その始まりを わたしは、
ずいぶんと前から知っていた。
あなたがころころ泣きながら ため息をつく姿も
伏し目がちで たたた 唄うように話すことも
....
洗濯機が回っていた
まだ白い朝のランドリー
太陽と月みたいにぐるぐると
薄いTシャツをすりつぶしていた
僕もその真ん中に飛び込んで
泳ぎ切ってみせたいと思った
しかし僕は ....
誰もいない部屋で一人
セルフポートレイトを撮る
ガシャリとシャッターが切り取る空間に
閉じこめられていく
拳銃が欲しいんだ
マシューは笑いながら何かを喋っている
どうせラリってんだ
そりゃ学校もクビになるさ
抜けるような青空が広がっている
学校をサボるのは昨日から決めてたけど
こんなにも天気がいいのなら
ど ....
生意気な人間が
酒を飲みながら私をみている
私は場末のストリッパーか
足元は腐り始めている
名前は、斜め読みされた古代の
使い古された枕詞になる
もはや私がは ....
夕暮れの橙色が鮮やかで
何故か心に迫るものがある
一つの詩に感動をプレゼントされたのだけれど
それは知識から程遠いものだった
心臓を強く打つ脳の直感
素晴らし ....
カラシニコフを提げた土気色の顔と服
委ねられた/から、死に、乞ふ。
知らないはずはないけどいうよ
あれ、あの木が文字だ。
あれ、あの雲が文字だ。
朋友に放つ弾丸ひとつひとつにこれらの言葉 ....
闘いは、もう、既に、君が、あの日の、麻酔を、かけられた、時から
始まっていた。
目が閉じそうよ。
油断したら眠っちゃう。
お嬢さま、おねむですか?
ええ。
それでは寝室へいきましょう。
うん。
疲れが溜まったんでしょう。ゆっくりおやすみにな ....
心臓が
十字架にさらされ
ぱたぱた
してた
かぜにふかれ
ぼくらは
それをみて
哀しいばかりに
涙して
かぜにふかれ
かぜは
それでも
形而上学的な花を咲かせつ ....
湖の中を泳ぐ
水面から顔を出す
岸に腕をのばし
力を強く込め
二本の腕の力だけで
ずるりと這い出す
うろこで覆われた
下半身を引っ張って
ここから
もっと
這っていったら
....
ダム
ダムダム
ダムの底
いろんなものが
死んでいました
ダム
ダムダム
ダムの底
おうちや
車や
おじいさん
ダムの底は
いつも真っ暗
何も見えない
聞こ ....
本当のワタシ
が 誰なのか
分からない
自分探しの旅?人を
演じる
ワタシの中の私
誰もが
と口走る不遜
箱庭の迷宮を
ディスプレイする
わたし
世界という仮面
花 微笑んだら 鳥
鳥 さざめいて 風
風 透き通って 月
月 打ち明けず 花
花 移ろったら 鳥
鳥 ざわめいて 風
風 追い縋って 月
月 恨み切れず 花
花 散り乱れ ....
この両腕で抱き締めてきたもの
大事に大事に持ってきたもの
気がつけばみな鳩に変わって
飛び立ってしまった
あまりのあっけなさに
少し笑って、少し泣いた
はた、と立ち止まると
夢や ....
辿り着いたら夢の島、なんて都合の良い話ばかりはお目に掛かれない。
ホープ/
最近奴はひどく機嫌が悪い。政治家の粗悪な立ち振る舞いで、とか、少し買い物に行っただけでも客の八割が早咲きの五月病の兆 ....
うつらとする瞼の外で
父が
少し待っていなさい、と
後部座席のドアを
勢い良く閉めて
私は
一人きりになった
車など
運転することはできないから
そこに居る意味など
無 ....
朽ち果てた 材木を握りしめ
今日も 何処へ行く
誰を殴りたいのか
何を潰したいのか
背負った過去は重すぎて
肩の上に圧し掛かり
荷の下ろし方を知らない僕は
このどうしよう ....
のんびりまったり
くちゃらはぴはぴ
ビンがどんぶらこ
押しては引く波風
鞭打ち働く毎日を
逃げ出し御馳走を
食べ浴衣でさんぽ
餌に群る鳩ポッポ
鯨が出てきそうな
海岸線に向い ....
奏できれぬ想い率いて
果てしなき泉を探りにゆこうか
枯れかけぬうちに まだ途切れぬうちに
加速する君
飛び跳ねる夜
置いていかれる僕
転び跳ねる朝
風景は流れ
....
油売りの中年がヒツジの夢を夢みる時、
若づくりのバータリアンヌは商品を求めて四角を徘徊する
パン屋のセガレの背中合わせの食パンは
5分前に見事産まれ、
バターたっぷりのデニッシ ....
また春の風が
額を過ぎた
ふっと
潮の匂いがした
ような気がする
{引用=なつかしい声}
振り向くと
海がそこまで迫る
海は光る
反射して鏡のように
指を浸すと ....
このへんまで来ればわたしなんかはけっこうお金も貯まっているし仲間も増えていて、多少嫌なことがあったとしても我慢はするようにしているけど何事にも例外はある。というか世界には例外しかない。一人目のわたし ....
一羽の烏が鳴くとき
流れは悪く
不安は募る
不安を飲み込み
笑い声を上げた
体に沁みる肉体労働の汗は
博打の誘惑と駆け引きの間
副業とさえ感じる勝利の味
忘れることができぬままで
本業の復帰への目処がたち
底辺の責任のない生活から
通勤ラッ ....
もし、空が白くて
もし、雲が青かったら
ぼくは夢を見なかっただろう
もし、土が緑で
もし、草が黒だったら
ぼくは好奇心を抱かなかっただろう
だけど、
もし、きみがぼくで
....
夢を見た
あなたはひどく優しい笑顔で笑ってた
明け方の月のような美しさで
私は少し笑っていたように思う
その柔らかい微笑みに
夢の中でも傷が疼いた
....
すなおになってしまいなさいよ、と
いうような事を
あなたは喋り続けているのだけれど
僕はそのどこで
愛想笑いをすればいいか
という事しか考えていない
見つけてしまえば楽にな ....
両手で女の肉を喰らう
目や耳や鼻でそれを啜る
女という木々の懐で
体温だけをよりどころにして
せつない、
ことをかき集めて
情事の大義名分にしている
新緑 ....
しあわせな手のつなぎ方をして
やさしいセックスをしていましたら、
ベイビーが生まれてきました
生まれる前から、この子はかなりの幸せものです
ベイビーを楽園に残してわたしは旅に出ました
そ ....
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