それは私の体温に過ぎませんが
開放への安らかな入り口です
眠るときは
呼ぶ声もありません
何も要求されません
最も信用のおけるものにくるまれて
眠りは
ちいさく破滅 ....
入っているのにトイレのドアが開けられるっていうのは
あんまり気持ちのいいもんじゃないよな
ノックされるのもやだな
そういう人が嫌いだけど
でも僕はノックするし
開けてしまうこともあっ ....
あまりにも
光に満ち満ちていた
昨夜の夢のなか
日差しを浴びない
私の躰は
白く眩しく
小麦色の彼の躰は
誇らしげに
光り輝いて
やさしいキスから始まった
至福 ....
握り拳を作って僕は興奮してる
背中の僕で燃えて青く燃えている
急に高い声で吠えて きらびやかになっている
きらびやかに海外を越えて途中で斜めになって
入っていく音のして そういう瞳をして
....
めざめると 小学校のチャイムが聴こえる
そしられ れらしそ しそられ れらしそ
ぼやけた頭は 過去にゆく
あれは わたしの おもいこみ
せんせいは わたしを いじめたりしな ....
先生
今年も忙しさに思想が流されてしまう
そんな季節が来ましたね
あなたは貴婦人だったり豪傑な男の人だったり
駆けだしの幼い人だったり するのだけれど
先生は 忘れた頃に
夢枕にきりりとた ....
ひとつのファンタジーがある
それは
ファミレスのチェリーパイに象徴される
1990年代の遺残だ
アルケー と 唱えて
僕は 学生時代の夢を見る
世の中の仕組みなんて
....
お詫びと訂正
先日お送りいたしました手紙に間違いがございましたので
ここにお詫びして訂正いたします。
【訂正前】
あなたの事を想う時、
私は大草原をゆったりと歩く象を思い浮かべます。 ....
秋が呼吸を拒み、冬が明けた
硝子質の夜の底に星明りが反射する
手を伸ばせば届くような気がした
夜の底を 垣間見たような気がした
全ては傲慢な錯覚で
明けぬ夜がないのと同じように
夜を見 ....
1、 白
この深い森のどこかに
真っ白な塔が立っていて
その最上階で僕は生まれた
年月を感じさせない白は
来訪者の侵入を拒むようにも見えた
世界を自ら切り離しているようだった
そ ....
すきまなく落ち葉の積もった
狭い庭を抜ける
Cの存在をつれて
勝手口から上がると
嵌め込まれたCの色が濃くなる
かつて
無くせなかった幼稚な苛立ちを
床の木目から目を逸らさずに
Cに告 ....
"It's dawning...
Now the time is right to fly
Oh!"
"Good morning
A witch co ....
人が通れるくらい木がまばらな林では、木の葉が鮮烈な色をしています
目に滲んでくるような赤色や、星のかけらのような黄色のものがあります
二色が混ざりつつあるような葉もあって、死ぬ前の輝きのようなどこ ....
その街の本を作る映画。
映画にはいろいろな考え方が作られている。
本を読んでいく理解をする。
その街の人は映画の雑誌を買う。
いろいろな夜の買い方をする。
その街の闇に歌が本を買う。
いろ ....
魔法瓶の中
よく晴れた午後
温かいけど
紅茶色の空は
しだいに
濃密な
気圧の谷
ラヂオ予報から
傘を求める声
ややあって
息苦しくなる
喉が詰まりそう
見上げれば
腐っ ....
セーターが
箪笥の中で冷たくなって
死んでいたので
あたためてあげようと
思った僕のからだも死んでいた
箪笥には
僕以外にも
死んでしまった
家族のセーターがきれいに
冷た ....
限りなく魂に近い
路傍の石を蹴飛ばしてみた
痛い、と悲鳴があがったような
気がしたけれど仕方がない
限りなく宇宙に近い
枕に顔をうずめてみた
そのうち、やがて、苦しくなった
僕には酸 ....
山茶花?いいえ
夾竹桃?いいえ
金木犀?いいえ
なんだか美しいように思われるだけの
そんな名前を知っていることが果たして素敵?
いいえ
知らないふりのと ....
さかなの星空はいつも
境界線でゆらめくのです
星空を落ち葉がよこぎり
岸辺のすすきも
月明かりに
にじみながら手を振って
失ってしまったときに
ひとはさかなになる
月だってゆら ....
みつめる瞳とみかえす瞳。
抑圧の困惑と放出の誘惑。
装った平静と剥き出しの波動。
刹那。
破られた膜と放たれた粒子。
金色の刃には転がる赤を添えて。
銀色の杯には流れる青を酌み交し ....
風のような人だったから
劇的に目の前に現れて
戯曲のように去っていった
ただそれだけのことなのに
最近体調が優れないせいか
秋の夜が長すぎるせいか
周回遅れの孤独なレース
巻き返す手段が ....
目の前に開く闇
閉ざされた心に 甘い蜜を差したなら
その甘さに酔いしれて
知らず知らず
口をあける
もっともっと
神経が騒ぎ出して
心は欲望のままに
前も後ろも忘れて憐れ
醜い動物よ ....
君の自由にしていいよって
ほんとうに自由にしていいから
どこに行ったって
何を食べたって
どんな考えもっていたって
形式なんかは気にしない
だから結婚しようなんて
た ....
砂漠ならばいい
砂漠のヒキガエルのおなかにシリアルナンバーが
シリアルナンバーがあったというならあったのだろう
日曜日、遅い夕方
ふと目をやった河原の石に
なぜバーコードが貼られていなけ ....
僕がかろうじて息ができるのは
君が此処にいるから
僕の呟きは白い息となって空に映る
僕は思考の果てで絵を塗り続けている
僕の世界は誰かにとって難解で・・・
僕は何故難解であるのかを ....
足跡を探しては
途方に暮れた
痕跡すら残さずに
記憶だけ残して
君は行ってしまった
過去に還ろうとして
流すのが涙なら
それは記憶の海の
ほんの僅かな部分
君がいて、私がいて ....
ごう の音に
足をすべらせた
わざと すべらせたのだ
首もとに
ゆりの匂いがする
或いはくちなしの。 口 なし 朽ち なし
....
御仏は帰りきぬ
血を受けたる人々の中に
その面影は宿りぬ
三回忌 七回忌 十三回忌
歓談し それぞれの笑顔の中に
想いは巡りきぬ
過日は楽しき思い出となり
....
約束をした
もうひとりのあなたと
あなたには
内緒で
約束のことを知らない
あなたは
なぜかいつもより
やさしかった
気がした
ひとを裏切ることが
ひとをやさしくして ....
鯉の群生する湖を汽車、あるいは貨物車が走り
当たり前にそこにある線路と魚を見つめている
母と乗った貨車はやがて大きく傾き
母は無事に着水させ娘の私を投げ出した
カバンの中身がばらばらと澄んだ水 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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