一羽の烏が鳴くとき
流れは悪く
不安は募る
不安を飲み込み
笑い声を上げた
体に沁みる肉体労働の汗は
博打の誘惑と駆け引きの間
副業とさえ感じる勝利の味
忘れることができぬままで
本業の復帰への目処がたち
底辺の責任のない生活から
通勤ラッ ....
もし、空が白くて
もし、雲が青かったら
ぼくは夢を見なかっただろう
もし、土が緑で
もし、草が黒だったら
ぼくは好奇心を抱かなかっただろう
だけど、
もし、きみがぼくで
....
夢を見た
あなたはひどく優しい笑顔で笑ってた
明け方の月のような美しさで
私は少し笑っていたように思う
その柔らかい微笑みに
夢の中でも傷が疼いた
....
すなおになってしまいなさいよ、と
いうような事を
あなたは喋り続けているのだけれど
僕はそのどこで
愛想笑いをすればいいか
という事しか考えていない
見つけてしまえば楽にな ....
両手で女の肉を喰らう
目や耳や鼻でそれを啜る
女という木々の懐で
体温だけをよりどころにして
せつない、
ことをかき集めて
情事の大義名分にしている
新緑 ....
しあわせな手のつなぎ方をして
やさしいセックスをしていましたら、
ベイビーが生まれてきました
生まれる前から、この子はかなりの幸せものです
ベイビーを楽園に残してわたしは旅に出ました
そ ....
点から点へ
つないだ線が
赤い糸であれば
それは恋糸
思い、思って
思い焦がれた
糸を編んでいこう
点と点の手
下ろす瞼は夢見るため
夢見るのは君に会うため
世 ....
紅玉のホオズキが沈むと
空は青玉のあたりにまで透き通ります
蓮花色のパパラチアも散りばめられていますが
どちらもコランダムなので大変相性が良い
ホオズキから更に最後の光条が走ると
空は大 ....
手をつなぐと
僕らはまた
別な生きものになっていた
それは家族だったり
友情だったり
恋だったり
そんな名前で
手をつなぐ
生きものは呼ばれていた
ここには
....
例えば、この場所が世界の果ての果てで全てが朽ち果て漆黒に染まっても僕はあなたを求めていたいんだ
例えば、ふとした瞬間に目の前から全ての光が消え去って真っ白で何も見えない世界になったとしても僕はあ ....
扉がひとつあった
父さんの扉だ
厳重に施錠されてるので
誰も開けることはできない
父さんの少年時代のことは
聞けば話してくれるだろう
けれども僕は聞かない
なんとなく照れくさ ....
海面がてらてらと光る
冷たい色をたたえ
満月のすがたをうつす
車輪が砂を食べていく
一回転で七百十粒
車輪が砂をしいていく
後ろでもまた一回転
千四百二十粒
誰もいない
誰も ....
土の香りを喜ぶには
まだ余りにも未成熟だった
美しく咲く花道の
景色を楽しみ 香りを楽しむ
甘いものを胸いっぱいに吸い込み
とろとろと溶けてしまいそうになりながら
溺れているのが少女の ....
ぼんやり見つめる
視線の先に映るは
言語化されぬ意識の源
失われゆく無邪気への洞察
感性は伸びゆく葉先に
微笑みは野に咲く魂に
歌の缶詰がみつかった
黒く水を吸った
砂浜の海揺れる昼間
味を知らない白い鳥が
つついても 食べられないから
不機嫌に おいていく
黒く夜を吸った
砂風の渦過ぎ去る木陰
のまれ ....
もう これ以上
とどまれない
若葉の葉脈の
雫に
世界は まばゆい
光に満ちて
耐えている
どこから
来たのか
もう 忘れた
朝の 光の中で
わたしは いつか
い ....
薄ぼけた郷里における仰臥にあって
ロックンロールの焦燥を体躯に引き受けていた少年 は
押し花のように
忘れられた、ってわけでもないのだが
ファミレスでの勉励は
もう転がり込む先をなくした ....
夜から人の死ぬ匂いがする
空から紫色の灰が降ってくるせいだ
生ぬるい春の風に乗ってきらきらと
降り注ぐ紫色の灰が目に入るせいだ
紫色に染まった夜の街を
獣のように瞳を光らせて
君はナイ ....
君はギリギリで生きている。
狂うのをギリで止めている。
僕は普通に生きている。
「うらやましいなぁ」と君は言う。
好きな人は別の人だね。
愛している人、それも違うね。
君には人 ....
こころが鬱蒼と茂っています。
空は少しだけ見えるけど、
青すぎて、高すぎて、
少し憂鬱になります。
もしも私のカラダが鳥のようだったら、
空なんか飛ばずに
剥製になるのがよいでしょう。 ....
さわらないでと
胸に茨を抱きかかえたまま
叫んだね。
マゼンタの色の野ばら
きみと、ぼくの
灰に涸らされてゆく喉で
必死に歌っていた僕ら
君は僕に蕾ひとつない
花冠を作って ....
ある海岸に
流れ着いた
ビンの手紙
少年が開けた
そば屋の2階で
どんちきおけさ
がぜん張り切る
柳沢慎吾似の奴
長い縁で
いつまでも君のソバに
居られます様に
青年が手 ....
赤いルージュで 待ったをかけた
絶望 弱音 告白 悲哀
喉元を通り過ぎそうになった頃
造花にしてみた 揚羽蝶をピンで止めてみたんだ あたし
だって生物のままじゃ 凡そ存在し続けること ....
この 景色
この 道
この かおり
あなたの 笑顔
あなたの あたたかさ
ひとつ ひとつ
最後を迎えてゆく
きっと 二度と帰ることない時間
....
夜が終わる前に
銀河がサイクロンになって
いらない文字を吸いとりに来る
(サクラ、サクラ、琴のおと)
貼りついてしまったものを
ひとつひとつ
はがしてみれば
どれも忘れがたいもの
けれ ....
わたしは、ここ
あなたは、そこ
この距離は因果律
決して縮まることはない
時間はいつも嫌になるくらい前向きで
振り返ってはくれないから
誰もが桜の空を仰いでいる ....
気付いたら
喉に砂漠の黄色い砂が詰まっていた
吐き出せば蠍やら蝮やら
あぶない生き物がどばりと出てきた
白一色に染めたはずなのに
いつの間にか黄ばんでいる
一日を越えるために
....
ドロップスをあげよう。
両手一杯抱えていても
欲しいものを1つだけ。
大切に大切に噛み締めて欲しいから
手にしたものを1つだけ。
新しい日々を彩る桜並木のピーチ
まだかまだ ....
0・1秒で世界は脆くも崩れ落ちた
すべてを呑み込んで時間は
いつもと変わらぬ速度で流れていった
それがあなたの「痛み」だった
それはあなたの「痛み」だった
けれども
真夜中に目が覚め ....
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