手を触れると壊してしまいそうな
しなやかな身体を愛撫して
顔を覗き込むと射ぬかれてしまう
艶やかな瞳を見つめて
丸くて
少しふくらんで
柔らかい
きつく身体を抱くと拒絶する君 ....
私の口から吐き出された
原色の雲が、
部屋の中を漂っている
これは煙ではないのである
その証拠に
部屋の中には雨が降っている
これは涙ではないのである
その証拠に
私は悲しくなんてない ....
僕の精神は、いつもより高い、より深い世界に、ゆっくりと挿入されていっている
寒さが心地よくて
人がいないレンタカーの駐車場で
背中にはホテルが立っていて
みずたまりに反射してい ....
ホワイトデーの3日前
クッキー屋の前に立ち
義理チョコレートのお返しばかり
虚ろな瞳で探してる
もの欲しそうな、男がひとり。
若い女の店員から
硝子ケース越しに
手渡さ ....
何度も修理して
乗ってきた自転車の
寿命がきた
鍵付きで放置しても
無くならないほど
錆びた車輪
届いた新しい自転車は
ピカピカと輝きを放ち
眩しくて目が痛い
古い自転車 ....
チェーン店のカレー屋で
「グランドマザーカレー」
を食べていた
自動ドアが開き
ヘルパーさんに手を引かれた
お婆さんが店に入り
隣の席にゆっくり
腰を下ろした
....
ヘミングウェイじゃないけれど
何を見ても何かを思う
この街は体に毒だ
記憶の濁流に押し流されて
立ち尽くしたまま泣きそうになる
冷たい風が刺す中で
涙だけが生温かった
....
電車の窓は
みんなの空が
輝いていたんだ
座席と吊革の
旅人は
小さな液晶の
窓を開き
自分の空に
話しかけている
僕は僕で旅の途中に
....
・夜中の話
機械音に身を捩じらせて
母が咳を漏らす
その光景に
何か言葉をかけそうになる私が
ひょこりと顔を出した
しかし
少しだけ、しか浮かばない謝罪な ....
誰にも奪いようのない
あなたという存在がそこにいる。
美しいものを見て心奪われるのは
それがあなたの中にないものだから魅かれるの?
いや、あなたの中の美しさが共鳴してるんだよ。
美しい音を聴 ....
あたしのしあわせは、どこにあるかな
今日はよく晴れていて
干したふとんはいいにおい
かすむ空はそれだけで優しくて 目を細める
どこかでちいさなこどもたちの笑い声 ....
料理をしないと会えないの
それだけが口実だから
レパートリーも増やさなきゃ
味では勝負出来ないんだもん
種類の多さで圧倒しなきゃ
私は子供
我がままで 甘えて 世間知らず
でも 変わ ....
さっきまで輝いていたのに、もう忘れてしまって。
青空。蝶。の風。
俺たちは、これからどこを、どのように、ゆくのだろう。
憎しみをメスに変えて切り裂くことも。あるいは出来るかもしれない
ケレド
....
商店街のシャッターは一斉に降りて
アーケードで猫の集会が始まった
シャッターに貼られたポスターは
剥がれ落ちそうで風に揺れて
それを猫たちは垂直跳びしながら猫パンチ
あと一時間もしないうちに ....
今年もまた気付かぬ内に
桜が散りかけていた
当てもなくふらついても
ただ足が痛むだけだと
思い知っているだろうに
例えば昨夜
家路に続く坂道の
向こう側に浮かんだ月に
見とれて ....
やっと誰も来ない場所にたどり着いた。去年の葉をつけたブリキ柳が、軟い金の粉を吹いている。崩れた石灰岩にカンスゲの穂。
(君は荷を下ろし、装置を組み立てる)
ここなら、いくらペンシルを ....
あっ、、、、
あんなにイクな
と言ったのに
イッテしまいやがって
あほ
さくら
もう
三分咲き
あの子が
かえってくるまで
イクな
と言っただろ
コノヤロ
この季節に居たくない夜
どこか、向こうがわを見ようとする
すべり台の天文台に寝そべって
どんな温もりでも
消えていくときはいつも赤い星
経験の記憶が
証ではないのに
あい ....
きみはきみをけそうとするかぎりぼくからはけっしてはなれられないことになるわけだし(それはぼくがぼくをおもいだそうとすればするほどぼくをみうしなうこととおなじように)、またぼくをひていするにしたがってそ ....
抱き枕のような男の子を
連れて来て
抱きしめて
眠った。
その夜は
とても寂しくて
地震の夢を
何度も何度も
見た。
どんなに抱きしめても
やっぱり
寂しかった。
わたしは
きっと
走っている
アナタが
すきなんだ
降りてしまったら
アナタで
なくなって
しまう気がして
胸が
締め付けられて
しま ....
一つの時代が終わることを
想像もしないまま
わたしは一つの時代に育まれ
育んでくれたいくつかの人たちは
死んでいった
あの一つの時代が
今も変わらず続いていたならば
わた ....
罪の報いは死
ゴルフの帰りみち
そう教会の看板にあった
こんなことを言葉にしてみた
裁かれていることに
人の命は鈍感なのではないか
きみは神を選ぶのか
き ....
無限小と無限大とよばれる番いがちょうちょを啄ばんでいる
雨上がりはまだ地平のむこうにひそんでいる
くちばしにこびりついた燐粉が死んでしまった!を水煙で香るが
雨だれの音楽葬でさようならする
....
僕は解った
解っていない原に
桑田佳祐をパビリオンにされていく
それは いる その僕に根深いが
街では でも
長渕剛へいった
そうさせられた自分自身だ
ファンも退く
感覚からど ....
僕は知った
この心のあの方に目はやってきたのだと
だけどこれからはカブト虫にも向かっていこう
何か でも 降られる
浮浪者はうろつかないままたたずまれていく
外に全ては 見させられてい ....
ひどい虚しさへ向かって流れていく通り
コーナーはグラスで緑に輝き
液晶テレビのスタジアムは
辺りで沸き立つ季節を問うように
選手たちがスタジアムに吹きすさんでいた
半袖に北風を眺めている ....
さようなら冬薔薇
綺羅星のダイヤモンドは西に傾き
明け方にはさそり座が高い
地上には花々が訪い
星々は春夏の星座配置
夜という夜はライラ
さざめくつぼみたち{引用=地球という惑星の太陽 ....
何もない午前、
僕達は不揃いに整列し
ソサエティの入口に放り出される
一斉に浮かぶ、群雲のやうに
流されていくだけの
モラトリアムだ
何もない午前、
教室では方程式が解かれ
....
音楽しかない街で歩く。
いろいろな人が横切っていく。
車が走っている。
本屋に行くために歩く。
少し眠たくなったけど耐えて歩く。
いろいろな店の前を通っていく。
僕は歩くことを小説に書く。 ....
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