にんげんは
しぜんをこわしながらいきている
かちくはふえたがやせいはへった
それにきづいてかんきょうをかんがえる
そんなながれにはなっているけれど
いままでのはかいをかいふくするには
ぼう ....
呼んでいる呼ばれている
誘い出されしまう憧れに
空のエメラルドグリーン
すぅうとひろがり意識の中
薄くけれど確かに染め抜かれ
わたしの還りを待っている
とてもとほい処に吸い込まれ
と ....
雨の日に傘を差すのは勿体ない気がして
そのまま雨に濡れながら歩いていた
雨はシャワーよりも冷たく
悲しくないのに何だか泣きたくなる
無数の水が私を重たくして歩幅を狭めているよ
道行く人が傘も ....
吐き出された二酸化炭素
無色透明な
曖昧で
生まれたてのカタチのまま現れた
まるで無意味かどうかさえ
わからなくするみたいに
白紙原稿にお行儀よく座り
次の仲間を待つ
それは全 ....
彷徨って
彷徨ったことを忘れたくて
風のおくりなはとてもやさしい
早朝
カラスが群れて泣くのを
棄てたいこころを抱きしめながら聴く
教会の庭には
ちいさな噴水があって
....
ちっともさびしくないって
きみは言うけれど
きみの表情が、きみを裏切っている。
壁にそむいた窓があるように
きみの気持ちにそむいた
きみの言葉がある。
きみの目には、いつも
きみの鼻の先 ....
光を求めていた頃には
同じように光を求めて近づいてくる友人ができ、
諦めや失望に囚われていた頃には
同じように諦めや失望に囚われた友人が寄ってくる
なんとも不思議なこともあるものだ
まるで虫 ....
63円切手の神様が
俺のところにやってきて
これからは85円切手になるけれど
今後ともどうぞよろしくって
....
陥没に落ちた
自称詩人が
下水管を流されて行くのを見る
自称詩人は流されながらも
自称詩を口ずさんでいた
俺は埼玉生まれ
自称詩育ち
陰気な奴は
大体友だち
陰気な奴と大体同じ
....
むず痒さを覚えて携帯の画面から顔を上げた
どうやら黒くて丸い小さな虫が
頭蓋骨の内側を這い回っているらしい
仕方がないので虫を追い払う代わりに
もう一度携帯の画面に向き直ってWordアプリを開 ....
川口の方へ
バスではこばれていると
ひかりに透かして
平熱の町が浮かんだ
病院前駅では
うかがい知れないおもいに黙るひとたちが乗り
次の駅で降りるボタンを
別のひとがつよく押す
一様に ....
朦朧とした午後には腐乱死体の夢を見て、俺の指先はとめどない記憶の中で踊る、安物の名前ばかりの遮光カーテンで隠された住処、寒波の中で吹き荒ぶ風に煽られて軋んでいる、プロコフィエフの旋律を訳もなく思い ....
【ⅷ】
翌朝、中野區役所の下では、人々のざわめきが起こつてゐた。男が一人、屋上からロープで吊り下げられている。白川であつた。
垂れ幕「この男、『倖せ教』前田聖心と騙らい、世に惡事を成した事 ....
鳥獣を呼び寄せて祀るのか、転んだロがひらく
手をたたいてリズムに合わせ しぶきが食べたがる
吹きこんだ雨に、うっかり落としたみたいで微睡む
付着していたものも中間で、ライカにたのみ
名は刃 ....
会議の資料
人数
件数
割合
金額
数値化され
外れ値のところ
除外され
無いことに
いつまでも
認知されず
対策されず
届かないところ
....
君はまだ歌を歌っている
昔から若かりし頃の君のことを知っているし
場末で歌う今の君の姿も愛おしく感じるけど
舐めるしかできなくなったバーボンのオンザ
ロックがこんなに辛いとは知らなか ....
おもいで
おもいで
ロマンす
どうも笑えば
あほものがたり
南天に昇り切った
オリオン座 、
頭をよじって見たよ
なんでかな
三っつの光点、
くちゅくちゅ
打ち込みながら
僕の口腔いっぱい
蜂蜜の味 染み込ませ
濃く濃く甘やか
....
晴れ渡ったまっさおな空
雪が止んでいる雪山のいただきから
みおろすだれかが住み生きるミニチュアの町
なんて美味しい空気なんだろう
あたまのなかに冷たい風が吹いた
....
ことば
言葉は踊る
それは絵のない音のように
音のない夢のように
過去から未来を連れてやってくる宇宙
文字はくしゃみから放たれる魔法のようで
ココロ オリコ ....
かすかな気体が母音をまねて
つつましく
遠くの空をながめる子
瞳に映る季節、また季節
繰り返される慈しみ
陽射し
向こう側へ手をふる
帰れないと知っても
魂は旅をするかしら
平行 ....
古代人はテレパシーでも
会話が出来たと言う
何かの誤解から
相手の考えていることを
テレパシーで知ることで
傷つくことが多くなり
テレパシーを使わなくなった
使わなくなった能力は
....
この盆地の西の山の
てっぺんから吹く風は
なぜか大昔の野生の匂いがする
とおい異国のオレンジ農園に
水をまくホースにさす
錆びどめオイルのいい香り
ではなく
三 ....
どこか遠い所へ私も行きたい
誰も私のことを知らない外国へ行きたい
何故だか心がギュッと痛くなる
まるで真っ暗な世界に1人置き去りにされたような
そんな気持ち
どこか遠くへ生まれ変われ ....
外のまま
内なまま
そしてしらない
だれかが分かるから
もうであった
暗闇に浮かぶ顔の輪郭
やけに高い鼻
落ち窪んだ眼
弛みを帯び俯き加減で
暗い表情のようにみえる
皺は寄りやけに年寄り染みていて
年輪ばかり刻む
深刻な風でいてその真意
はかることのでき ....
とっぷらこ
とっぷらこ
てんてんてん
くちなしせいじんがわらったよ
だあれもしらない
だあれもいないばしょで
しらしらしらしらしら
なにかがおちる
なにかがおっこちたよ
ちいさな ....
【ⅶ】
駐車場でカンテラ(と、じろさん、テオ。彼らは身を潜めてゐた)が待つてゐると、一台の無蓋トラックが、恐らく改造人間たちであらう、男どもを満載し、滑り込んできた。
天神は、もしかすると ....
滞留が、腐敗を、呼んだ、堪らず、小石を、投げる、波紋が、広がる、何かが、変わる、それが、止まる、澱んで、汚れる、小石を、今一度、投げる、繰返し、波立つ、起伏と、窪みが、新しく、繋がり、人生を、揺らす、 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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