歌い放題のために
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歌い放題のために
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じたばたと、
逃げてはいかないが歌い放題の
羽はしっかりと握りしめ
「 ....
幾重にも
重なりあって咲く花を
うとましいと思ってた
たとえば
やさしさが
それに似ている
見送る母は
いつも多弁で
服装のこと
カバンのこと
髪型のこと
友だち ....
明日いなくなる
そんな夜の中に
もしも
あとひとつ願いをかけられるなら
もう人間にはなりたくない
そう言ってみたい
できれば背骨のないものがいい
命の ....
それは子猫にしては無理のない話で
信号を見ることも横断歩道を渡ることも
所詮はできはしない相談だったかもしれない
ただその軽やかな身のこなしで
何度かは成功してきた国道の横断
今朝はほんのち ....
山から吹き降ろす冬の風が
裸の木立をゆするころに
この村の家々の軒先に
縄でくくられた猫が
何匹も何匹も下がる
この村の特産品である
ほしねこを作る作業は
山から雪混じりの寒風が吹き ....
闘う気がしない
打たれて
打たれて
這いつくばって
ドロ舐めて
苦くて
しょっぱくて
それでも
これでいいのかと
どこからか聞こえる
負けっぱなしじゃ
終われねえ
終わ ....
きのう
飛び去った飛行機のように
蛾が震えていた
取り残された最後の技師が
数値を記録し続けている
薄汚れた窓硝子の向こう
森を走っていく少年あるいは少女の白い素足が
境界を飛び越えなが ....
そんなもんなような
まだまだなんだというよな
そんなままでいたいような
まだまだまだまだまだまだだ
桜吹雪にまかれて
寂しさと楽しさと窮屈と使命感と
広がる世界を満 ....
ウンディーネの
こころの中の
森には
小川が流れている
古い
悲しい
物語が
赤い糸の輪のように
ぐるぐる廻る
騎士とニンフの
終るために
始まる
物語
水界の定めに
....
あなたには支柱がないのです
あなたには支柱がなかった
腕時計を忘れてきて気付かなかったけれど
僕はもうこんな時間まであなたを抱きしめていた
あなたには支柱がなかった
だからいつまでも抱きしめ ....
ちょうどいい
をさがしてて
ちょうどいい
をこえました
もどるのか
ちょうどいい
もうにどと
ちょうどいい
さがしすぎるから
ちょうどいい
すりぬける
うごかない
....
この世界で呼吸することを
肺が拒絶してるらしい
それならばいっそらくにしてやろうと
息を止めてみたけど
とめてみたら
心が 生 を欲してた
あたしはどうやら
....
神話は 連行せず
閲覧室の平らかなテーブルへ と
招致する。
組んだ腕に身を預け 上から
覗き込む。さて ──
「・・・こいつら、馬鹿ばっかりだ。」
何の為に生きて
何の為に死ぬか
分からないまま
死んでゆく
一万年後には
誰も私の事を知らない
一億年後には
人類は存在しない。
宇宙から見たら
人間なんて
砂粒にも満たな ....
「あー」
横になっているだけで
教えてくれるTVの言葉たち
「いー」
息を大きく吸って
誉める言葉を探している
「うー」
あまりに苦しすぎて
う、う、う ....
頭で気付く、よりも前から
体は分かっていた
の、かもしれない
朧気[オボロゲ]に陰っていく
あなたの背中は小さく
しがらみの中、駆け回る
私の足は
不器用な足 ....
匂いがする
花の匂いだ
こいつの名前知ってる、と問いながら
ごくしなやかな動作で
友達のしめった手が
その花のくきを折った
(売店でなめたアイスクリーム)
錆びねじ曲がった標識に ....
aciddrop
霧雨が降ってきて、網戸の外はキイロのクレヨンの油の匂いがした
カラスアゲハの交尾細工の秒針がカッチカッチ音を立てていた
「私の弱みに 付け込んで、犯してください」
....
春の海鼠
ああ、そうさ
まったくもって
やりきれないことだよ
だからと言ってこれもひとつの現実だよ
窓の外には恵みの雨がざあざあと降って春の空を洗っているよ
行き場 ....
私と何か黒い人のような誰かがいた。
二人は少し距離は離れていたけど、向かい合っていた。
私がふいにキスしようとした。
そうしたら、何か黒い人のような誰かは私との距離を離そうとしていた。
が ....
例えばさ、
何の前触れもなく空が落ちてきて
叫び声や悲鳴が平和な町を覆い尽くして
向こう側に光が無かったら
今夕日を背負ってるこの道が
赤く燃えて割れてしまったら
私は誰に思い出してもらえ ....
天を衝くビルの頂から
見知らぬ異邦人の心まで
六分儀で測りつくせる
幻想が草々と繁茂する
浮力の発見は僕たちを
近づけたか遠ざけた ....
目覚めてもこの腕に
掴みそこなったモノが
未だ忘れられないのであれば
僕は 眠る場所を間違えている
目覚めることも叶わず
何も出来なかった僕に
未だ微笑みかけるのであれば
....
私は今、蒼く染まろうか
か弱い空に黄昏を抱きながら
黎明の風と手を重ね合わせる
私は白く在りたい
世界と寛大に巡り続ける光と共に
真新しいノートに言葉を綴るように
清らかな希望を愛して ....
例えばこの手の中に拳銃があるとする
リボルバーの中には1発の弾丸が込められているとする
そうしたらその拳銃を
一体何に突きつけたいのだろう
前から一撃が欲しかった
総ての苛々と ....
蕎麦屋の蕎麦はそれでも君を待っている
君がこの
罪の巷を見放して久しく
夢のまた夢のまた夢のまた
そのまた向こうの向丘遊園地に観覧車
そのクランクであんなにも素敵 ....
花びらの散った木を眺め
美しいと想う
折れたラケットを眺め
愛しいと想う
膝の怪我はもうじき
私の意識から消え去るだろう
消失していた筋肉は
長い年月をかけ
蕾のように少し ....
医学部旧舘の地下資料室の
うっすらと埃をかぶった棚の上に
直径30センチ高さ50センチほどの
広口のガラス瓶に入って
私たちの未来が眠っている
かつて光にみちていた
その眼は堅く閉 ....
浅い眠りの飛び石づたいに
今日の岸辺にたどり着いた
非武装地帯の朝焼けは紫色
ただれた雲が東から順番に裏返る
もう少し痛みが和らいだら
着古した戦闘服を洗濯しよう
レンズ豆 ....
きみのこと すきっていえるよ うそでなら
ぼくはまだ さびしいきもち くっついて
はなれられずに ないているよる
エイプリルフールはさっき おわったけど
ぼくはいまごろ ....
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