誰もいない土手に座って 動かないブルドーザーを見てる
雨が降ったのはもう何日も前 消えない水たまりを
車輪のついた風が駆け抜ける
人がいないのはこの一瞬だけ まばたきをすれば
....
花びらは死者
死者は孤独
遠い国の
輪廻のように
地を這いながら
眠る者
うごめくもの
見知らぬ
その墓を暴いても
父は目覚めない
あるいは記憶さえ
....
腰を痛くして
春を支え合っている
さくら
じごくの中にも
てんごくは
あるんだね
まいちる
うすももいろの
きょう
もう
すっかり
寝入ってしまった
入浴日のさくら
....
月工場で
おじさんたちが
月を作っている
その日の形にあわせて
金属の板をくりぬき
乾いた布で
丁寧に磨いていく
月ができあがると
ロープでゆっくり引き上げる
くりぬ ....
プロフィールなどで、自分の顔を含む写真をのせている人を見ると、とても眩しく思う。
なぜ?
なぜ写真を公開する事が出来るのだろう。
それだけ自信に満ち溢れているのだろうか・・・
爪を立てないようお気に入りのレギンスを下ろしながら
一瞬の冷たさに身震いなんかして
いまどき珍しいよね
ウォシュレット付いていないなんてさ
ちろちろと可愛い音させるのも粋よねとは思いつ ....
暮らしは
繰りかえす旅のようだ
ひとそれぞれ
いろんなことがあるから
近くにいる
いつも顔を合わせている
さしだされた風、渡っている
悲しませたくない
....
人生なんてもん、
良いか悪いかは
自分の考え方次第で
どうにでも変えられる
笑われたって
指さされたって
罵られたって
大丈夫、大丈夫。
ほら泣いてない ....
切ないほど痛む君を呼ぶ声
哀しいほど遠い君の影
「二度と触らないで」と語る君の眼
夢みたいに消えてしまう
嘘みたいに失ってしまう
「二度と来ないで」と語る君の感触
君が笑った
僕 ....
月が
寄り添うように
ついて来る
月のある夜空を
見ていると
ずっと昔の
大学からの
帰り道
詩人の恩師と
よく坂を下りながら
月を見上げて
あれは上弦の月
下弦の月 ....
火! 君に 呼び掛ける 怒り
傘の下で ブラインドへ 灯す
神は ころがりおちる
群がるもの 空が焼かれる事を知る
女人の片足
あらゆる 大絶賛を 受ける
後程 アンダ ....
旅の途中 急に左足の付け根が痛んだ
引きずるように
そおっとしか歩けない
母のことを想った
74の母は 50代から
股関節痛に耐えている
こんなひどい痛みだった ....
最寄りの駅はすぐそこだけれど
このままもう少しだけ君と
たわいもない話をしながら歩いていたい
それで君の乗る電車が発車してしまえば
もう少しだけ長く一緒に居られるから
そ ....
淡い甘い夢を、黒猫が食べました。
消化しきれなかった夢が黒猫の胃袋で肥大します。
限界で弾けた夢があたしの枕元を散らかします。
朝方、浅い眠りの中であたしは夢を見ます。
それはやはり淡 ....
桜の花は 落ちた姿が美しい
少し笑って 君が言う
桜の花を 近くで見るのは 恥ずかしい
少し笑って 僕が言う
ただそれだけの 二人の間に 華の川
ああ どうか あの春告鳥 ....
雲の行方は映写機のよう
ごぉーぅ、ごぉーぅ
あれは群集の音ですか?
ごぉーぅ、ごぉーぅ
いいえ、冬が嘆いていらしてよ
一度っきりの気休め
ごぉーぅ、ごぉーぅ
これは雨の音です ....
「19:46」
寸鉄
刺さらない釘になったのは
一度も
尖らなかったから
地下鉄
洞穴の夜に走る光は
何度も
懐かしい言葉で問いかけてくる
....
密やかな朝の光の中で
大きな呼吸をするランドセル
不釣り合いな体で芽吹く
今、始まりを知る
窓越しの大気が
優しい悲鳴を幾重にも重ねては
黒いスーツの背中を押す
今、歩くこと ....
ででだ ででだ 風に吊る 太陽に吊る
ででだ ででだ 窓はみぬ 朝日に吊る
切ったゆうじょうにしかかえらぬ
肢は90度しか曲がらぬ
魂がおちた抜け殻にしかこそ魂が入らぬ
ででだ でで ....
道端の隅に
排気ガスにまみれながら咲く
一厘の小さな草花
名前さえ
呼んでもらったこともなく咲く
その花
誰もが
気づくこともなく
通り過ぎていく
....
あなたに 幾たびも
愛してると話しても
あなたは淋しげに笑うだけだった
あなたに 心から
贈った指輪を渡しても
あなたが見ていたのは窓の外だった
あなたに伝えた ....
あなたのコピーを
さがしたんだけど
そんなのどこにも
売ってなくて。
しかたがないから
ほかのも試してみたの。
えらいでしょ。
でも、どれも
気に入らなくて。
遠 ....
月に二、三度会うだけなのに
どうしようもなく好きになってゆく
電話ではまいにち話をするけれど
ビジネスライクな俺だから
あなたはそれに気付かない
こんな感じがいいのだろう ....
勝手なことばっか言って
当たり前にそこにいると思って
甘えてばっかで
夢ばっか見て
些細な一言で傷つけて
それでもそこにいろって
時たま急に優しくして
あたま撫でたり
....
目が覚めたらもう八時。寝坊しちゃった、やっばー。
急いで歯磨いて、顔洗って、着替えて、髪の毛梳かしながら、行ってきまーす。
「あら、朝ご飯いらないの?」
「いらなーい、もうそんな時間無いし、 ....
純然たる君の回り続けるスカートに
くるまって君にしかわからない合図を送るから
光のつぶてで冠を編んで
この世界が、目まぐるしいこの世界が
つくづく目まぐるしいので振り返れば泥土でしか ....
出会うとは
一瞬のことのようで
奇跡のことのようで
もっともつれたもののようで
すぐに風化してしまいそうで
さくらが銀河のようだ
あちこちにピンクの小宇宙
こ ....
君を愛している
どんな言葉を当てはめても
今心は素直に受け入れるけれど
この世界にあるたくさんの言葉を組み合わせても
伝えたい気持ちはただ一つだけ
君を愛している
....
息が切れるほど
逃げているのに
繋がれた鎖が
食い込むように痛い
母校の玄関前の
階段に腰かけ
近所の青年達がキャッチボールをする
{ルビ人気=ひとけ}少ない校庭をみつめる
夕暮れの刻
瞳を閉じれば
22年前の夏
陽炎の ....
3860 3861 3862 3863 3864 3865 3866 3867 3868 3869 3870 3871 3872 3873 3874 3875 3876 3877 3878 3879 3880 3881 3882 3883 3884 3885 3886 3887 3888 3889 3890 3891 3892 3893 3894 3895 3896 3897 3898 3899 3900
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.55sec.