開かれ、庭は一面青い草や花々でうっそうとする むせかえるような夏の草の匂いがして女は如雨露でマリーゴールドや向日葵に水をやっている 軋轢都市の水位は上がり、樹で蜜を吸うように ....
石化した待合室で蝗が飛ぶのを見た
複眼で分割されたぼくが
次々と風化されてゆく
風の中に散る秋の花があって
単線の枕木は草草に食べられている
薄暮という暗さの中で
祖母の大きな輪郭を覚えて ....
おじいさんの毛糸帽子、
先っちょの球が揺れ
寒さに震える頭が傾ぎ
白い髭に霜降り模様
時の最中を彷徨って
十二月の一日、
青く瞬く街の電飾、
帰郷するには早すぎる
哀悼する ....
僕は寝ながら考えた
「思い上がってはいけない」
「思い上がってはいけない」
呪文のようにとなえた
人にはやさしく自分にもやさしく
見えにくいのは自分の姿だ
毎日よく反省し
自分の言動 ....
北陸電力が
家庭向け45%値上げ申請とは
本当に驚いた!
何か
数字の間違いかと思う程の
凄まじいインパクト
かくして
電力会社の宣伝に乗せられて
オール電化にした人たちは ....
部屋はかなり寒い
氷入りのコーラを飲みながら
シケモクに順番に火をつけて
吸っていたけど
最後の一本を
吸いきってしまったので
明日用に買っておいた
新しいフォルテの封を
切ってしまっ ....
夕べに小雨、
待ち人あらわれず
肉は冷え切り
床に伏し
深い眠りに
底は抜け
聖なる宇宙の
内よりぽっかり
今宵限りと
銀河をわたり
輝く恒星のうた
耳澄まし ....
元気には
少し遠くて
寂しさとは
距離を置いた
前にも
後ろにも
道はあるのに
ここはどこなんだろう
穴の空いた下着でも
歩ける場所なのかな
本当は不安で
いっぱいな ....
○「一つの言葉」
一つの言葉で傷つき
一つの言葉で励まされる
言葉は魂である
○「セルフレジ」
無人販売店の弁当を盗まれるテレビニュースが
また流れてきた
人件費節約のためにやってい ....
胃の中の血が身体中の肉に溶けていくのを感じる。
差し伸べられた手に俺は噛み付いた。
噛みちぎられた指を俺はかまずに呑み込む。
指は食道に引っかかって、俺はひどい痛みを感じる。 ....
最終便の窓に
輪郭をすて
崩れる夜をみつめ
泡だつ雲に
色をさがす音が
ビルの光にあつまる
Y字路で仔犬が
左右に別れたり
黒板に隠れた
誰かが消されるたび
触れたい、これ ....
朝に雨、やみ
空気、冷気を孕み
熱持つ体、気だるい一歩
人々は駅へと集積し
多淫な花々は身を隠し
岬の断崖に打ち寄せる高波、
泡立つ潮の激したうねり、
通勤快速内の無言の厚化 ....
ネオン管に伐りまかれ
純粋にとり込まれた艀や汀
ほんとうには離れるつもりないんでしょ
こころから落ちてくゆるひらの
退屈さ
におい感じた
猫のように
丁寧にたたもうと
手荒くまるめ ....
愛はこわくなる
ぬいぐるみはいいものだから
人の手によるなぐさめ
こころをうばわない
あまく昏いひとみの理想
ここのことばをそこなうって
とおざけられても
しらぬ間にそだつ 雲みたい ....
水曜日の頬肉を柔らかく仕立てるには、鉄条網も注射針もコンポストにもどこにもつながらない、
濡れ落ち葉だけが氾がる、オモチャの兵隊だけど、/畳縁より注意してみる。深夜に及ぶ偏頭痛、
モンスターの危機 ....
黒い鳥を探してるんだ
みんなが見たっていうから
どこを探しても
残りがみたいなものばかりで
ひょっとしたら
そんな鳥なんていなかったんじゃないかと
思ったりもし ....
引き
裂
かれた
路傍の草
むっとする湿気
雨 アメリア アメリカナイズ
憂鬱な空は
したり顔した無意味の羅列
その重苦しい隙間から
ぽっかりと
浸出しはじめた
ひとつの ....
雨が
少しばかり
降った夕、
庭の裏手から
ぬっと現れる
太陽、
凝視する
私を笑う
海、
青に黄金に
風は吹き
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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