とこよのなつ
さるすべり。
ぼくは、よろこんだ。
皿にもにた、
なつめぐさの、ふゆすべりの
みこころもち
さたためにわの、ひをりあやし。
さしむすかな、あやかし。
きわみに ....
雨音が
何かしか
取り繕った
ふうにみえた
枷 取り合って
変態のふりでじゃれる
指差ささないでと
詮無い
ボタボタ落ちる記憶に
頼って箔つけて模って
ひどいできになって ....
確かなものは何もなく
存在という呼吸が
特別な空間を作り出す
薄明かりの中に
温かな記憶
つながることも
とぎれることも
意識とは関係なく
ただその場所を持っている
....
恋も夢も
日々の仕事も・・・
最後には
「自分の生き様」
だけが
一冊の本の
序章から終章を貫く
魂の矢となり
ひとすじの軌跡を遺すだろう
開いた頁の上にいつ ....
ふと立ち止まり
足元の小石をみつめる
ふりそそぐ
日射しを仰いで立つ石は
道の上に
傾いた影を映して
立っていた
(私は一人じゃないかもしれぬ・・・)
日 ....
寄せ合ったんさ
しぐる すだれに
濡れ手に粟 冷えた
追い越された
追い越してしまった
青赤青赤
消えてしまうのは
夜のアーケードを駅へと急いでいた
落ちていることを認識できない間隔で
落ちて来た水滴が太ももを濡らして
驚いて足元を見ると確かに路面は濡れていて
朝の路地を駅へと急いでいた
....
只ひたすらに
無心で歩いているうちに
(私)は消えて
道そのものになっていた
触れたのが肌ではなく
交わしたのが声でなくても
私
あなたに恋
してしまいそうで
今夜は月が明るい
そう思って
眠れない午前二時
感謝します、そのような言葉に
流星が降った
あの星はもう、{ルビ宇宙=そら}の果てで燃え尽きただろうか
手を ....
神さまからひとつだけ願いを叶えてあげる
と言われたので
幸せになりたいとお願いしてみた
神さまはふむふむと頷いて
では、早速明日から叶えてあげよう
と言ってくれた
期待に胸膨ら ....
スクランブル交差点で
ゴツゴツした緑色の肌の大男が
巨大な鉈で素振りをしている
それは腰の回転を利用した
あの野球特有のスイングで
彼の腕が伸びきる頃に鉈はブンと鳴く
彼の周りにあった ....
クァルテットも今日はテナーサックスが休みで、席のひとつ空いたスタジオでは三本の糸がしなりながら折り重なり、それでもこの編曲が傑出したものだと思わせるのは、欠けた旋律の在り処がそこここに顔を出し、 ....
わたしの中の犬がほえる 遠吠えくらいは威勢良く
わたしの中の猫が言う 今日は気分が乗らないの
わたしの中の少年が想う 普通の人にはなりたくない
わたしの中の少女が呟く ミン ....
わたしはじょうほうのうみのめがみである
おまえたちのアクセスを知り枝葉の言葉による意志、
意図を解析、複製された個人を呼び覚まし
膨大な量から取り出した人物像的返答を受け取っ ....
わたしを
引き寄せた、その腕は
力強く
ふるえて
泣いた
産まれたのだ
けたたましい、君の産声に包まれながら
手のひらによせてくる、鼓動
二重螺旋のかなしみが
わたしのからだ ....
おまへはひとりである
と言われた。
(誰に?
わたしに。
(ではわたしをおまへと言うわたしは?
おまへである。
(それではふたりである。この文字たちを書き ....
明かりが見えなくて、手探りで帰り道を探してる
読みかけの物語みたいに、抱いた体はどこまでも原色から遠ざかる
加減を超えた吐息の中に、失った夢はいつもマボロシで
水が鳴くと潤うように
....
人と人はつながっている
時に共に喜び
時に共に泣き
時に共に気にかけている
話をして共に理解する
遠く離れていても
苦楽を一度した者は
再会するとつながる
その人の言葉が常に
....
けだるげな午后
眩暈のするような陽のひかり
遠い喧騒
ひた、ひた と
満ちている
あくびする野良猫
市場で物売りが媚を売る
温い風にひるがえっては落ちる、安宿のカーテン
音もなく
....
顔をあらうが
おとし切れない
このゆううつなまなざしはどこから来るのか
気象電波探知機はしんみりと
雲ゆきを映す
私を通りすぎて行ったはずの
宙は 青ざめ照りつける日にたちつくす。
....
自分の"じ"が嫌い
右上がりでも 左上がりでもなく
何かに迷って見えるから
特に履歴書なんかは
曲がった生き方を
無理やり
まっすぐに見せかける作業で
でもいつの ....
081212
ケータイ化並四ラジオがほぼ完成
現在部屋の真ん中において
試聴中
今までは
電源コードが必要だったから
部屋の真ん中には置 ....
ピーマンになって
人生を振り返ってみたけれど
からっぽだから
何も思いだせない
生まれた家のことも
父と母がいたことも
きょうだいがいたことも
結婚したのに
好きな人がいたこ ....
こんちきしょうめ
どこいった
まさかおめぇはポリバケツにははいんねぇだろうよ
しかしあけてみる
おおきい やさしい
こんちきしょうめ
どこいった
まさ ....
もしも、もしも、
お前がこれ以上「もしも」と言ったなら
俺はお前をぶっ飛ばすだろう
お前のもしもにはもううんざりだ
お前のもしもには夢があるようで夢がない
お前のもしもは全部過去についてのも ....
耳から聞こえる音や言葉が全く心に響かない
ワタワタして見つけだした答えが正しいはずはなく
水面に落ちたステッキのように
君を嫌って
君を愛して
縛りつけていた縄をほどいた
動かなくなっ ....
センチメンタル
ぼくをおっことす
ありとあらゆる穴に向けて
投げたボール
放物線を描いて
空のほう
白く光って
消えた
センチメンタル
あおくまぶしい空
空は空洞だから
....
回転台が欲しい
消息を絶つ直前に
息子はそう言ってました
テレビ用のものじゃなくて
中華料理屋の円卓とか
マジックで使われる人間回転ルーレットぐらいの大きなやつだよ父さん
なんでそんなもの ....
マドラーがカラカラ音を立てて回って
眼のおくの鏡をこわす
そのさらに後ろに立ち、
屈折点を見つける
湾曲したテーブル・ラインと
ホロスコープのような照明
見上げると荘厳な電飾が
取りまい ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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