昔の騎士さんはさ
王様に剣を捧げて
忠誠を誓ったらしいね
だから僕も
君に捧げて誓うよ
剣はないけど心を
忠誠ではなく愛を
ほとんど水平に近い角度で
やっとその星をとらえたことがありました
あと三日で見えなくなるという百武彗星
あれはアトランタオリンピックの年でした
宇宙にいくつも弧を描きながら
あなたの天体望遠 ....
抱き締めたい
抱き締めたい
あなたを抱き締めたい
それだけのことがどうしてこんなに難しいのか。
未だ、保守的な自分が嫌になる。
孤独をおそれず思うままに泰然と生きられたら
わたしは後悔せずに生きられたろうか。
いや、ただわたしは
ボンヤリ生きてきただけなんだろう。
....
夜空を見上げていたんだ
真っ黒な夜だよ
幾千の明かりが灯った
クリスマスツリーの上
巨大なビルとビルの間の
ちっぽけで 真っ黒な夜空だ
星が一つだけ瞬いていた
明るい星だ
....
冷凍庫に食パンを入れることにした
食べきれなくなったからではない
ごみ箱以外で、誰の目に触れない場所で
賞味期限を大幅に延長するためにだ
生のままでは持て余してしまう
その柔 ....
錐のように
喚く、
夜の生きもの。
空気の上に
声の先を、
突き立てる。
黒いアパートが
整列して、
街。
....
水色の目で見つめられると
溺れそうになる
その海を
器用に泳ぐことが出来たのに
今は浮き輪と
シュノーケルが手放せない
また振り向いて
見つめてる
なにか用事があるの
....
これが何本目だったか
数えるのは野暮と言うものだ
どれだけ飲んでも酔えはしないで
こつこつと刻む夜が在る
一日中雨が降っていて
何時間寝ていただろう
疲れはまるで取れないが
もう既に ....
鳥取の冬雲が北風に迷っています
今日は大潮だというのに月が
複雑にからまっているのです
私の言葉は上手でしょうか
そんなことよりも伝えたいことの、
たとえば月の輪郭を
なぞる指 ....
親指を蜜柑に差し込むと
右手から全身に流れてゆくメロディがある
皮から弾けた汁は、血液をオレンジ色に染めていき
弾ける微炭酸の気泡が、心臓の凝りをほぐしていく
蜜柑の房の皮を八重歯で裂くと ....
生温いコンソメスープを湛えたプールに
丸ごとの白菜と一緒に浮かんでいます
プールサイドでは画家が筆を走らせています
キャンバスとこちらを交互に見つつ
トレビアン!と叫んだりしています
葉巻を ....
猫と幻は相性がいい
何もないところを
よく見つめたりしているのは
何かをそこに
自分で描いてみているのかもしれない
抱き上げて覗き込む目の奥行きは
頭の大きさの何倍も深くまでありそうで ....
額縁に収まるその絵は
四角い顔のあぱーとの
二つの小窓が黒目のように
展示のガラスの前に立つ
私をじっと見つめます
隙間無く
{ルビ犇=ひし}めき合って
....
小学校四年生の娘と姪っ子は
互いに追い駆けっこをして
おじいちゃんちの六畳間を回る
クルクルクル クルク ル
と
いつ果てるともなく回り続ける
ように笑顔に笑顔を重ねて弾ける
そ ....
耳をすませば
私の聞きたかった音が訪れる
自分の生きるリズムが回復する
聞こえる
私を 遠く 遠く 連れ去る音
私は なによりもその音をたどって 旅していたのだ
高原の森の中で ....
There is no name
そこには何もない
温かみも
何も
雫が滴り落ちていく
砂の上に
引き寄せなられていくように
惹かれるように
雫は時々
透き通った ....
暴れ走る稲妻の背中に跨り
その鬣(たてがみ)を掴み
空を駆け抜け大地を蹴る
旅人の話に
少年は目を丸くした
溜め息の葉や迷いの蔦が
生い茂る
空さえも覆う ....
もし
どうしても
涙を振り切れない時は
地球の上に
短い二本足で立つ
亀となり
小さい両手のひらを
頭上の空に向かって
ひらいて
硬い甲羅の空洞の
底の ....
私という存在を前提した
真っ直ぐな主軸
きれいに
ねをあげた
いともかんたんに
コンビニでおむすびを買う
たわむ電線が
痛々しくて
目を瞑る
よる、なので
....
寒い日の深夜だったか
公園のそばの道端に
捨て猫がいた
寒いよね
ごめんね
私、アパートだから
飼えないんだ
ごめんね
ねぇ
今まで何人の人が
私みたいにキミを
見捨てて ....
「時間」の回廊を這いまわる
わくら葉には
血の意思を秘めながら
ゆめの饗宴に酔いしれた隻影が
ぼんやりとその残像を残し ....
瀬をはやみ
岩にせかるる滝川の
割れて壊れても逢わむとぞ思ふ
大海の
人もとどろによする波
千々に砕けて裂けて散ろうとも
「育」と「知」の違い
動物と植物のように
知らないを知る世界の難
自分の無知が
上下左右の壁とすれば
前後をつなぐものは一人のエゴ
自分の道として
人に悪口を叩かれても
気にしない
良く見ている人がいるから
胸を張って生きよう。
セカンドバックに
笑顔を忘れずに
憎しみは足元へ
一歩引いて
欲しければ差し上げます。
つま ....
夜は
重なり合って
ひそめく
息でくもる
ガラスを隠して
なだらかに波うつ
カーテンの裾で
夜は広がる
冷たい
アルコールが注がれた
二つのグラスが
擦れあった
....
グシャっと潰れたケーキの中から愛に満ちたメッセージが
書かれたチョコ板を1枚引き抜いてクリームまみれの指で
プレゼントする恋人たちは変態だ片方が詩人だったらなおさら。
常識やモラル、一般的な衛生 ....
ぼんのう押し寄せる
白髪を染めたものはげる
じっとじりっと睨む
ひたすら唱える 行間
しょくぎょうくんれん
しょくぎょうくんれん
ぼさっとつめた
しわをのばした皮に
まぶした塗 ....
離れ離れになろうとも
命が尽きたとしても
この世界が終ったとしても
僕たちの愛は消えない
消せやしない
そう誓った二人の髪は白さが混じるようになり
....
雪雲を連れてきそうなつよい風
いっそそのまま私をさらって欲しかった
12月の厚着をほどく
髪に触れた唇
隠してる想い
わたしを見つけて欲しくて
願いをこめて目を閉じる瞬間
わ ....
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