まいにちが
わかりやすいしあわせに
みちた日々であれば
ぼくらはそれを
しあわせと呼ぶのだろうか
春のかおりが
夜にひびいている
ぼくらは
さびしく ....
稚き珍獣を背に浦浪をのぞむ岡辺に
がんぜない甲の稚児の自瀆を睥睨しながら
老婆の
痴呆た癇声に
方位を
とる錨で均斉のとれた
煙管の 雁首で烙印つけた軒板の
蔵に
入り
....
無表情の天使
宗教画によくいるあいつ
宇宙で起こるすべてが
偶然であるふりをして
偶然の反対は普通だとか
普通の同義語は偶然のふりだとか
無表情の天使
宗教画 ....
浜辺から逃げたあの日に、あわてておとしたサンダルが一隻、いま、海にこぎだす、チベットに高跳びするのだと、空と海が双子みたいにみえたので、飛行できる気がしていた午後。
公園のゾウの遊戯具のした ....
さくら、そのはなさくやひめ
おしごとはいつが忙しいのですか
ふわりと
月の中に大きな蛾
ムーンモス
オオミズアオとオオミズアオムシ
水平線階段は
静まりかえった平行線
歌の太鼓 ....
8 君は全裸で雲の中を飛んで
付着した雫でいっぱいだ
光を吸収しながら鏡になって
身体、透明になる_音に変化/9 テーマは明確にしなければならない
7 爆発せよ! ....
しおれ落ちかけたまま凍てついた薔薇の花弁にお前の名前を書いて跡形もなくなるまで深く愛そう、それは留まった生でもあり早まった死のようにも見える、街灯の様に頭をもたげて…リノリュー ....
赤い紅した微風吹いて
柔らかい肌した土の香りが
スギの種と一緒に
舞い踊る
君の鼻のてっぺんだけは
赤ら顔だけど
目尻はすっかり
春うらら
コートを脱ぎ棄て
日和に飛び込 ....
ふぅふぅふぅふぅふぅふぅふぅふぅふぅふぅ
こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい
くるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくる
みぎみぎみぎみぎみぎみぎみぎみぎみぎみぎみぎ
....
悪いけれど硬質な言葉を紡ぐ機会は生憎持ち合わせていないので、絹にはなれず綿にもなれないレーヨンの立場から言わせて貰うと、矢張り立場が不利である。斜交いに物事を見る奴だとか、根性が曲がっているのだとか、 ....
振り上げた
右手で
雲を蹴散らせて
光りを掴む
あなたに
マージャンに負けた
久しぶりにした。
疲れるだけで
何の役にも立たない。
農業の本を施設に
寄付した。
喜んでいた。
総額45000円なり
君はまるでバタフライ
好きな花に止 ....
妻の笑い声で目が覚めた
夢の中でも笑いたかったのか
夢の中でしか笑えなかったのか
出会った頃のように
無邪気な声だった
揺すっても起きる気配もなく
いずれにせよ
生まれ育った故郷か ....
いつの間に
砂浜は深く削られてしまっていて
いつの間に
潮溜まりは浅くなってしまっていて
何年か
何十年だかしか
経っていない
留守にしていた
その間に
海はすっかり歳をとり
荒い ....
二〇一一年七月二十五日、僕は帰宅するとテレビをつけた
そこには砂嵐が吹き荒れ、或いは無音の世界だった
懐かしさを感じながら
数十秒ほど
見とれていたと思う
それからラジオのスイッチを入れると ....
年越し派遣村の村長、湯浅誠さんは
厚生労働省に真摯たる対応を求めていたけれど
村に設置されたハローワーク
就職希望者は数人しか居なかったらしい
国会周辺を、デモ行進したけれど
憲法を守ろう
....
ペットボトルの風車がきゅうきゅうと鳴った
日だまりの静寂
文化住宅の隅にさっと過ぎる影
いつまでも続きそうな
退屈で穏やかな時間
揺らぐ平行感覚
ここが向こう
ここが空
地面から放たれ ....
長い長い、ゆめが落下して
重さを忘れたわたしは、大きな幹の鼓動を聴いている
その音と音のリズムが春の速度と似ていて
甘い甘い、きみも落下する
そこらじゅうに溢れているのは、
多分、今年の
....
窓の向こうから 風の音が聞こえる
少しだけ暖かくなった 冬の午後
いつも歩いてる道端に
小さなちからを感じる 春の夕暮れ
夜になると目を覚ます あなたのように
雨の降る真夜中から 歩 ....
例えば
絡まった糸を
丁寧にほどいていくように
例えば
築かれた壁を
一つ一つ壊していくように
話して、泣いて、理解して
受け止めて、笑って
....
よっこらしょ
そんなことばが口癖となった
ひとしきり身の回りの片づけを終えると
臨月の大きなお腹を抱え物干し台兼用のテラスへ這い登る
白いペンキを塗り重ねた木製のデッキチェアに身を委ね ....
校庭に伸びる影に背中を向けて
私の影は抜けていく
年老いた校門は歯をなくしてしまったのか
カラカラとは、もう聞こえない
(赤錆の、涙。手を這わす。記憶の跡、に。ほろ、り。)
....
いままで つくった かんけいが 微妙に かたちを かえて ゆく
そんなとき ことばすくなに ただ 微笑みあい おたがいのぜんとを いのる
ぶつかりあい まなび ならい たたえ しっ ....
夜明けの街
ビルの硝子は空を映して
深く青く
深海のように深淵のように
瞬きの度に光の差す時間を
吸い込んで見上げれば
頭上には群青
鳥が泳ぐ青い海
私なんて実はいない
誰かが成り済 ....
欠けた皿や茶碗を
もったいないから、とそのまま使う
いっそまっぷたつに割れてしまえば
いや、こなみじんになってしまえば諦めもつくのだが
普段使いには支障ないから、と、貧乏性
荒れた生活 ....
相変わらず恋の詩しか書けないぼくだった。
きみは、相変わらず誰かの死を願っていた。
なんだか切ない、
風景は綺麗だ、
ルーレットは廻る、
ふいふいふ♪と口笛を吹く。
なんと ....
まずは網膜と虹彩の特性を
知らなければならない
細めた瞳に形、またはそのありか
私は照らされて存在する
ただ視界になりたいときには
井戸の底に住みたいと思う
遠い水面に朝と夜を
切り ....
始発のバスに乗ると
一人でどうしたの
と尋ねるので
怪我をして病院に通ってることを
運転手さんに話した
発車時間が近づくと
大人がたくさん
バスに乗り込んできた
知らない ....
一般市民向けのやさしい科学技術セミナーを受けに
漢字でも六文字を費やす「六本木一丁目」という
バス停みたいな名前の駅に向かっている
どんな話が聴けるのか楽しみにしながら
ホームドアで隔離さ ....
羽化したてのちょうは
前翅も後翅も完璧
ログインごとの一期一会に
すぐぼろぼろになっちゃうけどね
心機一転
見事に身辺整理されてしまったとしても
春は大掃除の季節
憤懣の宇宙を飛び回 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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