キッチンの茶色いテーブルの下を
小川が流れます 黒い水
ちょっとおかずをね
落としたから
(母さんの作ってくれた
 お煮物のほぐしたの)
足元に小さな魚が集まって
たいへんです
箸で掬 ....
事実は覆うべくもない
寄り添う人の穢れのない
後ろ姿
また急に
無条件で嘘だと思ったら
むしばまれる右も左も
シとかして
イトでむすぶひとへ
マドのところへ
なにかおおきな記憶など、 ....
糸で吊るされている
そうして自分の涙も拭えない
そんな大人になってしまった

操り人形にしようとする者なんて
最初からいなかった
貴女も

自分の足で歩くのは
こんなにも楽で
こん ....
うすい殻は
かなしみを透過して
だれかのために
破れようとしている

壊れながら
守ろうとする
消えることで
在ろうとする

正しくないと 知りながら
知ることで 許されよう ....
二足歩行者にはない美的側面が 視界のすみを唐突にふちどると
信号まちから一転して青に旅だち 横断歩道へと車輪をころがす
ハンドルを握る停止の瞳を 優雅な回転にまきこみながら
視界の赤道をなぞる太 ....
どこかにそれがあるんだよ、きみが欲しくてたまらないときには
決まってきれいに隠れてしまうそいつ、油断大敵
見つけようなんて間違っても考えちゃいけない
探せば探すほどどこにあるのかわからな ....
遠く
激しい雨が降りしきる夜、

官能の感覚の快楽を味わい
性愛も死の願望も体験し尽くし
肉の充足の限界に至って
虚無が虚脱が私の魂を痛打する

遠く
痛みの雨が降りしきる夜、

 ....
僕が指を差した花に
君が名前を付ける

花は揺れながら
頷いたり
首を傾げたり

調べれば分かることも
そのままにして
柔らかい君の声が
聞きたかっただけ

この道の先で
い ....
「くよくよ悩んでいても仕方がないぞ、ヨラン」
一行の誰よりも早く、己を取り戻したのは、アイソニアの騎士だった。
さすがに、彼は状況を読み取る能力に優れていた。この時も、である。
「明日になれば、 ....
ヨランの殊勝な答えに、オーマルは静かに頷いた。
(さて、ここでいくら時間稼ぎをしても、仕方がない。
 エインスベル様の処刑は、数日の後に迫っているし、
 ここ、ハーレスケイドでは、時というものが ....
「あの方」……とは、ヨランの推測によれば、一人の魔導士のことを指している。
しかし、その人物がここで登場してくるということは、ヨランの予想外だった。
(この女は……何者なのだ?)と、ヨランも考える ....
乾いた空気は異国の情緒を含む
日本のそれには湿気が含まれ
夢見ることさえ忘れそうになるけれど
現実的なことを言いたくもなる
ほんの束の間の逃避行を
澄んだ空の下で味わうことが
できるだろう ....
バナナが
バナナでなくて
何だろう

何だろう

黄色い顔して
艶やかで
人を
人間を
斜めに見ている

少し小馬鹿にしたように
鼻でふふんと笑いながら
愛嬌など微塵も見せ ....
宝石のような羊羹にフォークを入れる
思い出の栞に突き当たる
透明だった羊羹が揺らぎ始めた

深夜3時のアスファルト
波打つ海の深い色
リハで使ったスタジオの匂い

あの頃の君は君のまま ....
古窓の向こうに貼り付く蔦の葉に
監視されているようで
居心地の悪い部屋の中
しばらくは身動きもせず
ただ辺りを見回している

微かに聞こえるのは犬の遠吠え
否、渡り鳥の羽ばたきだろうか
 ....
あの、もと運動部特有の、「皆で同じ方を向いて同じように頑張る」みたいな考え方あるじゃない、いや考え方っていうかもうただのクセみたいな感じなんだと思うんだけど、もう思考の領域じゃないようなさ、ああい .... 海底の都市から見上げた空に
着水する紙飛行機が
ひろげる波の敷布と
雨だれがからむ

おおきな口で
迫るもの
不意に肩をだきすくめる
水草の気配
ここでは誰もが作曲家だから
ことば ....
私はきみを見つけられない
運動会で
通学路で
秋の遠足で
みんなおんなじ格好
赤いスニーカーだけが目印

毎朝、玄関で
ギーギー鳴らして靴紐をしめる
ダイヤル式のスニーカー
みんな ....
幻想の庭に咲く
赤々と艶やかな大輪の花を
呪い殺すように千切って
淡い光跡を残し貴女は沈む
深く澄んだ泉の底へ
湧き出る清水はこんこんと
幻想の庭を打ち壊し

なにが訪れたのだろうか
 ....
雨があがると見つかる落ち葉は
いまにも崩れそうで
そらの葉脈を
懐かしく見上げる
古墳の町で食べたたこ焼きが
まるくなる瞬間
わたしの壊れずにいる肺もいつか
ことばを持たないもの達にふれ ....
「あなたは、エインスベルという者の命が大事だと、おっしゃいましたか?」
アイソニアの騎士の胸に刺さるような言葉を、オーマルは発した。
「そう……。そうだ。エインスベルの処刑は、数日の後に迫っている ....
「対価? それは何なのだ?」──威厳と自信を取り戻したかのように、
アイソニアの騎士が言った。彼は今、アースランテの千人隊長という、
身分などかなぐり捨てたようであった。彼はただ、エインスベルの一 ....
「間一髪でしたね、騎士様」ダルザジアを退けた後に、ヨランは言った。
「ふむん。単なる偶然だ。お前はそんな武器をどこに隠していた?」
「背嚢にです」アイソニアの騎士に対して、ヨランは軽く答える。
 ....
青い青い空が広がった
完璧な青だ

コンビニの旗がはためいて
吹き抜ける秋風の歌が躍動する

歩き始めたばかりの幼子が
風によろけて道に倒れ泣く

溢れる涙は銀に輝く陽光の糧、
光 ....
 夏が来るのを待ちわびて

 日差しの変化を追っていた

 弾けるように外に出て

 吹き出る汗を海に流した

 いつまでも沈まない太陽に

 お別れを告げることまなく

 ....
手をあてて
胸の鼓動を掌で
聴くのは君の心を聴くため



きょうもまた
そんな目をして拗ねないで
可愛いえくぼが濡れそうにみえる



葉脈を
陽射しに透かし ....
おれの名前は泥つきのスコップ
またの名を墓あらしのスキップ、あだ名は泥まみれのステップ
赤錆の返り血をあびたあばら家に
おれをそっと 逆さに立てかけてはくれないか

   おれは自由であ ....
おしよせる 一切の祈りを
ものともせず 飛んでいく
あおい飛蝗たち

届かないと知りながら
対岸へ跳ねた
少女だった 絶望だった
永久みたいな 夏も暮れかかり

ソーダの飛沫にも ....
古いロッキン・オン、適当に取り出してペラペラめくってみれば
ミック・ジャガ―がヴードゥー・ラウンジツアーをしてたのはいまの俺くらいの歳だった、まいるぜ
もちろん比べる相手も時代も違うってわかっ ....
心からの憐れみを
僕の首すじに当ててください
その湿っぽいやさしさを
信じることが
歩くように生きることだと想うから

街は嫌なことなんか
なかったと云い張る
崩れおち、 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
キッチンの茶色いテーブルの下をオイタル3*22/9/8 15:25
アマリトヲクマデあらい022/9/8 7:40
_小原あき222/9/8 5:23
透過はるな222/9/8 1:17
車輪の美的側面菊西 夕座022/9/8 0:59
欲望のピープサイトホロウ・シカ...1*22/9/7 22:24
告白・表明ひだかたけし4*22/9/7 19:20
花唄ミナト 螢022/9/7 18:24
ハーレスケイド、探索(九)[group]大町綾音2*22/9/7 18:12
ハーレスケイド、探索(八)[group]1*22/9/7 18:11
ハーレスケイド、探索(七)[group]1*22/9/7 18:11
ほんの小躍り坂本瞳子022/9/7 15:33
バナナ妻咲邦香022/9/7 8:34
羊羹XIAO122/9/7 7:58
向こう側は坂本瞳子022/9/7 7:06
Let's rollホロウ・シカ...1*22/9/6 23:19
海底の空soft_m...322/9/6 22:23
赤いスニーカー小原あき3*22/9/6 21:32
幻想の庭ひだかたけし322/9/6 19:11
雨あがりsoft_m...222/9/6 18:55
ハーレスケイド、探索(六)[group]大町綾音1*22/9/6 17:39
ハーレスケイド、探索(五)[group]1*22/9/6 17:38
ハーレスケイド、探索(四)[group]1*22/9/6 17:37
青に包まれてひだかたけし422/9/6 11:32
秋恋し佐白光1*22/9/6 9:27
あんな嘘でも許してくれたね秋葉竹122/9/6 0:29
泥つきのステップ菊西 夕座0*22/9/6 0:17
ばったはるな322/9/5 23:18
まいるぜホロウ・シカ...1*22/9/5 21:45
夜のうた秋葉竹322/9/5 21:01

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