普段は殆ど
目もくれない
携帯電話
(というか俺は基本的にこの機械を好かんのだ)
の中の
繋がるか
繋がらないか
今は
分からないほどに
古びた電話帳に
刻まれ ....
歯磨き粉は
なぜ
粉でもないのに
歯磨き粉と
呼ばれているのか
ある日わたしは
天日に干して
ほんとうに
粉にしてしまったら
お日様に向かって
舞い上がっていった
....
川で
二艘の小船が出会った
船頭は一人ずつだ
だが一艘は自転車を積んでいるのだ
川は驚きに流れを停めてしまう
よく見れば自転車はさかさまになっているのだ
川は植物のふりをする
船頭たちは ....
油断すると耳に聞こえてきた
愛と感謝を唄う詩
でも僕の耳にはフィルターがあって
別のヒトの声になって心に届きます
そしてその歌声は
私を泣かせるのです
私はきっとその声に恋をし ....
自分で買ったネックレスをひとつ 眺めてみる
気に入って買ったから
今でも気に入っているけど
なんだか軽くて
さらさらと私の手を通り抜ける
例えばこれが 誰かからもらったものだったら
....
くちばしのみだらな小鳥を二羽絞殺する黄砂にまみれた二月の昼下がり、人差指にまとわりついた赤インクのような小さなドット、嘘みたいな薄情な赤、だけど寸前の生命の確かな終り…なめて綺麗に ....
傷つけて
傷つけて
傷つけられて
それ以上に自分を傷つけてた
悩んで
悩んで
また落ちていく
静かに落ちていく
感覚
水の音
風 ....
「シェフの気まぐれサラダ」
「愛されメイク」
「ご奉仕価格」
「ゆとり教育」
「欲情しだれ腰」
「自分の時間」
「日本のハンバーガーよ、
遊びは終わりだ。 」
....
嘘を吐くかのように
口をすぼめて
わたしを見つめて
まるで
泣いている猫のように
やわらかな愛を
腕の中に抱きしめて
つぶやきを携えた
一瞬の淋しさなのか
忘れた記憶を取り出 ....
ゆらんゆららん 欲そう まどろみくれない 夜の罪
雷音ごろんごろごろろん ねぞうを直して ごろごろろん
きらりきららん秋の露 むずかしい言葉 ちょうだい ちょうだい
もぞもぞ ....
たとえばそこに温かな場所があって
包まれるように暮らしていけたら
どれだけいいだろう
自分では対処できない出来事が
嵐のように襲ってくるたびに
僕は世界を回す くるりと回す
そこには冷 ....
昼と夜が厳然と在る
昼がある
青の空は抒情を誘い
雲の流れに永遠を見た
陽光の人影の寂しさに
一人 枯野に立ち尽くし
呟きを書き留めている
夜はやって来て
黒い大地が街の灯で煌 ....
腐葉土の匂いを吸い込んでくすぐったそうに走る少年の汗に濡れた慎み深い爪先は自分の重みがたしかに土を撒き上げてしまうことを恥らっているのか二三歩踏み出すごとにきゅっと小さな親指を丸め込むので伸ばしっぱな ....
君と別れた後再び流れ出した時間は
残酷なほど私を自由にさせた
流れる風とスキマに耐え切れず
私はメールを打った
自由に耐え切れるほど自分をもっている君には
とても迷惑だと ....
人工コスモスの隣には
乱れたシーツのような砂丘があった
日光の幻影を
砂の中に溺死させようとして
仮定法過去は無駄使いされる
機械音の聖書を寝息のそばに
星座模様のウイルスたちが
....
ふとんにはいって
めをつむる
つかれているはずなのに
ねむれなくて
またいちにちをふりかえるんです
まいにちにちじょうはへんかして
それでいてひびなんらかわりはなくて
むじゅんしてい ....
この狭い都営住宅の部屋の中にも
20×30の空間は無数にある
その空間をキミたちは
自由自在に遊びまわる
カーテンのかげ
天井までとどくタンスの上
押入れのすき間
整理ダンスに囲 ....
レンガ造りの建物立ち並ぶ前で身を寄せ合う車列の上を裸馬が闊歩していく
車の天井は踏まれるごとにひび割れ、蜘蛛の巣が広がる、金属を擦り合わせた甲高い音響
魔女が窓ガラスを割る呪文を唱え、音に ....
あなたに会ったのは、もう1年以上前、
晩秋の午後、あなたは斑らに錦糸を纏っていた、
その温かそうなあなたの胸と、あなたの厚い肩が、
ぼくの目には焼きついていた;
そしてあなたには触れること ....
釜 鍋の底に油をゆでた
僕はどこへいくのだろう
知っていることは
知っていることなのだが
ペンションにきらめいている輝きで
イソギンチャクが透明な小魚の君に
お肌の白さを比べた
....
どこすか
どこ酢
どこでしょう…
君に送っていたメール
そのたびに君は、答えてくれていた
どこすノ
どこへ
いづこに、と
メールを送る度に
君からのレスポンスはすぐに ....
どこでも諍いは絶えない
表面上は何事も無いように見えても
裏では泥沼
言葉は武器だ
相手のことを深く知っているほど
それは相手を抉る刃となる
言葉は丁寧に注意深く扱うべきだ ....
胎内で飾られた
くるわない羅針盤が
まだ胸で光っているのがいけない
この先を覆っているものが真白い羽根なので
どうにかなると思っているのか わたしは
この発電器が雨にうたれて
錆びてい ....
昏々と 眠る
土の中は寝返りをうてない
夢は消えない
雪に埋もれた夢の続きを
どうかどうか 続きを見せて
もいちど眠るその時に
あれから五十年
と語りだす
老人の話を聞いてると
なぜだかとても
うらやましい気がした
話はみな
そうであると思うしかなくて
そうであるように
僕のこれからの年月も
そのよ ....
薄っぺらい嘘だけで
構成されている
俺の中身は
吹いたら舞い上がる
埃の様に、軽い
俺の腹の中に
隠された本性なんて
全部
そこらの本に
書いてある
ひとつ残ら ....
斜めに西陽の差す南向きの玄関から
黒光りする板の間を
やわらかく抜けていくと
暗い茶の間で
老人が折り重なって
お茶をすすっている
欠けた茶碗が
指先でかさこそと音を立てる
奥の部屋で ....
その人なしでは生きていけない、とか。
その人の為に生きていく、とか。
よく聞く月並みな台詞は 相手に完全に依存しているようにしか聞こえない。
愛とは、究極の相互依存の形なのだ ....
幸せになりなさい
私の分まで幸せになりなさい
こんなところに君はいてはいけない
こんな暗闇の中に君はいてはいけない
私は放っておいてはやく行って
光射す眩しい世界へ
私はここから出れな ....
「悲しいからとか
寂しいからとか」
そんなんじゃなくて
『あいたいからとか
一緒にいたいから』
そんなわけで
きみと
きみといたくて
それは
....
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