指先でそっと
触れるだけじゃ
吐息さえも出ないのに
上辺に見える
透き通った水なら
いくらだってあげる
誰にだってあげる‥
ねぇ
もっと奥まで来てよ
ぐちゃぐ ....
一番星を探す
夕日に隠れた雀が
さえずりながら帰っていく、手のひら
親指から終わるあなたは
小指から始まるわたしの声に
ただ、耳を貸している
紫が雲 ....
いつのまにか 僕は 僕を 殺して
僕じゃない 僕が かわりに笑っていたんだ
いつのまにか そんな 日常が
楽になっちゃって
あの人もこの人もその人も
もしかしたら 君までも
だまし ....
冬の夜小さく光る星の隙間から夕空が落ちて
いたので
拾って
帰りました
夕空はすっかりくたびれてオレンジもすっかり擦り切れて青ざめてまるで
紫の
宵っ張り
みたいです
所々に張 ....
時めく鼓動はやがて白の渦巻
悪魔に一目惚れした 恋の闇
力も無く 日差しもなく
ただ脳から呼吸が滑り落ちる調子が 俺を襲う
何気なく点した光に 指先焦付き
誰からも 誰かも すべて在り ....
小さく噛み砕いて この脈で 辿り着いたのは
雲の空
味わう瞬間もなく 一筋に凍る
貴方の耳に話がしたい そう希望の中で囁く
言葉を口にする鳥が 決して碧くない空を
泳いでいるのな ....
ろくろ首
それにしてもあなたを待ちすぎました
わたしの断ち切れぬ想いはあの日の
あなたのうしろ姿に縋りついたままで
身体だけが狂おしく軋みながら
いくつもの夜を越えて来たので ....
雲がきれいだったので、
雲がきれい、と紙に書いた
犬が吠えたので、
犬が吠えた、と紙に書いた
わたしは右手にペンを持っていたので、
わたしは右手にペンを持っている、と紙に書いた
....
足に土がつかなくて困るな
酩酊すればふわふわ笑って
なんぼかの時間は踊るけど
靴を脱ぐほど馬鹿じゃない
馬鹿になってもいいわけを
しないでいいほど賢くない
蹉跌みたいにあたまには髪
....
何だかとってもありがとう
いつも感謝ばっかりしているな
もらった分より2割増しくらいでお返しを
とは思うのだが
どうしていいのか分かんなかったりするのです
そのままでいいって言われる ....
着信音よ早く鳴れ。
そうすりゃ僕は救われる。
両足の間には抗えない隙間があるんだ。
埋められるものばかりを、
探して 捜して、
19年も生きちまった。
蕾を咲かす術も知らないままに。
....
水性インクの匂いが好き。
滲んで溶ける模様も好き。
(だって、メ・ルト)
私を動かしているのは、
熱い赤 と 冷たい黒。
如何でもいい事ばかりに、
捕われ拘る私は、
今のままでも充分 ....
原より白く
街が燃える
影も熱も人も空も
見えない波に流れ出す
曇の胸が
樹や家に添う
高鳴りが
さらにさらに遠くを照らす
ちからの反対へ滴は落ちる
....
札幌の地下鉄にはレールが無い
だってタイヤで走ってるからね
大人の事情はさておいて
曲がろうと思えば曲がれるんだろう(たぶん)
でもレールが無くたって
彼に自由は無いのさ ....
かつていなかったはずだよ。
君ほどのペペロンチーノは
かつていなかったはずだよ。
確かに君はパスタに過ぎぬ。
君はただのデュラム小麦だ。
しかし、そんな君の出自が
気にもならなくなる ....
インターネットにより
世界は発散に向かっていたが
戻ってきた土地は
歳を重ねて
背が丸くなり
収束していた様子だった
私の空間は
止まっていた
拡大するでもなく
収束するでもなく
....
肺をすり抜ける
君の微粒子は
混じるはずもない
足りない日々の感情を
静かな笑みで埋めてみると
ひび割れた器から
しっとりと零れてしまう
幾つかの季節が流れ
吐息が白く ....
ゆうたくん、
空の色なんてクレヨンのあお
たった一色でこと足りたはずなのに
昨日にはそんなことすらできなくなっていた
ゆうたくん、
10才のころの夢はサッカー選手、で
まぶたの裏で夕暮 ....
砂丘から砂が流れて来たら
それは夜の始まり
私は眠る準備を始める
天井を通る赤い水流を
電灯から白い汁として引き込む
煤けた電球の先から、光りながら
とめどなく溢れる白い液は
黄色い ....
頬を寄せ合って
肩を睨み合うの
貧しい地を這って
いたいけなところみせて
あの世でさよならするの
なんてありきたりなストーリー
どうして崩壊するの
まるで夢みたストーリー
....
まあたらしいビルが見える
壁一面オレンジ色だ
こぢんまりとして
建っている
括りつけの看板はない
業種もわからぬ
中の人種もわからぬ
ゆいいつ手がかりになるものは
塗りたくったような店 ....
地殻の下で芽を出した植物の憤りなんてものがお前たちに想像できるかい、ただひたすらな気持ちこそが薄暗い心を地上へいざなう、なんて、本気で信じているわけじゃないんだろ?キラキラが降 ....
朝の窓へ果てしなく
警告ランプが続いていく
ぼやっと灯ると川が広がりネズミ色に流れる
ただよう木々にラインの空を
僕は登山者だ 開かれる
アスファルトに 僕は
通り抜けていくそして ....
今にも落ちそうな
線香花火の最後の赤が
すっ
と
手元で息絶える
嗚呼
恋は終わるのだ
こんな風に
化石になって
暗い闇の中。
小さな頃に失くした涙たちをお父さんのせいにした。
そうね。わたしは卑怯者でした。
甘い甘い砂糖を撒き散らす。
−どうしてそんなことをするの?
どうしてそんなことを ....
ピンク色のドレスを着るの。
頭にお花をつけて。
「わたしの王子様は嘘つきだから。
もういいんだわ!」
髪を伸ばすことも
日傘をさすことも
全て夢のためだったけど。
ただの習慣に ....
哀しいことが
あったら
詩にすればいい
迷うことがあれば
詩にすればいい
減入る自分を
詩にすればいい
それを読んで
誰かが助からなくても
いいんだよ
それを
....
お元気ですか。
庭で椿の花が咲きました。
大きく口を開いた虎の舌。
あんまし覗き込んでいたので
ぼとりと花が落ちたのにも気がつかない有様です。
お元気ですか。
昨日の雪は解けています。 ....
大掃除の手始めに
なんとなく僕の部屋ということになっている
西向きの洋間
に置かれたまま整理していなかった
書類領収書請求書レシートパンフレット新聞記事コピー
などなんやらかんやら
雑多な ....
かもめよ、教えてください
埠頭をかすめて海に消えたひとりひら
海雪の行方を
海峡の雪雲に隠れたプロキオンだって
待てば姿をあらわすでしょう
その、抱く思いに揺れていたとしても
....
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