海が雲を与え
雲が水を与え
森が水を受け取る
やがて川となり
海へそそぎこむ
その自然のサイクル
生活
鼓動の中で
僕は
自動販売機にも及ばない
愛してるなんて
簡単に言うけど
信じちゃうから
人間って不思議
裏切られたって
騙されてたって
また信じるんだ
単純なんだよね
愛されたいんだよね
こころ秘かにそう呼んでいた
――温泉宿ではなく海辺の一軒家を
灰褐色をした雑木林と
露出した山肌が囲み、
いつからか戻らなくなった主の代わりに
月に一度か二度、ぶらり現れては泊まって ....
光を失う
こころで感じる
宇宙では皆さん
ひとりぼっちになって
つながっている
しあわせって
それを感じる
アンテナの数
光を失う
こころ ....
君を見つめて
君に触れようとして 触れられなくて
君からあふれる
光に目を閉じて 瞼の裏に暖かいぬくもりを感じた
思わず閉じた瞼を開けると そこにはもう 君はいなくて
周りを見渡してみて ....
風呂あがりの
ほてった身体を
常夜灯だけがともる
洋室で冷ます
妻も娘も寝静まった
夜更けに
フローリングの床に
じかに座る
柔らかな闇に身を浸すと
穏やかな気持ちになる
....
時間だけが過ぎ去っていく
どれくらい君と過ごしたろう
とても短いものだった
何処へ行ったの?とは訊かない
何も正しくない
何も間違いじゃない
そう信じたかっただけなのか
僕は、過ちを ....
猫についた蚤をあつめて
梅酒の瓶で飼育していたら
祖母が気持ち悪がって
いきなり燻煙殺虫剤を炊いた
薬剤で呼吸が苦しくなって
泣きながら倒れた私の体から
一斉に逃げ出していく蚤たちを見た
夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みじゃないか
いや、茶摘みなどではない
茶摘みなど何処にもいないのだ
1sa
駅前でギターを掻き鳴らし
歌をうたっている人々のすぐ隣で
人体切断マジックを披露したら
殴り合いの喧嘩に発展して
切断した人体が次第に腐り出した
雨の中の
傘の下の
小さな涙
早くお家へ帰って
お菓子食べようね
池が
雨で
あふれそうだよ
これが最後になるだなんて
思えば始まりから終わりを見据えていた
いずれ来る痛みに備えていたのに
どうして涙が止まらないんだろう
何度考えてもどうしても
ここにたどり着いてしまう
好きだ ....
派遣社員達が追い求めた結果逆に失ってしまったもの。
追いかけると逃げていく逃げ水のようなもの。
欲しがる人は多いが与える人は少ないもの。
絵に描いた餅のように喰えないもの。
塀の中の人間が ....
冬のノラをつきつめていくと死んでしまいそうだ
なぜノラなのか
なぜノラのままでいるのか
なぜ独りなのか
なぜそうして自販機の陰にうずくまっているのか
なぜ震えながら動かないのか
なぜ耐 ....
流れる水
春の小川のように
小石の上を巌の側を
枯木の下やコケクサを潜りながら
人も流れる
せめて沈まぬように浅く
セイダクを揺れる木の葉のように
運ばれる水の行方
遠 ....
短いスカート 駄目
茶髪 駄目
この靴は 駄目
この靴下の色 駄目
ダサイから 違反しよう
太陽の光に浴びせてまで髪の色はかる先生
明日違反したらあなたはクビです
死刑で ....
戦争?
ふつうに人殺してる
ふつうにふつうの人がふつうの人を殺してる
罪ですか?
苦しいですか?
何を守ってるのですか?
人を殺して楽しいのね
人に生まれてはいけないよ
....
あらゆる食物連鎖は美しい
風 吹く遠視のサバンナで
息 潜め獲物を狙う
豹の爪は忍
一瞬 筋肉の爆発だ
ガゼルの柔らかな肌に
鋭利な刃物は
爪が食い込み
喉笛は鋭い牙で刺し込まれ ....
明日の朝一のサプライズを準備していたら遅くなってしまった。その甲斐もあって机の中の仕込みはばっちりだ、驚く顔が目に浮かぶ。
教室を出ると、職員室の方に先生達の気配がある位で、校内にはもう殆ど人が ....
野菜スープを
朝食と同じように,出す
雨は止み、妻帰り来る
夕食時
木曜日は絵を描く日
薔薇を四輪
妻にはまだ見せぬ
二人で外へ、傘をさす
雨の木曜日
木曜島という ....
裏路地で
出会ったのは
脚を止めたからだ
彼の躰
見つめたら
急に止まったからだ
濁った空気
曇り空みたい
彼が灰色だからだ
その身体
彼が自分で
愛さないからだ
何 ....
僕が女になっても好きでいてくれますか
女に生まれていても 好きになってくれましたか
姉に生まれていても 好きになってくれましたか
僕の肌が黒くなっても好きでいてくれますか
日本人じゃなくて ....
ガッツ
とてもブルーな気持ちになった時は
自分の中の心に問い掛けているんだ
ガッツ
ただそれだけさ
皆がいうほど自分は惨めじゃないさ
昨日より今日 今日より明日と
自分の心を磨いて ....
かたことと鍋のふたが鳴る
火を弱めて中を覗けば
綺麗に透き通った大根がくつくつ
湯気に顔が火照る
昨日の雨はすっかりあがり
太陽が柔らかく照らす
洗濯物がはたはたと
光を吸い込み ....
あれは年老いたアメリカの、深い霧、僕はそこで撃ち殺された
あれは新しい恋人ができた、夜の、僕は彼女の街に埋もれた
あれは地下街の、アラバマ、というバーだった
あれは指先が濡れていた、ねぇジュード ....
もう忘れてる。
さっき考えてたコトなのに、とても大事なコトのはずなのに、もう思い出せないでいる。
それ程ダメージはでかくはない。
おバカの特権だ。
引き換えに何を失くしたのかはアトから ....
明日に嫌われる魔法があれば
まだここに居られるかな
言い訳が効かない夜
笑われないよう必死で
何度も口づけを交わして
黎明 明ける前は
そぼ降る冷たい雨
君 眠る寝間に
楽土の夢 送る
輝く海
風に思い溢れ
見晴らす海岸線
遠く開くだろう海路
忘れられた海辺に
浜昼顔の群生して
海 ....
仲違いをした日の夜には静かなキッチンで蝋燭に火を灯してしりとりをしましょうよ
私がまずあなたへ語りかけるの
「あなたはまるでタロットカードの太陽神のように輝いているわ」
「わからないな、 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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