ぼくの頭の中の目覚まし時計は鳴り響く
急いで飛び乗った電車は回送だった
、なんていう
そんな間違いをしたくないので
ぼくは終電を見送った
それが間違いだったかもしれないけれど
ぼく ....
私はいろいろなことを思いながら
歩いてきたけれど
確かなことなどなにもなく
ただ歩いていくその風景があった
橋を渡れば
川が色々な色をしていて
私をそこに立ち止まらせる そして
空っ ....
指先に針を刺せば、私の体を廻る血液はドーム上に膨れ上がる。
何度も指先に針を刺すのは、その赤の中に世界がある気がするからである。
赤血球と白血球のようなものでなく、なにか知ることの出来ない世界が存 ....
美しさは
人見知りするのだろうか
いつもつつましい
声をかけられるまで
犬小屋でかくれんぼしている
驚きは
宇宙人なのだろうか
いつも未知との遭遇で
出会ったと思えば
突然消えて ....
果てるなら
果てるなら
あなたの瞳に
溶けて
今夜だけは
今夜だけは
あなたの唇に
触れたかった
桃より
柔い肌の傍ら
くちづけたなら
あなたの導くまま ....
赤い銀がみを
しわを広げて
羽織り
巻きつけてみたら
わたしはすべてが
チョコレートになった
はちみつのような夢
蜂の巣を探す君
探しつづけている
わたしは流しで
洗い物を ....
シフトチェンジしてダイヤルロック。
今夜雨が降るだなんて信じられないな。
まあオレが信じようが信じまいが降る時ゃ降るんだろうけど。
たまには気まぐれで何か違うモンでも降らせりゃいいのに。
....
肩を叩かれた気がして振り返ると
日が沈もうとしていた
曖昧な藤色の空にうっすらと月が照り
のっそりと歩く野良猫の姿も徐々に溶ける
全ての輪郭がぼんやりとしており
書きかけのデッサンの ....
従事する仕事をかみしめる
とても落とされそうな現実だった けれど
指にされそうな夜の中
明日を まさぐる瞳に探している
なぞる指のラインを流れ
自分自身となり 他人を切ると
ベルリ ....
今
私はなんのために生きているの?
なんのために、こんな苦しい気持ちにならないといけないの?
なんのために笑わないといけないの?
もう、自由になったっていいでしょ!
私の人生なん ....
一枚の雨
窓しかない列車が
なくした足を探していた
わたしがいたら
遊園地がある
その先端の細っこいところ
かわいそうな叔父さんの観覧車は
とても鮫だらけなので
わたしはひとつひ ....
私が消えた
。
薄くなっていたけれど
。
消されるなんて
。
消されたんじゃない
。
消えたんだ
。
ううん
。
消されたの
。
自分を消す術
。
知らないんだもん
....
春が訪れた
ある晩
列車に乗って
終着駅にたどり着くと
妹はまだ
待ってくれていた
春夏秋冬
それからもうひとつの
季節があった
かつてひとつの
家族でいられた季節
....
熱帯の
硬い鱗の斑の洪水
しなやかに動く鰐の暗色のながれ
眼睛のファサード
エメラルドに輝きめぐる画布の周辺の
一基一基の円環をくぐる向こうに
縫われたトルドの丘陵
ファサードの裏にひん ....
みんな終わりにしようと思ってたんだ
いいことなんてひとつもなかったし
こんな人生もういらないんだ
さようなら
さようなら
もう思い残すこともありません
なのに なのにおかしいね
....
キラキラとフライパンが
禿げて銀色が出てきてしまい
目に光が飛び込んで
そのまま赤錆に変わっても
半年ほど使い続けていたが
昨日、
ふいに
インターネットで調べた金タワシが丁度あった ....
なんにも無い
夜中の空気が
ぱっかりと割れて
僕自身を吸い込んでいく
そこへ生まれていくんだね
これから
そこへ生まれていく ....
空に最も近いセラミックス・ビルディングが傾げたのは
数百年前のことだったでしょうか
後文明再開発機構の一環として補修工事も施工されたのに
当然のごとく頓挫して
それが何十年前のことだったのでし ....
帰路、夢堕ちぬ
栄誉こそなくし
マントほつれ、裂けても
火、胸へ
闇を笑う二人
明日は風に乗る
・・・・・・・・・・・・・・
きろゆめおちぬ
えいよこそ ....
世の中に
つらいことは
いっぱいあって
数えなくても
それはあって
そこにあって
ぼくは
ぼくはただ
いま、
どうしようもない
どうすることもできない、
不安に包まれてい ....
ガラス張りの建物
プリズムがドームに広がる
赤と青とキイロと緑の風車が大きく回っている
その風はドームの中の人の頬の産毛をうらして
鼓膜に圧力を与える
巨大なエスカレ ....
まるで一度滅びたみたいな
荒む諦念のはびこる都会で
恋の歌でも鼻でそらんじては
自嘲を吐き捨てて
幸福の鳩の群れと枯葉剤をまき散らし
僕は記憶喪失のフリをする
悲しみの空が 黒 ....
少しづつ温かく風が吹き抜けるから
じぃちゃん、じぃちゃんのことを思い出すよ
もう一度会えたなら、じぃちゃんに「まだ嫁にいかないのか」って
叱られるかな?
暖 ....
昨日を惜しむ者に
明日などない
振り返りさえしなければ
見えるのは未踏の道ばかり
進むしかないんだから
その一歩を惜しむな
僕の肩の左側をひゅうひゅうと擦る
そいつに名前はない
けれど風は流れる
キャンパスにぶちまけられたような青の中に
風はある
水に溶いたような風の中に
青はある
....
降り出しそうだね、
憂鬱な天気
街路に突いた雨傘を回す
時計の針を進めるみたいに
動かない地下鉄
交通渋滞
退屈を横目にコマ送りのザジが駆けていく
帰り道に嘘の矢印を置いて
迷 ....
信じることから始めるつもりが
疑わないことに気を取られ
信じることで救われるつもりが
疑わないことに疲れている
もうダメだ もうダメだと嘆くうちに
まだダメか まだダメかと唱えるようになった ....
生きていること
バタンとドアを閉めて
出かけること
ただいまとドアを開けて
帰ってくること
そして ごはんを食べて
お風呂に入って
暖かい布団で眠ること
....
ついてくの
まえ歩いてる
羊にね
そいつがさ
どんな惨めな顔しててもね
羊はね
ついてくんだよ
一緒にまわりと
まえ歩いてる羊にね
それとね
習 ....
卒業したくない。ずっとこのままが良い。
……そんな言葉を、一体どれくらい口にしてきたのだろう。そして、今も口にしている。
繰り返す、というのは、一番簡単な強調の手段。
いくら繰り返し ....
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