雪々が
列車の屋根に降り積もると
定刻どおりに発車する
人々が乗る
列車の屋根で
雪々は
いつものあの街まで
会えただろうか
その街で
伝えるべきことは
伝えられただ ....
何を思い突き進むのか
夢の思い出を胸に
散っていく夢の花弁が舞う
なるようになるなって嘘
母がいた頃と全く世界は変わって
恐慌という悲鳴が雷雨のように叫ぶ
失った視 ....
嗚呼とうとうなってしまった
ケータイが命の次に大事なものになってしまった
こんなはずじゃなかっただろ俺よ
俺はケータイを財布代わりなんかにはしない ケータイでテレビも見ない
そんなに依存してる ....
私たちには
自由がないから
私たちはそれぞれ
素敵なものを提出しあい
小さな箱庭を
作った
透き通る石や
カラフルな千代紙や
マフラーからほどけた
大好きな色の毛糸や
私 ....
白い雪が天使のように舞い降りてくる
夜空を見上げながら
ボクは 手を伸ばす
白い天使をこの手に迎えようと
目が覚めると ボクの部屋は真っ白な空間で
眠っていたベッドは 白 ....
朝日が昇る前に今一番好きな人の誕生日が来る
あたしはプレゼントをえらべなくて
そのかわりに周囲をうろつくのをやめることにした
おもいが超つのる
目を閉じると手のようなものがムスーにあらわれ ....
月の出が遅くなって
月光が細く熟れはじめると
満月の熱狂が恋しく思われる
冷たい光に微熱して 謳った
銀光は金属の肌ざわりで 熔けた
この魂のざわめきが
満月の色彩は朧なグラデ ....
兎の部分
なぜか水色
西の空に
祭りのあとの
白い月
粗雑なだけの
情事には
熱はなくて
確かめる事しかなくて
虚しい
いっぱい汁を出し ....
次女は毎朝
長女は毎晩
鈴を鳴らして
仏壇に礼拝する
その度に彼女たちは声にならない声で
何事かをブツブツと話していて
何を話しているんだい/と、尋ねてみても
えー秘密/ ....
{引用=
? あの頃が来た
扉を開けると
土砂降りの雨の中に
あの頃が立っていた
あの頃とは違って見えたが
私には直感ですぐに解ったのだった
成熟した女性の姿のあ ....
私は知りたい
この世界には
どんなものがあり
どんな意味があるのか
私の中の子供は何でも知りたがった
たとえ暗黒の苦しみを味わおうとも…
純粋にただただ
知りたかった
ときに、 ....
かれは夢を見ていた
かれは生まれて
生きていた
ただ生きているだけ
それで十分だと
思っていたのだが
そうではなかったのかも知れないと
気づいたところで
目が覚 ....
繰り返す波のように
朝になっては押し寄せる人
駅に向かい、新聞買って
人を押しのけ、上り電車
さきほど中央線で人身事故が発生し
東京―高尾間は運転見合わせ
もしや、知り合いではないかと ....
午後も行き過ぎて
3:00時を回る
街 街は歩かれるべきもの
二足歩行は地を這う者らの
究極の進化
重力を無視できる
二本の腕を十本の指を自由を得た 勝利
我ら工作人 羽根さ ....
ほっと一息くつろぐ
ちょっと荷を下ろして
人に寄りかかる
支えてくれる。
にこにこ笑って
答えてくれる。
なんで貴方は
そんなに優しいの
皆大変なんだよね
分かっている
で ....
何が正しいのか判らなくなってきました
優しい夫――
柔らかな笑顔で陰りもなく
底なしに優しい彼
手を繋いで買い物するのが楽しくて。
ギャンブルに興じる夫――
パチンコが大好きで
....
古い夢を見た
ドアの向こう側は赤く塗られていて
こちら側でノブに触れている
覗き穴からは配達夫のノックが肘から先だけ宙に浮いていて
振りかぶったところで細かく震えている
メトロノームを拡 ....
不協和音の響く街
叫ぶ声はノイズに掻き消され
冷たく 雨と共に落ちた
真っ暗な空に微かに見えた月
あなたも叫んでいるのですね
過ぎゆく季節に霞んで ....
悲しんでいるの?笑っているの?
遠い目をした夢追い人よ
あなたは時計を止めたまま
何を思っているのかしら
愛に疲れ果てて心凍らせて
もう誰もその瞳には映らない
私の冷たい腕に抱かれ ....
ともだちのくれた地図
デパートならベースメント
真っ直ぐな甘味のとなりでふふと笑えば
昨日が追いかけてくる
サツキとメイとリンとギョク
となりあわせのみらい
い ....
だいたいいつも一言余計なクセに、大事な時に一言足りない。
でもまぁコトバなんて、一番伝えたい時に限って役立たずだったりするしな。
止めちゃおうかな。考えるの。
やーめた。
冷蔵庫のなか
ひときわ目を引くふたつの色
重なり合う
あなたのバッカス
あたしのレミー
縦横無尽
その巧みさを知っているがゆえ
余計に腹が立つ
今までに
少しでも考えてみたことは ....
雨の降る日、電車が遅れて
まだアナウンスを聞いていないあなたは
いつものように向かいのホームにいる
今日はそのホームじゃないと
隣であなたの友人が叫ぶ
あなたはこちらを見た
雨の向こう ....
またいつもと同じように足を止めない午前三時
足りない言葉並べて飽きたらうちに帰ろう
舌が求めるがままに呑んでゆらめいて
ひとり歩く道の先に僕のうちが無いのはどうして
街が朝を迎えるのにいっ ....
会社からの帰路
痴漢の出ることで知られている暗い夜道を
一人歩いていると
目にひじきが入った
痛みに呻いたその刹那に
記憶が背後から次々と現れて脳裏を掠めていった
私の体はいつのまにか
....
あなたに与えられたからだが為すべきことはただ一つだけだと
いつか誰かが叫ぶので、信じがたい事実が辺りを照らす
ぬるり
と、子は真ん中を割り
部屋に満ちる期待を 笑う
ふるえる裸体はみすぼ ....
一日目
自己紹介
古い名刺はいりません
受け取る時は両手を添えて
新しい名刺は
デザインもきっと豊富でしょう
響き渡る筆音
空調をも圧倒する
乱れ飛ぶ修正液
ピンポイント
年度 ....
雷鳴に犬が怯える空で
やさしい言葉のように冷たく凍ったものが
老人ばかりの街を無数の宝石で覆い
(あるいは灼石灰のような骨の粉)
まぶしく結晶に閉じこめる
今だけはうつくしいだろう ....
今日が終わった。
果して収拾がつくか
はなはだ疑問だった
10ダースの艱難辛苦のうち
7ダース半を片付け
2ダース半を明日に残し
おつかれさま
のあいさつのもと
くそったれと表現すべき ....
水晶が騒ぐような
本当の冬の光
クィーンメリーが跳ね返す朝
トーストの上のシロップ
音楽が消えた劇場のような、ただ空間する日常
ドニ・ラヴァンが手のひらを撃ち抜くシーンを
目の ....
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