いつもブレザーの右ポケットに煙草をしのばせていたこのお前が
ヤリマンと噂になったこのお前が
右耳の3つの穴から世界が見えるこのお前が
合鍵で屋上にしのびこむのが好きだったこのお前が
....
窓のすぐそば 椅子の上
ひとりぼっちの熱情は
自分に酔っていたのだか
暗い車窓を覗き込む
灯りも家も何もない
夜の列車はゆれていた
なんとはなしにゆれていた。
手提げ袋を抱え ....
お前が汚れていくのなら
俺はお前の石鹸になってやる
お前のためにどんどん身を削ってやる
消えてしまいたいなんて言うな 俺が代わりに消えてやる
お前にとって俺は泡のような存在でもかまわないけど
....
机から滴り落ちる水
机には陶器の水差し
水差しの中に一匹の金魚
ブロンズのように沈む
誰も覗かない部屋の誰も触らない机
その上の誰が置いたのか分からない水差し
金魚は目を閉じて永遠にひ ....
深夜二時過ぎ 携帯のサイト覗いて
甘い言葉を書き連ねる 物語に吐き気がして
慌ててトイレに駆け込んだら 何処からか血の匂いがした
掻き消すように 狂ったカクテル喉焼けるまで飲み干して
動けなく ....
いつも同じ風景
いつも同じ席順
いつも違う組曲。
バスループ・ストップ
夕方 4:34
おじいさんがターミナル前で乗る。
夕方 4:42
初老の男 ....
肉が、声を、発する、ただそれだけで、わたしたちは、ひとまえではだかになることをやめた。
ものが、音を、たてる、物音が立つ、立つ、物音が、人以前が、立つ、それだけでわたしたちは、もう、こどものよう ....
猫は詩人が大嫌いだった。
詩人というものはやたらと猫を題材にしたがったからだ。
遠慮もなく猫を観察して、時には考え込むような仕草をする詩人が猫は大嫌いだった。
詩人は猫を観察するのが好き ....
大きな光、強い光
夜に入るまで
どこでなにをしてた
いちばんぼーしいみいつけたあ
闇に包まれることで
見えてくるものがある
これをだれかに伝えなくちゃ
ど ....
ほら、そのマイナス思考
ほら、そこの暗い顔
全部全部蹴飛ばして
蹴散らすことが出来たなら
次は君が羽ばたく番だ
ほら、その笑顔が語ってる
今、君は幸せだ ....
生まれたての朝が
静かにベールを脱ぎ
胸の時計が刻んだ
コマ送りの世界の中で
思い描いた風景と
引き込んだ色とが
混ざることを拒んでる
緑に囲まれた空を
鳥たちが飛ぶことさえ
切 ....
脱ぎ散らかされた
コート
冬のしめり気
誰が
ぬくもりを求めて
どこへと旅立ったのか
探して
さがした
マグカップの縁の
ブラックの
コーヒーの跡だけが
もう
冷たくなって ....
温かい部屋の温かいお皿に温かいシチューをよそる
くもった窓のむこうがわにはお月様も凍えそうな青い夜
ひとりだけの食卓はいつもより幸せだ
家の無い可愛そうな人のことを思う
霜の降りた土の上で眠る ....
註 平成二十一年の冬の夜
冷蔵庫に食べるものがなかったので
せめて記憶の中からうまい物食べたい物の名前だけでも
探し出しとみようと思いついてこの目録を作った
内田百?「餓鬼道肴 ....
チャンスは2度ある。
でもタイミングは1つだけ。
どちらかを上手くやり過ごして乗り切るんだ。
さっきまでの関心事はどこに隠してる?
絡めた腕は何をつかもうとしてるんだ?
ま、出来損 ....
旧正月
あけましておめでとう。
私が君に惚れたのは そんなにくらい顔ではなく
朝日のように爽やかな 笑顔だったはずだよ
賀正 賀正の 正の字つらつら 正しい方へ 伸びてゆけ
....
お月さんと太陽のSEX
父さん、殴れ
瓶がばかばか落ちている
どろっとした内容物は
ふくらんでいる
覗き込んでは
ぱんと破裂する
太鼓をたたく
父さん、殴れ
棒がぼろぼろ落ちている
虫がたくさん食っている
....
ぼくの街に
雪が降っていた
きみの街にも
雪が降っていたのだろう
受話器のむこう
きみが見上げた空から
言葉のない
声が聞こえた
蜂の甘い尻の熱風のなかを
紅い頭髪をかきあげた神話の少年が
うずくまる季節
鳥は
すみやかに地表の忘れがたい母性に化ける
水平に傾けられた麻袋の類型
としてのある内部で
腐るものの反復
....
東むきの窓から見えるマンションは
夕陽を眩しく浴びて金属質に輝いている
けれどそれは束の間のこと
引き潮のように暖色の光は消えていく
夜を招き入れるような小鳥たちのさえずりが届くと
....
ららららら・・
一年の始まりはらららら
そうだといいな
だったらいいな
あったかい布団と腕と背中がほしい
チョコはいらな ....
つらいつらいと泣いているよ
グレーな雲が自分を覆っているよ
でもつらいもんはつらい
どうすることもできないのね?
そっか・・
でも君の悩みなんてさ
君の悩みだから
皆は悩まな ....
そのひとの
本心があらわれた時
たとえばその人と
春に出会ったとしたなら
その時は
夏だと思う
わたしに遠慮なしに
草花は咲き乱れ
力のかぎり照りつける
太陽と
加減も知 ....
゛また 会える゛って
言葉をくれた
愛しい人たちは
いま寂しい私に
会うことは無く
日々と空気を無駄に食って過ごす
私には
笑いかけてはくれないの
つまらない ....
すこし伸びすぎた爪の
深海の青い色に
星をつくる機械の部品が
ひとかけらまじっていた
それはしたたる夜空の色で
弱々しく点滅し
君のグリーンの瞳に
合図を送ったようだった
....
君も知ってるだろ?
僕らは言葉で世界を作って
支えてるんだってこと
だから何をすればいいかは明白だ
そう,9番目の文字
それが欲しいといってごらん
つぶやく程度でもかまわない
そのう ....
錆びた自転車がペダルをこぐたびに
ぎいぎいと耳障りな音を立てる
右足でライトを点ける
ぎいぎいの上に
ライトの点くぐんぐんとした音が加わる
太陽の出ている時間に外に出ていないと
....
2001/02/02
宿題すんだら水汲みに
宿題すんだら水汲みに
宿題すんだら水汲みに
宿題の五月は逆さまに
三月は四角にされて
二月の雪を隠し ....
ふゆの匂いがする
ほわり、
冬のお喋りをしよう
たくさんのきらきらするものが
眠たそうに待っているのは、きみの春
あの頃の小さな息吹が
ほわり、と手さぐりしながら
追いかけてくる ....
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