ほの暗い井戸の底から
ずうっと見上げていた
ずうっとずうっと上にある
澄んだ空は
わたしの憧れだった
いつかここから抜け出して
もっと体いっぱいに
太陽の光や空の色や雨を浴びたかった ....
「 せんせい へ 」 作 消しゴムさん
アタシの隣の席のえんぴつくんは
テストの時、裏にキン肉マンの絵ばっかり書いてます
ウチ ....
流れゆく
新緑
にじんだ面影
塩小路のかどを左へ
はらりと
撒いたなら
清められます
鎮められます
手を浸せば
まだ冷たさの残る水に
ふいに緩んだ
五月晴れを
折り重ね
....
080504
戦争すると儲かるのです
弱い人は、ほっといてもすぐに死ぬのです
お金をかけるのは無駄なことです
老人は、65歳を過ぎたら
乳 ....
ふるびた喫茶店で飲むコーヒーは
なぜかいつも飲むコーヒーとは
全く違う味がしたんだ
人が全くいない地で
ただあるのは風化しボロボロになり
今はその姿をひっそりと
浮 ....
090504
なつはきぬ
木綿では叱られます
正確には
木綿では嫌われます
そんなこと言って笑わせる人が居て
昔芸者だったとか
おめかけさん ....
カウンターに座るやいなや、まだ何も注文してゐないのに、大盛りのカレーライスがドンと目の前に置かれた
「ハイ、お待ち! ネコカレーだよ!」
ぐったりとした子猫に、たっぷりとカレーがかけられてゐる
....
仕事から帰ると
三ヶ月前に世を去った祖母の
妹のI叔母さんが
ソファーに腰掛け
親父とお茶を飲んでいた
母ちゃんが
「お茶をもう一杯・・・」
と言うと
I叔母さ ....
寂しいレシピは青空の味がする
免許証の更新に行ってきた
誕生日が近い
君も来てると思ったら
やっぱり来ていた
ひさしぶり
と話しかけたけれど
君は俯きながら何も言わず
僕とすれ違って
写真撮影の方へ行っ ....
私の小鳥が死んだ
何度か獣医さんに診てもらったりしたけど
これが胸騒ぎなのだろうか
部屋の錠を開けるのももどかしく逆光に沈む鳥かごへ駆け寄れば
初夏の陽射しのなかで彼は小さな亡骸と化していた
....
僕は今、多摩の乞田川沿いにある喫茶店で、
この手紙を書いています。時計の針はすでに
正午を廻り、歓びの時が近づいているのを感
じます。木目の壁に掛けられた額縁の中の水
彩画は広い草原で、若い ....
天井から吊るされた
木彫りの人が
諸手を上げたまま
宙に浮いている
それは
あまりの苦しみに悶え
背を反らすように
それは
大きな歓びに
飛び込んでゆくよう ....
三十年程生きてきたけど、使える言葉が余りにも少ないことに気付いて、昨晩、何も無い部屋で少し泣いた。内側に潜む物の名付け親になるのは少し怖い。世界に触れるには温度が足りなすぎる。関係を感覚以外の何かで自 ....
僕はただ認めてほしかっただけ
僕はただ慰めてほしかっただけ
僕はただ支えてほしかっただけ
僕はただ受け入れてほしかっただけ
「僕は間違っていたのかな?」
尋ねてみるとピス ....
都とは いとしい場所だ。
私にとってなくてはならない
大量の糞と尿の在りか。
大量の吐瀉物の臭う場所が都だ。
私もまた多く排泄し
多く飲み込むのだ。
....
時代を切り開く人がいて
端切れを集めて洋裁する人がいる
露出した肌を見て、欲情する人がいて
見え隠れする谷間にそそられる人もいる
セックスと聞いただけで脳内花火大会の青年と
セイコウ ....
いつかの電車の中
きみの隣にいる
窓から見える
もののすべてが
きみとつながっている
薄れゆく意識の中
いつまでもここにいたい
ふたり同じ景色になって
....
海の向こうから
一両編成の
列車がやって来る
線路の上を
走り続けることを
あの日諦めてなければ
というような顔をしてるけど
僕はそのことについて
何一つ触れない
他 ....
みんな輪になって
みんな心を合わせ
みんな一つになる
みんな愉快になる
花に水を上げましょう
花壇に花を咲かせましょう
ラッパズイセン、ペンペングサ
楽器もつければなお楽しい
....
今夜生きる意味なんて知らない
綺麗な水を求めて泳ぐ魚
綺麗な空を求めて飛ぶ鳥
むなしき想いが泣き叫んでる
心がつぶれて進めない
君が君であるように
私は私なのか
人に生まれたら
人 ....
何も考えずに歩けば
いつだってこの場所へ着く
誰もいない海岸
太陽に煌めいて静かに凪ぐ
灰色の水面
崩れかけた
防波堤によじ登って
波にせり出した端の端に立って
そっと両腕を広 ....
昔、呟いたことのある
「キミの右側を歩きたい」。
3年経って思い出したら
本当に大切なのは場所じゃない、
やっと、そう、思えたんだ。
空と海がキスしてる
水平線が
もどかしいんでしょ
雲が
おそろしい白さで
襲い掛かろうとしてきて
波が
はげしく追いかけ合って
ざぶん ざぶん
あたしはたちすくむ
あた ....
{引用=空を描いてクイックターン、
ビルとビルの狭間で
きみはとてもしなやかに
うつくしく、
透明だけど色がある
ゴーグルはすきじゃない、
ただよっているさかなは
酸素がなく ....
驟雨は
色々なものを流し去る
遠い月を見ていると
いつの間にか
僕の中に
月が
照っている
月の光は
ひとの視線に似ている
美しいと思ったもの
かわいいもの
哀しいこと
通 ....
中央に描かれた
炸裂するものは
かつて
人だった
彼は 自らを剥き出しにして
語った
その言葉が
四辺に行き渡り
極彩色の 悲劇が上映される
しかし枠から零れ出 ....
心の何処かで
気づいていた
その刻がいつかは来ると
もう 無理かも知れないと
気づいていたのに
それが怖くて
見ない振りをした
大丈夫 大丈夫
何度となく自身に言い聞かせた
そう ....
もどれる事はきっと固い なにもない歌はきっときない
別れようとするそら 別れようとする窓
まだ左の世界しか生きていない 束ねようとする
暇なんだ 夢の中でも水を舐めてみようだろう
あの時
何もかも終わっていた
終わっていなかったのは
心臓が動いていることだけだった
ゴールはもっと先にあると信じて
走り続けた
体力はありあまっていると信じていたが
実際は何も残っ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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