この世界で呼吸することを
肺が拒絶してるらしい
それならばいっそらくにしてやろうと
息を止めてみたけど
とめてみたら
心が 生 を欲してた
あたしはどうやら
....
神話は 連行せず
閲覧室の平らかなテーブルへ と
招致する。
組んだ腕に身を預け 上から
覗き込む。さて ──
「・・・こいつら、馬鹿ばっかりだ。」
何の為に生きて
何の為に死ぬか
分からないまま
死んでゆく
一万年後には
誰も私の事を知らない
一億年後には
人類は存在しない。
宇宙から見たら
人間なんて
砂粒にも満たな ....
「あー」
横になっているだけで
教えてくれるTVの言葉たち
「いー」
息を大きく吸って
誉める言葉を探している
「うー」
あまりに苦しすぎて
う、う、う ....
頭で気付く、よりも前から
体は分かっていた
の、かもしれない
朧気[オボロゲ]に陰っていく
あなたの背中は小さく
しがらみの中、駆け回る
私の足は
不器用な足 ....
匂いがする
花の匂いだ
こいつの名前知ってる、と問いながら
ごくしなやかな動作で
友達のしめった手が
その花のくきを折った
(売店でなめたアイスクリーム)
錆びねじ曲がった標識に ....
aciddrop
霧雨が降ってきて、網戸の外はキイロのクレヨンの油の匂いがした
カラスアゲハの交尾細工の秒針がカッチカッチ音を立てていた
「私の弱みに 付け込んで、犯してください」
....
春の海鼠
ああ、そうさ
まったくもって
やりきれないことだよ
だからと言ってこれもひとつの現実だよ
窓の外には恵みの雨がざあざあと降って春の空を洗っているよ
行き場 ....
私と何か黒い人のような誰かがいた。
二人は少し距離は離れていたけど、向かい合っていた。
私がふいにキスしようとした。
そうしたら、何か黒い人のような誰かは私との距離を離そうとしていた。
が ....
例えばさ、
何の前触れもなく空が落ちてきて
叫び声や悲鳴が平和な町を覆い尽くして
向こう側に光が無かったら
今夕日を背負ってるこの道が
赤く燃えて割れてしまったら
私は誰に思い出してもらえ ....
天を衝くビルの頂から
見知らぬ異邦人の心まで
六分儀で測りつくせる
幻想が草々と繁茂する
浮力の発見は僕たちを
近づけたか遠ざけた ....
目覚めてもこの腕に
掴みそこなったモノが
未だ忘れられないのであれば
僕は 眠る場所を間違えている
目覚めることも叶わず
何も出来なかった僕に
未だ微笑みかけるのであれば
....
私は今、蒼く染まろうか
か弱い空に黄昏を抱きながら
黎明の風と手を重ね合わせる
私は白く在りたい
世界と寛大に巡り続ける光と共に
真新しいノートに言葉を綴るように
清らかな希望を愛して ....
例えばこの手の中に拳銃があるとする
リボルバーの中には1発の弾丸が込められているとする
そうしたらその拳銃を
一体何に突きつけたいのだろう
前から一撃が欲しかった
総ての苛々と ....
蕎麦屋の蕎麦はそれでも君を待っている
君がこの
罪の巷を見放して久しく
夢のまた夢のまた夢のまた
そのまた向こうの向丘遊園地に観覧車
そのクランクであんなにも素敵 ....
花びらの散った木を眺め
美しいと想う
折れたラケットを眺め
愛しいと想う
膝の怪我はもうじき
私の意識から消え去るだろう
消失していた筋肉は
長い年月をかけ
蕾のように少し ....
医学部旧舘の地下資料室の
うっすらと埃をかぶった棚の上に
直径30センチ高さ50センチほどの
広口のガラス瓶に入って
私たちの未来が眠っている
かつて光にみちていた
その眼は堅く閉 ....
浅い眠りの飛び石づたいに
今日の岸辺にたどり着いた
非武装地帯の朝焼けは紫色
ただれた雲が東から順番に裏返る
もう少し痛みが和らいだら
着古した戦闘服を洗濯しよう
レンズ豆 ....
きみのこと すきっていえるよ うそでなら
ぼくはまだ さびしいきもち くっついて
はなれられずに ないているよる
エイプリルフールはさっき おわったけど
ぼくはいまごろ ....
蒼天に浮かぶ美しき表現者
透き通る白
誰もが魅了され
とらえる者を許さない
その柔和な所作
それは不可解な感覚
その美しさは
比類無きもので無い
だが唯一つ
地上の人々を包む ....
潮風は冷たく
大工は今日も砂浜で
近くて遠い
憧れの離島を
眺めてる
島へと続く海は
荒れ狂うばかり
岩場のセイウチは
「おまえには無理だ」
「海を{ルビ汚=けが}したことを ....
あなたは
私が泣きながら
メールを打ってるなんて
思いもしないのだろうね
なんで
こんなに好きなのに
幸せなはずなのに
なんで
こんなにつらいのだろうね
川底で
せせらぎを奏でる
石ころの様に
なりたい…
いつの間にか
川底の底
藻を生やし
身は重く
日々
身は削られるのに
耐えているだけの
石ころ
ほの暗く
時よ ....
宇都宮へ行くときも
帰るときも
今日は晴れていたから
ボーっと運転していた
ラジオの
ショートストーリーを聴きながら
頭の中で場面を想像して
そんなことさえ
じゃまされずに済むひとり
....
だれかがいる
みんなここにいる
くすぶっている
うなずいている
僕は呼び声を聞く
ふいにあの声を聞く
悲鳴または笑声
唸りあるいは叫喚
中空
樹上
地中
頭上
いる ....
いつも世界はあたらしい
今は今、過ぎ去っている
今には今、未来が流れこんでいる
だから時間ぜんぶが
今、だと思えれば、今、なんだと思う
いつも世界はあたらしい
....
『一人になるのが怖いの』
泡沫のように、貴女は消える。
その黒い目に、この青い空を焼き付けて
届きはしない、その空に恋い焦がれて
誰しも死ぬ時は一人だと
実感 ....
宙に打つ
神の標
春のしるし
幾重にも
幾重にも
彩陰を重ね
時の無い静寂に
さやけき歌の
無間に響きわたり
夢幻うつし月に映え
淡きは命か
ゆるやかな風に揺れ
....
薬指 あの子みたいな約束はない
世界で一番愛してなんて 私,そんな欲張りじゃないわ
二番でもいいの
ただ あなたのそばに……
公で絡まることのない凍えた指先
....
1
水溶性の喧騒に混じり入る
マーブル状の
夜の鳴き声
脈が終わって、それでもなお
時は余る
2
疎林のまばらを
記憶で埋める
蔓はどこまでも
遠く伸び
驟雨 ....
3826 3827 3828 3829 3830 3831 3832 3833 3834 3835 3836 3837 3838 3839 3840 3841 3842 3843 3844 3845 3846 3847 3848 3849 3850 3851 3852 3853 3854 3855 3856 3857 3858 3859 3860 3861 3862 3863 3864 3865 3866
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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