静かに流れる日々
浮き足立つでもなく
不自由なき時間
満たされてるでもなく
少しのトキメキも
詩(うた)への憧れも
冷めない飲み物も
予期せぬイタズラも
いつしか消え逝く日々
....
聞こえる
時空の闇から
朱色に彩られた土の
古代模様を揺らす
不規則な
太鼓の音
琴の音
風の音
一つ一つ
掌で確かめるように
音の手触りを
拾い上げる
輪廻がなぜ
繰り返される花の名なのかと思っていたけど
リインカーネーション
あれはピンク
血の通う柔らかな肉の色
母の日のカーネーションは
体をくれたことへの
ごくごくプライベートな謝肉 ....
旅に出て
ようやく畑にたどり着いた
遠くを見て佇む案山子ひとり
腕はだらりと垂れている
そばへ歩いてゆくと
帽子を取って
お辞儀をしてくれた
私もお辞儀をする
顔を上げると案山子は ....
高架下の日陰が心地好く感じて
雑草にそびえ立つ鉄塔を虚しく見上げた
蔓の絡まる赤錆びたフェンスの向こう側には
ひび割れたアスファルト上の秩序が腕組みするだけ
車通りが少なかった夕方の国 ....
せっかくの夏祭りだから。
夕暮れ夕闇裏の寺夏祭りだからって、500円もらって
「あそんでらっしゃい。」
オレンジ色の提灯熱コイル焦げる抵抗フィラメント、裸電球並ぶ屋台
祭囃子、とてちかてん、て ....
そもそも、
ありとあらゆる美しさや
溢れている優しさは
架空に過ぎない
誰かが言っていた
そこにすがりついているぼくは
きっととてもみっともなくて
誰か達は指をさして笑ってい ....
星に放たれる愛の一撃 存在出来ぬ者達の心に火が灯る
忘れていた 生を捨て逝く宿命
赤い夜が近付くその時も 貴女を決して忘れはしない
この手に燃えるは 産まれたばかりの傷痕
創造出来る事のない呪 ....
赤ちゃんの握りこぶしには
沢山の希望が詰まっていて
それを逃がさない様に必死に掴んでいる
あのね、僕はそう思うんだ
僕らは生まれてきて
自分で生きる事を選んだんだよ
だから自分で死ぬ事 ....
ざわめきが形を成してゆく
宇宙のものまねは
不安のものまねに似ている
さくらはこの世を化粧する
そこかしこに銀河
そこかしこで爆発している
この世を歩いているの ....
不思議に思うのです。
身体を構成する物質は同じなのに
どうしてあの子と私は
違うのでしょう。
こうしている間にも
ぐるぐると同じような回路を通って
血が流れているというのに。
....
音のない息の浪が
寄せている
ひとつの曇の裏ごとに
くちびると闇はわだかまる
補色の先へ向かおうとする
水の上にしか映らぬ鳥
冬に軋る
冬は軋る
影の斜 ....
本屋ではいろいろな本を買うことができる。
街を歩いていると本を買いたくなる。
そんな時映画館の近くの本屋で本を買う。
本屋に行って店に並んだ本を見るとたくさん本を買いたくなる。
本を見てどんな ....
だがしかし人間の感性がなんぼのもんじゃいと
そういう風に思うこともある
だから我々は一生懸命練習して練習どおりに
なるべくイメージを固めていく
各々のやり方でたくわえていく
滅びないように生 ....
さんばし
まぞりたいむなそらし
かわるかげを
ななぞとし
ぞののふゆに
みゆ
たたかれている鉢を たたかれている雨を
たたかれているはとを たたかれているかげを
....
吸い取られても動じることのない
頭の中の水でいっぱいだ
気温は数える事ができる
ひっつ、ふつ、みっつ
今どこへいこうとしているのか
今どこへいこうとしているのか
柔らかい土の中座る ....
懐かしいことをしている
八十歳になった
私が今を
そんなふうに思い出す
つまらないことをしたね
本当に
つまらないことばかり
してたね
遠い目をして懐かしむ
八 ....
今の自分がそんなに嫌いかい
泣いて泣き崩れる程何があったんだい
悲しいんだね
どうしようもなく辛いんだね
それなら僕もたくさんの悲しみや
逃げられない孤独も感じてきた
それでもほら今幸せっ ....
去勢した食用のオンドリは
オリーヴオイルの池で泳ぐ
魚釣りをしている少年が二人
その日はまさに歴史に残る日だった
およそ半世紀ぶりの雨が降ったし
デパートの子供服 ....
夜が明ける。見渡された地上には煌々と赤い光が射し込んでいる。もう四時だ。傾斜した山肌を仰ぐようにして羽を休めようと舞い降りた地上で何かに躓いた。カリ、という石にしては有機的な音だった。足元に転がってい ....
むかーし
プチアップルパイという雑誌があった
くりいむれもんというOVAがあったが
まぁ、あんな感じだ
さて、その頃よく見ていた漫画家さん
白倉由美
の新刊を書店で見て驚いた
十代の ....
{引用=
ガラスの目玉はなお黒々と
烏鳴かずに むくろをつばむ
ささくれた嘴 朱に染めて
過ぎし唄声 かすかにきこゆ
朧な月よ 頬染めよ
柿の若葉の柔らかな
木の香まといて いずこに ....
ハーモニカを吹き散らす
日が暮れたさきにあるとがった鉄塔の先を見ながら
いいかげんなよくあるブルースだからって誰も殴りかかっては来ない
ひとりぼっちだからさ
なにを蹴っ飛ばしたって誰もびっくり ....
放課後部活帰りの下駄箱
キミは少し俯いて言った
つきあってあげても、いいよ
21歳居酒屋の駐車場
キミは酔っ払って言った
キスしても、いい?
就職2年目ファミレスの向かいの席
....
なにもかもを
ゆるせたら どんなに
なにもかもを
わすれられたら どんなに
でもそれじゃあ人じゃなくなっちゃうから
(どんなあなたであっても)
かべとかべがあって
1枚も2枚も変 ....
どこかのどかな
こうえんのこえ
ひだまりいどばた
おくさまかいぎ
きのうのだんなの
いびきのはなし
わたしはわたしで
あいづちとんたん
あらやだびっくり
いそがなきゃ
たいむせえる ....
一位
「 すいません 」
二位
「 ごめんなさい 」
声を詰まらせ
測定器は述べた
....
四季の風がやわらかく
吹いてきてもはや空は
やわらかさのためにぼろぼろと
崩れ落ちそうだ
それぞれの四つの季節が
前後左右から風を吹かせ
大地は反り返り鉄塔は
まんなかでひたすら痒みにた ....
僕らはぐるぐる 考えるばかり
同じところを廻りつづけてる
それはまるで メリーゴーランド
規則的に上下する木馬のように
どこへも行けない
花
散る散る
満ちる
3798 3799 3800 3801 3802 3803 3804 3805 3806 3807 3808 3809 3810 3811 3812 3813 3814 3815 3816 3817 3818 3819 3820 3821 3822 3823 3824 3825 3826 3827 3828 3829 3830 3831 3832 3833 3834 3835 3836 3837 3838
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