切れた先は途絶えていて
ぷつりとまるで動かない
これが亡骸か鉄屑か
意識と自覚の反対に
涙はまるで私ではない
勝手に心がやっている
深いところが閉じて
浅いところが騒いで
不似 ....
群盗の攫った8つのピースのうち いま閉じられた婦人の眼にいちばんやさしい 潔癖な節々にも満ちあふれ花萌えさかる庭 黒猫の伸びやかな足つき 時間の優雅であり ためらわぬ筆致の熱情ほとばしる 像 ただ美し ....
ペタッ
と君の心に 張り付いた
僕の心
君はチラッと 見ただけで
付箋のように 軽やかに
半分に折って さようなら
スラッ
と伸びたその指に 釘付けになっ ....
干あがりはじめている
眼球に満月がうつって
わたしの魚類は決起した
精度をあげた
鱗は
鋭利になった
鱗に覆われた
そこを掻きむしる指先は真っ赤
な爪の間に平然と住んでいる ....
寒冷前線がひなびた丘の上でさまよっている
大いなるゆかりの雫を垂らし続ける
はつはるの雲ょ
青磁いろにおめかしし
うるんだひとみ ....
無知を笑う
それこそ最大の無知だと 君は知っているのか
ポルカのようなその微笑みで
借りた言葉を説いても意味はない
滲み出る/液体窒素の
その瞬きに
君の全能は埋め尽くさ ....
フリルの付いたピンクのシャツを
柔らかく着こなして
エナメルのヒールで
床をコツコツと鳴らす
とても簡単な技術を
素直に身につけられないあたしは
結婚相談所のコンピューターか ....
果樹園の世話は
尽きることなく忙しく
両の手にことそぎの斧と詩ばさみ
ゴーシュきみは
どちらでどちらを使う?
常夜灯の
半月を点検して
インフレーションの
卵の殻を置いて
....
冬の金魚が
光の輪を独占する
もうじき
ゆるい眠りが降り積もり
わたしだけの金魚になる
ビールとファジーネーブルとカシスウーロンに私をぐるぐる巻き込んで
もう何もかも忘れたくなる
いつだって酒が飲みたくなるときは
どうせ君がらみで嫌なことがあったときで
いつまでたっても鳴らない携 ....
冬は去っていった
私の行く道に
もうあの冷たさは無いだろう
そうだ
別れの言葉はそこには置いていかない
亡国に花束はいらない
あの果樹園も、植物園ももうそこには無い
南から吹く風 ....
邪悪な眼で見られてしまった。
避けようもなくあまりに無力だった。
もう遅いのだ。
一匹の鹿がこちらに近付いて来る。
あの角は獰猛(どうもう)だ。
なぜ人はそれに気付かない。
あの足取り ....
{引用=因みに、
今日の夜は丈夫ですよ}
消灯時間は過ぎたのに
カーテンのゆらめきを数えている
冷蔵庫の唸りは
パレードの始まり
睡眠麻痺は中枢をゆっくりと壊していく
本当は何がしたいの ....
見える物を踏めば
黒い声を着れば
舌は隠さず
縞馬は隠さず
頭の天辺に居る意味を
臭い息を吐く音を
たまったものは
こめかみで考えている
体の震えを
拭いてまもれら ....
裏返しのミラーボールが
わたしを残して膨張し続け
鋭利はない、
鈍器もない、
じゃうじゃうの手足しかない、
わたしはわたしを壊そうとする
怖そうなわたしを壊そうと
するのにわたしを壊せな ....
{引用=きみの目にうつる
太陽のひかり
ばかばかしくなっちゃうほど
青いばかりの空
きいたことのない声で
うたったことのない、
ことばを伝えたい
空にとびこむ ....
洗えるお母さん
あたためますかお母さん
出会い頭にお母さん
やわらかめお母さん
おふざけが過ぎますなお母さん
スナイパーお母さん
ちょい悪お母さん
改革お母さん
ねっとりもっちりお母さ ....
素数って
なんだろう
素麺みたいなものだろうか
こどもの頃
母は休日になると
素麺をつくってくれた
ぼくは
いつもわりきれない気持ちで
それを食べていた
世の中 ....
7番ホームから帰りましょう
お家へと
始まる場所へと
帰りましょう
回れ右と左を指す矢印にも
何もかもを消し去る赤い四角にも
目もくれずに一息に
7番ホームから帰りましょう
....
愛を刻め
それは落ちぶれた残像
永久にとけぬ太陽
見えない幻までもが
戦慄の力を恐れている
ほころんだ未来が
偽りだと気づいても
もどかしい前進
がむしゃらな呼吸は
沈黙の勝 ....
太陽を解体した
肉と光沢だった
肉は森になり
海と川は光沢から作られた
太陽のあった場所は
瞳に焼き付き
ずっと円く光って照らした
そういうものだっ ....
今も録音してくれているのかい?
洗脳都市はサイバー・ショットのシャッター音で再生して形成してゆく。 ....
右から左へ弧を描き
水は何も言わずに消える
虹が残る間だけ
沈みかけた道が見える
炎の点が音に揺らぐ
仰ぎ見るたび止まる雪
歩く影にしがみつく雪
土の上の ....
一呼吸置く、世界だったり
待ち人は来なくとも
息は吐けます
卵の丸みを写してみた紙には
吸い込まれそうな白さはどこにもないのです
変容のない毎日です
僕らは生まれていますでしょ ....
信号が立っています
青い光を放っています
不自然なほど続く直線に、等間隔に立っています
そこを一台の車が走ります
おもちゃみたいな赤い車です
後ろに引いてネジを巻かなくても走ります
辺りは ....
唐突に愛してる?とか聞いてくるキミ
そういう難しいことはカントに聞け
やぶから棒にあたしと詩とどっちが大事なのなんて聞くキミ
そういうややこやしいことはニーチェに聞け
僕はそういったこ ....
やさしく泣ける理由を
さがしている
冬は、つめたく
懐かしむものなどないけれど
遠く、とおくを見る
いつまでもみていられない
ゆめを見ている
眠れない夜はつきが恋しい
溶けるお ....
夜の夢
至極甘い響きに酔う
残された赤い花に似合うかすみ草のよう
寄り添う誰でもないあなたが
はらり と触れた
どこにもない指
何も告げずに散ってしまった
む ....
?
加速を付けようとする度にガタガタと揺れる高崎線
高速で惰行運転に入っても細かい振動は収まらず
それは日常にはありえない乗り心地で不安で
あまりに快適な運転に馴らされて居たことを知る
....
思いのほか力強く、打ち消され。
思いのほか脆く、強いのです。
そんな中で生かされています。
なぜに意志をもってしても逆らえない闇。
だから
見上 ....
3878 3879 3880 3881 3882 3883 3884 3885 3886 3887 3888 3889 3890 3891 3892 3893 3894 3895 3896 3897 3898 3899 3900 3901 3902 3903 3904 3905 3906 3907 3908 3909 3910 3911 3912 3913 3914 3915 3916 3917 3918
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.77sec.